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宝箱

洞窟に着くと冒険者達は、一応ネズミ博士の周りを囲み警戒態勢をとった。


「しかし、この洞窟ってスライムくらいしか居なくねーか!?」


「いや、一応! 大ネズミと吸血コウモリなんかも居たと思うぞ!」


「いや、その程度の魔物に護衛なんて要らないだろ。」


「別に、良いじゃん! 簡単でも報酬は貰えるんだし」


「でも、丸一日! この洞窟の調査なんて……

暇にも程がある。

この人数なら1時間で、洞窟内を見て回れると思うぞ……」


「まぁ、日頃の疲れを癒す休憩とでも思って

取り組もう。」


「それも、そうだな。

ネズミ博士ーー! 何か見つかりましたか?」


「いや、まだまだじゃ……調査は始まったばかりじゃからノォー!

何だ!? これは!?」


「何かありましたか!? 博士!!!」


「こんな所に、宝箱が……

やはり! 私の仮説は正しかったようじゃ!」


「どう言う事ですか!? 博士……?」


「わしは、前々から! ここがダンジョンではないかと睨んでおったのじゃ!」


「……ここがダンジョン?」


「いや! 普通ダンジョンって、もっとモンスターが居るし……」


「こんなに狭くないぞ!」


「それにダンジョンなら、1番奥にボス部屋があるはずだけど……

この洞窟には、それが無かった。

俺は前に雨宿りの為に、この洞窟に入った事があるから知ってるぞ!」


「いや、それが……

なんらかの事情で、ダンジョンとボス部屋が切り離されてしまったのかも知れん。

このダンジョンが成長してボス部屋と繋がった時、その謎が解けるやも知れん!」


「はぁ……何でも良いけど、本当に!

それ宝箱か?

ダンジョンならミミックって事は、ねーよな。」


「なら、君が開けてくれ!

何が出ようが中身は君にあげよう。」


「えっ!? まぁ……

こんなショボいダンジョンじゃ! ミミックがいる事の方が珍しいか……

良いぜ! 俺も中身が気になる。」


そして、1人の冒険者が宝箱を開くと!


「……剣!? 

何だ! 金銀財宝を期待したのに、期待外れもいいとこだ!!!」


「おい! 何を言ってるんだ……

この剣は、ヒエログリフが刻まれているぞ!」


「ヒエログリフ……って、魔剣じゃねーか!」


「使ってみてよ!」


「ぁ……ああ……!」


そして、男が剣を力強く握ると……

炎が舞い上がる!!!


「まぎれもなく……魔剣だ!!!」


「なら、ここは本当にダンジョンなのか!?」


「君達、何をしている。

ここがダンジョンなら宝箱は一つとは限らない! 探すんだ!!!」


「お……おおーーー!!!」



「ねぇ〜! こっちにも合ったわよ!!!

開けてみるわね……」


「これは、また剣か……これも魔剣なのか?」


女の冒険者が剣を持つと……冷気が漏れだす!


「これは、氷結の魔剣……」


「えっ!? 私……凄くなぁ〜ぃ。

この剣を使えば、魔王だって倒せるんじゃないのー。」


「いや、魔王を倒せはしないが……

その辺のモンスターに遅れをとる事は無くなるだろう。」


「えぇ〜それって、凄いじゃん!

私、貰って帰ろー!!!」


「もっと、有るかも知れねー!

急いで探すぞ!!!」


それこら数時間、洞窟内を隅々まで調べ尽くすと……


「さすがに、そう上手くは行かねーか。」


「そんな事も無いぞ、若いの!

ワシの仮説が正ければダンジョンとは、人が沢山いる事でエネルギーが溜まり!

モンスターや宝箱を産み落とす。

だから、ワシは沢山の冒険者! お前達を連れてきたんじゃ。」


「博士! 俺達は、何をすれば良い?」


「一旦、休憩にしよう。」


「分かった。

食事の準備をする!」


そうして、皆んなでダンジョン内で食事を取っていると!


ニョキニョキニョキニョキ……宝箱が産み落とされた。


「やはり! 私の仮説は正しかった!!!」


1人の冒険者が宝箱に飛び付き蓋を開けると!


ピッカ〜〜〜ん!!!


まばゆいばかりの金銀財宝と混ざって手作りのガラクタも入っていた。


「ヤベ〜! 金だ金……んっ?

少しゴミも混ざってるが……

まぁ、ラッキー!!!」


「ゴミだとワレー……」


僕は、ネズミ博士の口を急いで押さえた!


「……どうしたんですか!? 博士?」


「ンゴ……ンゴ…………°€*23°×€#°°€$¥!!!」


「博士は、ダンジョンが大好きでなので……

ダンジョンにあるものは石ころ一つゴミだとは思ってないのですよ!

ですから、宝箱の中身をゴミと言った発言に怒っています!

皆様、今後は気をつけて発言をして下さい!」


「すいません……」


「分かりました。」


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