いざ、決闘会場へ
決闘当日、マオの頭の中に声がした。
「マオ殿。おはようございます。」
「あれっ?声がした。ムラタの声だ。本当に連絡があった。」
「マオ殿、聞こえてますか?」
「聞こえてるよー。ムラター。」
「そちらの声が聞こえないようですね。以前渡したわたくしの名刺はありますか?」
マオは、ムラタの名刺を取り出した。
それを手に持つと、名刺に刻まれた魔方陣が僅かに光った
「マオ殿。名刺に向かって話しかけてください。」
「ムラター。話しかけたよー。これでいいー?」
「マオ殿の声が聞こえました。では、本題に…」
「わーい。ムラタとお話できたー。さすがー!すごーい!」
「喜んで貰えて光栄です。では、本題に入ります。」
「決闘ね!昨日ワクワクして眠れなかったんだよ。これ昨日気付いていれば、ムラタとお話できて寝れていたのに。もっと早く教えてよ。」
「それは申し訳ございませんでした。しかし、夜中の通話はお控えください。わたくしが眠れないので。」
「ちぇー!!わかったよー。で、決闘のお話は?」
「そうでした。これから、わたくしともう一人テルさんって人の二人でそちらへ伺います。場所は、わたくしの名刺からわかるので。その後、会場へ案内致します。」
「わかったー。まってるー。」
しばらくすると、ムラタともう一人の男が二人でマオを訪ねてきた。
「初めまして。マオさん!私がテルです。」
「あなたがテルさん?あなたが、マオの決闘相手なの?」
「いえ、違います。私は単なる案内係です。」
「マオ殿、テルさんは、テレポーテーションの使い手なんですよ。」
「そうです。各地に作ったポイント間を一瞬で移動できます。なので、ここから一番近いポイントまで行って、そこから会場へ瞬時に移動できます。」
「そうなんだー。そんなことできるなんて知らなかった。」
「あっ。いえいえ。何か照れますね。」
「テルさん照れてるー。かわいいー。」
「では、ポイントへ移動しましょう。ここから歩いて直ぐなので。」
そう言って、三人は移動ポイントへ歩いていった。
裏方おじ様達の凄い能力をマオに公表したので、あざとい女性のさしすせそを意識して入れてみました。
さ:さすが
し:知らなかった
す:すごい
せ:センスいいね(今回は出番なかった)
そ:そうなんだ
マオは別にあざといわけではないけど、どんな男も虜にするような能力があるイメージなので取り入れてみました。