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祝杯

「アニキ……ごめん。俺は行けない。」


「マキさんの件?」


「あぁ。そうだ。マキは、意識を取り戻したけど変な幻覚を見たり急に暴れだしたりする。こんな状態で俺は旅になんて出れない。」


「あんたっ! あたしの事なんて放っておいてこの町の恩人に命かけなさいよ!」


「マキ! アニキは確かに町の恩人だ。でも、俺にとって何よりも大事なのはマキお前なんだ! 」


「ふんっ! 後悔してもしらねぇぞ! 大人しく世話になってやるよ////」


「わかりました。グチさんのことは諦めます。マオ、そろそろ旅に出ようかっ!」


「待ってくれ! アニキっ! これを持っていってくれ!」


それは、大量の回復薬と魔力回復薬と解毒薬だった。


「これ、どうしたの?」


「俺からの餞別だ!」


「あと、ダイチくん報酬の件もあるのでもう少しゆっくりしていったらどうだい? 精霊へ挨拶にでも行っているといいと思うんだよね。」


ジルバさんの言うことも確かにそうだ。


「ジルバさん! そうします。」


「ダイチお腹空いたよー」


マオは空腹らしい。


「じゃあ、我らの英雄の為に俺が何か作ってやるよ!」


シグルさんの料理か……カレーおしいかったなぁ。


「兄ちゃん、何がいい?」


「カレー食べられなかったのでカレーを……」


「カレー?仕込んでないから無理だぜ。どうしてもと言うのであれば、店に来てくれて! 店になら仕込みあるからさ。」


「わかりました。行きましょう。」


外に出ると、町中の人が居た。どうやら、みんな僕の安否を見守ってくれていたらしい。


「皆さん! 町の英雄が無事に目を醒ましましたー!!」


「うおー!!!!」


凄い歓喜だ。僕はこんなに人から感謝されたのは初めてでどうしていいかわからなかった。


そして、見渡すとファフニーと対峙した際に聖水を飲ませた人達や他の町から無理矢理連れてこられたような人や、奴隷の首輪をまだ外せないでいる人も居た。全員喜びで涙が溢れていた。


僕は直ぐに奴隷の首輪を外してあげた。マキさんの時は一瞬マオの手が見えたような気がしたが、今の僕にははっきりとマオが首輪を空に向けて投げる姿が見えた。


マオ、ちゃかり手伝ってくれてるんだ


直後、空に大きな爆発音が聞こえた。その爆発音が僕たちの勝利を祝ってくれているように聞こえた。

とりあえず、難しい説明はこれで終わり……? いや、あとちょっとだけ続きます。みなさんもう暫くお付き合いください。

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