レイス
2階の部屋を見ると、ベッドと机と本棚の部屋が多かった。
宣教師の個室かな?
そして、大きな広間に大きな机が一つあるだけの部屋もあった。
会議室?
誰一人として宣教師は居なかった。全員逃げたみたいだ。
そして、三階に上がる。
三階へは鍵が閉められた扉があった。
ダイチが扉をぶっ壊した。
「誰だ!?」
三階は凄く大きな部屋だった。中にノブともう一人女性が居た。
豪華絢爛というか……魔王城と趣味が似ているというか……マオはあまり好きではない。
「ま……まさか……用心棒がやられたのか?」
「全く使えない奴らだね。こんな弱そうな奴らに負けるなんて。」
「あぁ。そうだよ。その用心棒というやつを倒してここまで来た! 今すぐ降参しろ! お前らがやっていたことは人権侵害だ!」
ダイチが怒鳴った!
「フフフフ……ハハハハ……可笑しな坊やねぇ……用心棒をやっつけたから降参しろ!? お姉さんがそんなに弱そうに見えるかしら?」
「な…に…!?」
確かに、ノブに関しては全く身体の動きからして全く戦闘経験はなさそう。しかし、この女性は……魔術師? マリサには及ばないけど結構な魔力を持っている。
「ダイチ……気を付けて。彼女、魔術師よ。」
「あら、可愛いお嬢ちゃん鋭いのねぇ。いいわ。この『雷のレイス』と言われる私の実力を見せてあげましょう。」
レイスが、杖を握った。
室内に電気が一ヶ所に集まり、そして放電する。
狙いは……アズミだ。
アズミのスピードじゃとても避けれない。
「アズミ! 危ない! うがぁぁぁぁ!」
ダイチがアズミを庇った。そして、電撃を受けた。
「フフフフ……どう? お姉さんの電撃は?刺激的でしょ?」
あれっ?そういえばノブの姿がない。
「ノブはどこにいったの?」
聞いてみた。
「あぁ。ノブなら一足先に逃がしたわよ。ここはね、秘密の通路があるの。こんな所で巻き添え食らって、死んでしまったらここを占領できないからね。フフフフ……」
『炎の矢!』
アズミがレイスに向かって矢を放つ。
しかし、レイスは避けた。
「フフフフ……お姉さんの移動速度は雷と同じなの。あなた達のショボい攻撃なんて掠りもしないわよ。」
この二人では実力の差がありすぎる。まあ、マオは余裕で勝てるけど、ダイチの成長を見てみたい。ここは静観しよう。
「フフフフ……」
マオに向かって電撃がやってきた。
これ、どうしよう。避けたら相手にマオが強い事がバレちゃう。うーん。とりあえず受けてみて痛いフリをしよう。
マオは電撃を受けた
「あー。痛いよぉ……電撃痛いよぉ…」
「な……なんなの!? あなた! 私の攻撃をバカにしてるの?」
レイスが急に取り乱した? あれっ?マオの芝居間違えた? よし、倒れよう!
<バサッ!>
マオは倒れた。
「もう、電撃辞めて! 痛いよ!」
「くぅぅぅ! ムカつくムカつく! 」
そして、マオに集中攻撃で電撃を打ってきた。
マオはその全てを受け止めた。
「あー。痛い。痛いね。これはやばいよ。」
「お前……本当なんなの……?」
『ナイファンチ!』
ダイチが後ろからナイファンチ入れた。
「ぎゃー!!」
レイスは気絶した。とりあえず、手足を括っておいた。あと、手に持っている杖も没収しておいた。
格上を案外簡単に倒してしまった。さすがダイチ。
「マオ、ありがとう。マオが気を引いてくれなかったら勝てなかったよ。」
えっ? そうだったの? マオはダイチの成長の機会を奪ってしまった。
「そっかー。まあ、タマには気まぐれだよ。いつもは手伝わないからね。」
「ありがとう。マオ……」
なんだか、そう言われると胸がチクチクする。なんだろう……これは。




