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演習開始

 コールをテールの指揮する部隊に編入してもらうとオリビン卿の指揮する部隊に残った、僕、オリビア、そしてホップンはオリビン卿に呼ばれていよいよ出撃準備を行う。


「ニック様、間もなく出撃を致しますので準備の様子をご覧ください」

「分かった、行こうオリビア、テールの方はコールに任せて」

「はい」


 僕とオリビアは兵の出撃準備の様子を見学して、いろいろとオリビン卿より説明を受ける。


「ニック様、この規模の部隊で目的地を目指すとなると2日はかかると見込んでおりますので往復分込みで4日分の食料を用意し、さらにあちらが運搬部隊にございます」

「前の初陣では数時間で終わる想定だったから食料は各自持ちだったな」

「このように戦いの規模や想定される日数に応じて食事の扱い方は違います、ニック様が戦場に出る機会はまだ少ないでしょうがよく覚えておいてくだされ」

「そうだね」


 戦いに赴く前に兵の食事がどれだけ必要か想定し、それに応じて各自もちか、運搬部隊の編成も考えなくちゃいけないなんて、指揮官は大変だな。


 更に一部の将兵は馬にも騎乗するから当然馬の食料も必要になるな。ん?僕はホップンも伴わなくちゃいけないからひょっとしてホップンの分の食事も用意しなくちゃいけない⁉そ、それはますます大変そうだな。


「ニック様、お顔の色がすぐれないようですがいかがなさいました?」

「だ、大丈夫だよ」

「そうでございますか、よし準備ができたのなら隊列を組め!」

「はっ!」


 準備ができたのを確認したオリビン卿は兵士に呼びかけて隊列を組むように指示を出す。


「ニック様、隊列も完了いたしましたし、出撃しますので、私にお付きください」

「ああ、分かったよ」

「よし!皆の者、これよりオリビン家の軍事演習を行う!分かっているだろうが今回はニック・テリナン様がおいでになっておる。我らの忠義と力強さをお見せするのだ!」

「おーーーー!」


 オリビン卿の強い檄に兵士達も呼応し、更にオリビン卿は兵に指示を出す。


「進軍!」


 オリビン卿の掛け声に兵は進軍を始め、いよいよオリビン卿の周りの兵も動き始める。


「ニック様、参りましょうと申したいところですが、そのホップンはニック様の背に寄りかかっていますが大丈夫なのですか?」

「心配はいらないよ、ホップンはバランス感覚はいいし、いざとなったら馬よりも速いからね」

「そうでございますか、それでは参りましょう」

「ああ」


 いよいよ始まったオリビン家の軍事演習、無事に終わるといいんだけどな。

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