梓弓
ミナト町に戻り、武器屋に着いた。
色々な弓がある。
「アズミは、どの弓が欲しいの?」
ダイチが聞いた。
「私が欲しいのはこれだよ。」
それは、梓弓と呼ばれる弓だった。
梓の木から作られる弓で魔力をたくさん籠められると書いている。
アズミ……アズサユミ……名前が似ている。
「なんか……梓弓とアズミって何か名前似てるね。」
マオは聞いてみた。
「あっ……うん……わたしの名前の由来だからね……」
「そうなの?」
「うん。 子供の頃の記憶が無くて……気付いたら梓弓を持っていたからアズミって呼ばれていて……私も何でこれを持っていたかわからないの。」
「そういえば、武器についているこのグレードってのは何?」
「えっとね……マオさん武器買ったことないの?」
「うん。マオはずっと素手で闘ってきたからね。」
「そうなんだ……すごいね! グレードってのはそれぞれの冒険者の実力にあわせてグレードが付けられてるんだよ。例えば、私が使ってたのはCグレードの梓弓だよ。」
「何が違うの?」
「重さとか硬さだね。私がSグレードの梓弓を使うと重すぎて、持つのも大変だし硬くて引くのにも力が足りない。」
「そうなんだ。じゃあ、筋肉を鍛えたらアズミでもSグレードの弓を使えるの?」
「まあ、そうだけどそこまで成長するまで弓を使えないからね。」
「なので、Cランクの梓弓が欲しいです。ダイチくん買ってー。」
ダイチにねだった。
「わかったよ。マオが折っちゃったしこれを買うよ。」
「ありがとー。」
そして、新しい弓でアズミはご機嫌だ。
『おい人間! 僕の所に来い!』
その時、声が聞こえてきた。
「ミナトの声だ!」
ダイチが反応した。アズミも聞こえていたみたいでキョロキョロしている。
ダイチの声を聞いて、みんなでミナトの所に行くことになった。
「やあ! 待ってたよ。」
そこには、小さい男の子の姿をした精霊がいた。
「君がミナト?」
ダイチが聞いた。
「お前とは話さない。俺、女ったらし嫌いだから。そこのピンクの髪の弓持ってる女!」
アズミのことだ。
「なんですか?」
「この町からヒトミ教を追い出してくれてありがとう。」
「それなら、私じゃなくてほぼダイチくんとマオさんの手柄です。私は足手まといだったので。」
「ダイチって男は、女ったらしで精霊たらしで嫌いだから嫌だ。あと、マオって女は魔法が使えない。お礼をしてもあまり意味がない。だから、僕は君にお礼がしたいんだよ。」
「はあ……」
「僕と契約してくれ。アズミ!」
「はい……」
すると、ミナトから出てきた緑の光がアズミの中に入っていく。凄く神秘的な光景だった。
アズミは目を瞑った。そして、暫くすると目を開いた。
「よし! これで契約は完了だよ。」
「これで終わりなんですか?」
「そうだよ。使い方は簡単さ『涼風一陣』と叫んでみて。」




