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格闘の基礎

「私はごめんだけど剣は教えられない」


「マオも剣はわからない。

でも、体術なら教えられるよ。」


「えっ?武器も無しで魔物を倒せるの?」


「簡単だよ。魔力の籠った手や脚はよく斬れるよ」


「Sランク冒険者の中にも格闘家は居るんだけど、魔力で手足を斬・殴と攻撃方法を色々と変化できるから羨ましいと思ったこともあるんだよね」


「じゃあ、ダイチはこれから格闘家決定だね!」


勝手に格闘家にされてしまった。


「まずは、殴からだね。格闘の基礎だよ」


それから僕はマオに格闘の基礎を教えてもらった。拳の握り方や、基本的な構えや防御方法。拳の打ち方や、蹴りの方法といったことを。

マオの教え方は、擬音語が多くわかり辛かったのでマリサさんが、マオの教え方を噛み砕いて説明してくれた。


「ダイチくん、そういえば私には敬語でマオちゃんには、やけにフランクだよね」


「それは、冒険者ギルドの先輩だからですよ」


「私は、先輩としてというよりもダイチくんの夢を一緒に叶える仲間として思っているの。だから、これからは敬語はやめて。よそよそしくて、何か慣れない」


「わかりました」


「だから、『わかった』でいいよ。お願いね。」


「わかったよ。マリサさん」


そんなこんなで、僕は格闘家の基礎を習得…してない。

一晩では習得できなかった。防御が一番慣れない。攻撃してくる場所により形を変えなければならないから。

しかし、茶狼5体はなんとか倒すことができた。これが現実世界だったら僕は何回死んだのだろうか。


「ダイチ、すごーい。一晩でここまで出来たら上出来だよ。これで立派な格闘家だよ」


「まあ、冒険の初心者にとっての最初の壁は茶狼だからね。ダイチくんは着々と強くなってきてるよ。明日も頑張ってね」


「じゃあ、今日のここまでだね。明日もがんばろー!」


そして、マオの作った空間が閉じられていく。そのまま朝を迎えた。

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