グチさんの家
「ただいまー」
「おかえ…ってテメェー何仕事サボって帰ってきてるんだよ!」
グチさんには奥さんが居たようだ。鬼嫁?
「違うんだ。話を聞いてくれ。お願いだ――」
「はぁ?仕事をサボってるじゃねぇか。サボっている旦那を許容するような妻はこの世に存在しねぇよ!」
正論だ。本当に正論だ。
「実は――」
「ってテメェー!また変な奴ら連れて来たのかよ! これで何回目だよ? しらねぇ奴をおもてなしする程、私はお人好しじゃねぇからな!ほら、帰った!帰った!」
グチさんの奥さん、本当苦労してるんだな。知らない人を連れてきたら、そりゃ嫌だよな。
「じゃあ、僕たちは一人で隠れます。ありがとうございました。奥さんに悪いですし。」
「えっ?あなた達、追われてるの?」
「まあ、グチさんの会社から指名手配を――」
「そんなことなら力を貸してあげるわ。あたしもあの会社嫌いなのよ。」
「マキ!ありがとう!もう、知らない人を勝手に連れてこないから!」
「たりめぇだろ!」
嫌いな会社に旦那を働かせてていいの……?
「あの会社が追っているのなら、あなた達はきっといい人達だね。この町を救ってくれるような。」
「あの、どうして嫌いな会社に旦那さんを?」
「もう、あの会社意外に働ける場所がないんだ。どんな事業も潰される。食べ物、生活用品全てヴィレッジ・パディーよりも安く売れないんだよ。この町の人間は全て、ヴィレッジ・パディーの従業員かその扶養者。だから、あたしはあの会社が嫌い。」
その時、
<ドンドンドンドン!!!!>
「おい!グチ!開けろ!お前が指名手配の話を聞いて早退したのは分かってる!今すぐ開けろ!」




