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王女の花婿候補

 待ってよ、国王陛下と王女殿下が僕を花婿候補に考えているって?なんの冗談だよ?そもそも僕はテリナン家の嫡子でクッキ領を継ぐために育ってきたんだよ、いくら陛下や王女殿下でもそこまでできるの?


「ニック様、ニック様に関するお噂はともかく、フレア王女殿下の花婿様の第一候補はカール騎士団長のはずです」

「カール団長が花婿候補?」

「ええ、先程申し上げたように護衛騎士は王女殿下をお守りする事のみが目的ではなく、花婿候補を厳選する目的でもあるのです」

「それでカール団長が第一候補に選ばれたんだな」


 カール騎士団長が王女殿下の花婿の第一候補か、だけど、その割には距離があるというか会話が事務的なようにも感じたな。もちろん今は護衛する立場、される立場というのもあるかもしれないけど。


「カール騎士団長は伯爵家たるコマヌ家のお生まれです、騎士団の序列は身分はに関係ありませんが、やっぱり王女殿下の花婿となるとお家柄も考慮されるのですね」

「そうだね、あれ、でもそれじゃあ!」

「ニック様、テリナン家は公爵家でコマヌ家より序列は上ですよ、まさか王女殿下それで……」

「でもニック様は嫡子で家を継ぐために育てられているし、私やあなた達もニック様を盛り立てる為に尽力しているし、簡単には覆せないはずよ」


 そうだね、いくら何でもいきなりそんな盤面をひっくり返すような事はしちゃあダメだろう。それに距離はあるかもしれないがカール団長のように王女殿下を守る事に誇りを持っている人の方がいいような気がするよ僕は。そう考えていると扉をノックする音がしたのでテールが反応をする。


「私が出ます」


 テールが扉を開けるとそこには父がいて、僕やテール達は出迎えの挨拶を行う。


「父上、お帰りなさいませ」

「ガリアス様!お帰りなさいませ」

「うむ、今戻った」

「それで父上、陛下とはどのようなお話を?」

「まあ、まだお前には早い話だ、いずれ話してやる」


 父上は領内の政務だけでなく、王国の政務についても意見を求められているようだし、まだ家を継ぐ為に学んでいる僕には早いんだよね。


「ガリアス様、ニック様、我々はこれにて失礼いたします、ごゆっくりと」

「ああ、ありがとう、みんなもゆっくり休んでね」


 テール達が退室し、部屋には僕と父の2人だけになり、父が口を開く。


「ニック、明日にはクッキ領へと戻るから、お前もゆっくり休め」

「はい」


 やっと、クッキ領にお屋敷に帰れるのかファルやミア、母上達は元気にしているかな?

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