7、解釈
青年が話し終えたのを確認してから、女性はゆっくりと話しだす。
「分からないかしら?私が言いたいのは、生命と存在は、全く別の概念の基で確立されているということ」
何が違うんだ?繰り返しか?
青年は不思議そうに首を傾げる。
「それはさっき言っていたじゃないか。生きる事と、存在する事は同義では無いって。」
「えぇ、その通り」
女性は小さく頷く。
「でも、貴方の解釈に誤りが有るの」
「誤り?同義で無いんだったら同義で無い事に、君と僕の解釈に齟齬の発生は無いと僕は思うんだけど?」
「それは、両者が同義で無いという一点に着いての説明においての共通よ。」
女性は説明を続ける。
「私が述べる貴方の解釈の誤りというものは、その断片からの貴方の解釈の事なの。」
(……)
そういや、僕の解釈に対しての誤りの指摘なのか。
う~ん、この論題において絶対的な真実は無いと思うんだけどな。
まぁいい、彼女が自分を真実だと勘違いしている事が誤りなのか否か、この場での結論は自然と導きだされるだろう。
あやふやながら、青年はこの場の根本を、この場に導きだす事を求めるようだ。
まだ長くなりそうだ。
もう今年も終わりですねw
早いものだ…