プロローグ
皆さんお久しぶり!楽しんでいってね!
毎日投稿を暫くしていくのでエタらないように頑張ります
プロローグ
年中日が差し、着込まなければ逆にその日差しで体がやられてしまう、最早日が鋭く刺してくるかのような世界。
人々は白い布を頭から被り、その黒い肌と黒い髪を隠して並んだ品々を物色している。
だがしかし、そんな光り輝いているような大通りとは違い、誰も見向きも入りもしない細い道。
多少の木々と、砂をとにかく固めた建材で建てられた建物と建物の隙間には日が差すことなく影が差している、何か人とは違う生物がいるんじゃないのだろうかとなる世界。
「このクソ泥がァッ!!」
大通りに響く大きな声。
そして数々の小さな果物を抱え走る“白い肌”に“白い髪”を靡かせた青年がその灼熱の大通りを走り抜ける。
「クソッ!ちょっと油断したらこれだ!」
それを追いかける店主は、その青年を殴殺するのではないかともとれる大きなこん棒を持ってその青年を追う。
「油断してる方が悪ぃんじゃねえの!間抜け!」
その青年はただ果物を抱えながら、大通りにいる人々にぶつからぬ様器用にその隙間を縫うようにして逃げているのに対し、こん棒を持つ店主はその獲物の大きさから人の波に一々止められてしまっている。
「クソッ!この抜け猿がッ!」
「ハァッ、ハァッ、ハァッ……」
その青年が路地裏の影に入り込んでしまい、そのまま店主は路地裏の入り口で「クソッ!」と吐き捨てて店へと戻る。
その青年は大通りを逃げる時程ではないが器用にその狭い路地裏を我が家かのようにすいすいと進む。
「おう、待たせたな、帰ったぜ」
「おかえり!シエ兄ちゃん!」
と出迎えてくれたのは同じく皮膚の色と髪の色が白い少年少女達。
その路地裏に住まう、路地裏の影にしか住めない者たちの集いだ。
「ほれ、皆で少しずつ、切り分けて食べような」
「いつもありがとうね、シエ君」
そう言って、子供たちより後から出てきたのはシエと呼ばれた、果実を盗んできた青年とそう年齢が変わらないだろう少女。
その少女も、白い肌に白い髪をしている。
「まぁしょうがねえって、それにもうじき二人も帰ってくる頃合いだろうしさ、飯にしようぜ」
「噂をすれば、だよ」
「帰りましたよ~」
「……ん」
水が入れてある、土を焼いて固めた壺を一つ持つ小柄な青年と、無口だが大きな体躯を持ちその壺も器用に4つ抱えた青年がシエと呼ばれた青年の後ろから出てくる。
「おう、これだけありゃ、まぁちょっとはまだ保つな……」
「でも、やっぱり僕らには高値で売るみたいでもうこんだけしか残ってないよ、兄ちゃん」
と小柄な青年が水をシエに渡し、小さな紐で口を縛った袋を懐から取り出して少女に渡す。
「まぁ、いいさ。また俺が稼いでくるよ」
「……俺も」
「まぁ、二人がいれば水の金は困んないけどさ……」
現に、食料の方は先程くすねてきたばかりだと小柄の青年が肩をすくめる。
「まぁまぁ、俺が騎士になったら払ってやるしお前たちにもこんな生活はさせねえよ。勉強とか、色々できるようにしてやるさ」
「できればいいね~」
「まぁ、期待だけはしときますよ……はぁ……」
微笑み、その理想を想像している少女とやれやれと疲れたような小柄な青年と、ただただ無言で水瓶を持つ大柄の青年が裏通りの奥へと消えていく。
「ああ……絶対、叶えてやるさ……」
そう小さく、シエと呼ばれていた青年がつぶやき、同じく闇の中へと消えていく。
他のエタってるの実は書いてはいるんだけど消してを繰り返してて進まない現象怖いね