合流すると
テールの部隊が魔物の集団と交戦している地点に近づくと先遣していた兵よりコールやホップンも合流して戦闘に参加しているが状況は好転していない事を聞く。ここはやはり僕のモンスターテイムしかないな。
「ありがとう、このまま僕達もテールの部隊に合流するよ!」
「はっ!」
報告を一通り聞いた僕は、このまま馬で駆け抜け、テールの部隊との合流を試みる。
「ニック様、空に魔物がいます、あれがコカトリスでは?」
「ああ、という事は近くに……いた!」
まとまった兵の一団がいるのが確認できた。彼らも弓等で応戦しているが、上手く動きを捉えれないようだな。
ん?あの飛び上がっているのはホップンか!すごい!本当にとんでもない跳躍力だ、そしてコカトリスでもかわしきれない速さ、それにアルミラージらしく、牙と角の攻撃が強烈で一撃で撃破している。すごいな……ホップンは怒らせないようにしよっと……なんて言っている場合じゃない、確かに少し疲れは見えているかも。
「ニック様、私が魔法で攻撃している間にテール様やコール達と合流を」
「分かった、オリビアも気をつけてね」
「ええ」
「何人かはオリビアについてくれ、残りの兵は僕と一緒に」
オリビアの護衛の為に何人か兵を残し、僕はその他の兵を引き連れてテール達との合流を目指した。
「テール様、空中の相手には我らには不利です、ここはマハール様の部隊と少しでも早い合流を目指した方が良いかと」
「だけど撤退するにしても敵は空にいるのよ、しんがり部隊を残すにしてもそれだって通過されてしまうわ」
「それは……」
「それならばここで防戦に徹して父上や……ニック様の救援を待った方が得策だわ」
「……どうやらテール様の作戦が上手くいきそうですよ」
ん?ようやく見つけた、テールとコールだ、少し疲れたのかホップンもいるな。
「おーーい!テール!コール!ホップン!」
「ニック様!」
「待ってたっスよ」
「キュン」
みんなに出迎えられたが再会の喜びに浸る間もなく僕はまず現在の状況を確認した。
「状況は」
「コカトリスは空中から攻撃するうえ、統制がとれており我らの誘いにものらず、防御が手一杯という状況です」
「攻撃もホップンの一撃頼みで、そのホップンも徐々に疲れが見えて来てるっス」
「キュン……」
状況を耳にした僕はスキル発動をする前提でコカトリスの群れを見て、その群れのリーダーを確認したが、問題はどうやってあれに対してスキルを放つだけど、ホップンの跳躍を当てにするにしても僕がホップンを踏み台にしたらホップンがつぶれちゃうし、どうしたら……。