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二話
「さあ、乗ってください。ごめんなさいね普通のTAXIで」
本当に普通の黒いボックスカーだ。
「説明しますね。東京夢TAXIとは深夜2時を過ぎても寝ないで、夢を追っている人にちょっとした夢を与える企画です」
「企画?」
「はい、いつまでやるかわからないので」
「そしてしずくさんは何度もコンテストに応募しては落選の日々。
それでも頑張って夢を追いかけている。
立派です!
うちの社長は涙してましたよ。
私は一応雇われの身です」
「そんなしずくさんにちょっとしたプレゼントを」
「なんですか」
「時空の旅です」
運転手はニヤリと笑った
「もしいらないなら辞退してもらっても結構なんで」
「社長には未来にはいくなと言われているんです。未来は自分で掴むものだと。
でも自分そうい体育会系嫌いでして…どうします?過去に行きたいですか?未来に行きたいですか?
それともやめます?」
「未来に行きたいです」