ミスズとの契約
「その後、私は人間の信仰の元に生きていました。水害とかも止めたりしていました。そして、いつしかかつての村はミスズ村と呼ばれるようになり、発展してミスズ町となりました。
そして、私の産みの親であるオロチ様は魔王軍に入りました。私の様子もチョクチョクと見にきてくれることもありました。私は魔族も人間も好きだったので魔王軍になることはなかったです。
しかし、ある時からヴィレッジ・パディの人間達が川を汚し始めました。川が汚れると私の心もクサクサとしてしまいます。すると私への信仰も薄まりました。次第に人間への憎悪が増していきました。
そんな時、オロチ様が魔王軍にスカウトしてきてくれたのです。私は、ここから出られないので活動は出来ないですが、魔王軍の一員ってことだけでよかった。人間の敵になりたかった。そうして、私はオロチ様の部下になりました。」
「オロチって意外と優しいね。」
マオはそんな事を言っていた。
「ミスズさんの気持ちがよくわかりました。説明してくれてありがとうございます。」
「えっ?あの……ばーちゃんがよく言っていたミスズ様……? 本当に居たんすか!!」
グチさんもびっくりしている。
「グチさん、君のお婆さんがミスズ様の事を言っていたの?」
「おう。アニキ! そうなんすよ。会社がミスズ川を汚すから『いつかミスズ様の祟りが起きる』ってよく言ってたんすよ。」
「フフフフ……これから私がその祟りを起こしてやろう。ダイチ! お前を使ってね。それから、ダイチの力になる話だけどもう契約は済んでいるよ。」
「えっ?どういうこと?」
「さっき、ダイチの身体に入った時に契約をしておいたんだよ。『明鏡止水』と唱えてみて。」
『明鏡止水!』
僕は唱えた。すると、全身が青くなった。
一つ目猿が現れて僕に石を投げてきた。
僕は咄嗟のことで避ける事ができなかったが、石は僕の身体を貫通した。そして、僕の身体から水滴が跳ねた。
「えっ?すごい。」
「そうなんだよ。明鏡止水を使用すると物理攻撃が効かなくなる。身体を切断されてと元通り。電気攻撃には弱いから気をつけてね。」
すると、青い光が消えた。
「ダイチの今の実力では明鏡止水は5秒といったところだね。強くなるとも少し持続時間が延びるよ。身体の形を変えれるので、狭い所も通れるし時間かかるけど紙とかも通れるよ。
あと、魔力を凄く喰うから使いすぎに注意してね。」
「あの、あとですね……聖水が欲しいのですが……」
「あぁ。これね。」
そして、ミスズから聖水をいただいた。
「ありがとうございます。」
「いえ……どう致しまして。そうえば、ダイチは他の精霊と契約を結んだ覚えある?」
「ないですよ。」
「そう……実は、さっき身体の中に入った時に別の精霊との契約した痕跡があったよ。知らない内に何かの精霊に気に入られたのね。相当気に入った者としか精霊は契約しないはずだから。」
「そうなんですね。全く心当たりがないや……」
「さすがアニキです! 知らない内に精霊の人望を集めるなんて、マジリスペクトっす!」
「マオもダイチと初めて会った時から、本当に信用できると思ったからね。マオが精霊でもダイチと契約してたよ。」
マオが何か天然な事を言っている。多分誉めてくれているのだろう。ありがたい。
「では、ミスズさん色々とありがとうございました。」
そして、僕たちは山を下っていった。
いわゆるロギア系の悪魔の実ですね。5秒間だけ。




