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クビ

ダンジョン内ボス部屋にて……


「……暇だね…………」


「暇やな……」


「暇なら、手伝って下さい……」


その問いに……


「忙しいね……」


「そうやな、忙しいな……」


「さっきと言ってる事が、真逆ですよ!」


そこへ魔王がやって来た!


「ラク〜……聞いてくれ!!!

私、魔王クビになっちゃった……。」


「毎日、ここに来て遊んでばかりいるからだよ……」


「そやな、自業自得や……」


「そんな……冷たいじゃないなか!

そもそも、ここにある物が素晴らしい過ぎるんだよ!

フリックス、プライム……好きな時に好きな物が見れるなんて、そんな物……我慢できるはずないじゃないかーーー!!!」


「別に……良いじゃん!

君は、僕達のメインヒロインって言う肩書きがあるんだ。何の問題もないよ……」


「そうだ、そうだ……!!!」


「いや、今までは私が軍を抑えていたんだが……それが無くなると、すぐにでも戦争になりかねん。」


「それは、確かに大変な事だ……」


「だから、私は君達に力を借りに来た!」


「マオさん、俺も力を貸しますよ!」


「助かるよ! クリス……君は、本当にいい奴だ。」


「いえ、俺の目的の一つでもありますから。

皆んなで協力をして、魔王と魔族を根絶やしにしてやりましょう!」


「はぁ……!? 

何で、私達が根絶やしにされるしかないんだ?」


「いや、マオさんではなく! 魔族達ですよ。

てか、そんな事……当たり前じゃないですか! 魔王を倒し魔族を根絶やしにすれば、世界は平和になる。」


「君は、勘違いをしているよ!

まず、魔族が居なくなったところで世界は平和にはならないよ。

そして、私は魔族だ!」


「何を言ってるのですか?

魔族が居なくなれば、平和になるに決まってるじゃないですか。

それに、マオさんが……魔族!?

また、3人でふざけているのですか?」


「いや、ふざけていないし。

彼女は、魔族で……しかも、魔王だよ!」


「元魔王やけどな!!!」


「いやいや、ふざけないで下さいよ!

マオさんが魔王だなんて……

だって、師匠は俺の目的を知ってじゃないですか!

それなのに、何で魔王なんて仲間にするんですか?

だから、冗談に決まってます!」


「いや……

僕達は、ずっと魔王って呼んでるし。

クリスも気づいてるもんだと思っていたよ!」


「冗談ですよね……

それが本当だとしたら、気づかないですよ!

俺は、師匠達が裏切るなんて思っていませんし!!!」


「別に……オレらは、お前の事を裏切った訳やないでー!

ただ単に、お前も魔王も友達! 仲間なんや。」


「魔王を仲間にするなんて、おかしいですよ!」


「何が、おかしいんだ!? 

ここでは、人間も魔物も一緒に生活をしているじゃないか。

それに、君は魔族を根絶やしに

すると言ったが……なら、ハッピーやラッキー、ラットの事も殺すのか?」


「それは……」


「私は、人間も魔族も手を取り合って仲良く暮らせる世界を目指したいと思っている。

仲間になれとは言わない。

ただ、今は人間を助ける為に力を貸してくれ!」


「…………」


「とりあえず、魔族達が動き出す前に!

魔族領に向かおう。」


僕達の国は、魔王領から1番遠い国ではあったが……魔族達との対話では、その事が功を奏した!


こちらには、前魔王それに100階層以上あるダンジョンの力を持ったダンジョンボスであるラット! 

この2人は、魔族にとって脅威でしかなかった為……魔族が人間の国に攻め入る際は、人間側に付くと伝えると!

魔族達は、人間達を安易に攻める事が出来なくなった。


まぁ、僕とクリスは特に役には立たなかったが……

その後! 魔王の案内で、魔族領の街をまわってみると

そこでは、魔族達が人間と同じような生活をしていてクリスは、それを見た後……少し悩んでいる様子だった。


そして、騒ぎが落ち着いてダンジョンに戻って来た!


僕達は、少し会議を行なった。



「魔族達も1枚岩って、訳ではない。

何処かで我慢の出来なくなった軍が動き出すかもしれない。

その時、我々はどうするか……?」


「それは、勿論……」


そう言いかけて、クリスは止まった。


「戦争は、出来れば起きて欲しくはない。

しかし、なってしまえば自分の身を守る為に戦うしかないのも事実……

魔王は、その時は魔族側につくのでしょう?」


「いや、私は魔王の座を下された身だ!

どちらに付くつもりもない。

しかし、同族とは戦いたくないと言うのも事実だ!」


「それは、そうだよね。

クリスは、どう? 

魔族達の生活を見ても、やはり! 魔族が全て悪いと思うの?」


「それは……思いません。けど……

やはり、人間達と戦争になれば! 人間達を助けたいとは思います。」


「正直な意見だ! 君は、それで良いと思う。」


「それもそうだが……

戦争を止める為に、オレ達が毎回出張る訳にもいかんだろ。

この国の事もダンジョンの事もあるんだ!」


「戦争となれば、数ヶ月は離れなくてはいけなくなるからな……」


「戦争にならないようには、どうしたら良いのかな?」


「一つ言える事と言えば……

俺みたいに、魔族も家族や大切な人が居て同じ様に暮らしていると、分かれば! 

少しは、違う考えが出てくると思いますが。」


「そうだね。

その路線で、少し考えてみようか!」


そうして、この日は答えはでずに

会議は終わる事になった!


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