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救援要請

 食事休憩後、オリビン卿の指示で兵達は陣を片付けて再出発の準備を開始していた。隊列が完了すると前の兵から進軍を再開し、オリビン卿や僕達も動き出した。


 今の所、これといった事は起きていないし、特別な報告もないし、このまま予定通りに目的地にたどり着けそうだな、そう思っていたら、何かが素早い動きで近づいてくる。あ、あれは……!


「ニック様ーーーー!」

「コール!コールじゃないか⁉一体どうしたんだ?」

「ニック様!オリビン卿も聞いてください、テール様の部隊が魔物に襲われています!」

「何だって⁉」


 魔物にテールの部隊が襲われているだって⁉それは救援にいかないとと思っているとオリビン卿がここでコールに声をかける。


「待たれよ、領内に魔物がいる事は織り込み済みである。規模にもよるが基本的には各部隊で対処する事はテールにも伝えてあるはずだが」

「それがその魔物、やけに統制がとれていて、なんていうか前にホップンが長だったアルミラージの群れみたいだったんっス!」

「キュン⁉」


 ホップンが群れのリーダーだった時のアルミラージの群れみたいだって、もしかしてこれは……。


「オリビン卿、テールやコールはその群れとも戦った事があるし、この報告は信じていいだろう」

「ニック様……」

「コール、その魔物なら僕のモンスターテイムでどうにかできるかもしれない、助けに行くよ」

「ニック様、お願いするっス、今度の魔物はコカトリスで空中から攻撃してきて厄介っス」


 空を飛ぶ魔物か、どう対処すればいいかな、とりあえず行くしかないな。


「ニック様、ニック様のおっしゃる通りならばこれはもはや演習ではなく、我らへの宣戦布告、黙っているわけにはいきませぬ」

「オリビン卿」

「皆の者、進路変更!テールの部隊との合流を目指すぞ!」

「はっ!では全軍に通達します」


 オリビン卿も部隊を全軍に通達するようだ、だけどスキル持ちの僕がここでそれを待ってはいられないな。


「オリビン卿、僕はホップンやオリビア、それから僕の私兵と先に向かうよ」

「お待ちください!既に一部の兵を先遣隊としては派遣するよう命令しております、ニック様が真っ先に向かうのは危険にございます」

「だけど魔物をスキルで手懐けられるのは僕だけだ、魔力を打ち消せれば魔物の群れは統制を失うし、僕に任せてくれ」

「しかし……」

「キュン!キュンキュン!」

「な、何と?」

「えっと、僕の事をしっかり守るから心配するなってさ」

「むうう……分かり申した、ですが我らもすぐに向かいますのでご無理をなさらずに!」


 待っててよ、テール、今から君を助けに行く。

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