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刺客に襲われて

刺客の襲撃を察知したテール、そしてホップンは周囲を警戒し、刺客に備える。僕も剣をいつでも抜けるように構えるが未だに刺客は現れない。


「ホップン、敵が襲ってくる様子はないけど間違いなく刺客はいるんだね」

「キュン!」

「ホップン、それじゃあ気配の感じる場所を……」

「ダメです!へたに動けばニック様に危険が及びます。相手の動きに乗じその隙を突くのが最良かと」


 ホップンもテールの考えが正しいと思ってあえてこの場から動かないようにしているんだな。あくまでも僕を守る事が有線なんだ。


「グルルルル!」

「ニック様!刺客がきます!お気を付けを!」


 テールがそう言うと馬車に何名かの剣を持った刺客が迫って来た。護衛の兵士やテールも応戦するが思ったより数が多い。


「ものすごく数が多すぎる、これは一体⁉」

「テール、馬車を動かしてこいつらをまきながら父上達に合流しよう!」

「ですが、馬車を動かそうにも邪魔が入ります、それに……」


 テールが何か僕に告げる前に矢が飛んできて、僕達は矢を避けつつ馬車の中に避難する。


「敵は弓矢も所持してます、下手に動かせば御者が刺客にとってかっこうの的になってしまいます」

「それじゃあどうすればいいんだ?」

「伝令兵が前方のガリアス様にお伝えしています、ガリアス様達が戻ってくれば撃退できるかと、ただ……」

「ただ、何?」


 一体、何を言いよどんでいるのか、僕が尋ねるとテールは苦しそうに言葉を放つ。


「ガリアス様達も刺客に襲われていなければの話です、もし刺客に襲われていては……」

「そんな……でもなんでこいつらは僕達を襲おうとしたんだ?」

「馬車での旅人から金品を狙う野盗……と思ったのですが、そうではないかもしれません」

「どういう事?」

「剣を交えて思ったのですが、我流ではなく、しっかりとした訓練を受けた者達で間違いないでしょう」

「それじゃあ、この間のような他国の……」

「だけどあの剣技、どこかで見たような……」


 テールは僕が質問をしきる前に敵の剣技に見覚えがあるかのような発言をしている。


「ニック様、このままではらちがあきません、私ももう1度外で迎え撃ちます、ホップン、ニック様を頼んだわ」

「キュン!」

「待って、テール、テールもどうにかして一緒に逃げる方法を考えようよ」

「私が敵を引き付ければニック様を逃がす隙ができるかもしれません、ここは私に……」


 テールが時間稼ぎと隙作りの為に敵を迎え撃とうとするが、その際にどこからともなく声がする。


「いんや、ここは俺に!」

「この声は……コール⁉」


 声のする方向を確認するとそこにはコールがいた、どうするんだろう?

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