闘うということ
目を覚ますと、夜だった。寒い。
僕は、スライム達に囲まれていた。
しかし、怪我は何もしていない。立つと、一匹の茶狼とスライム達が闘っていた。
もしかして、スライム達が僕を守ってくれたのか?
そんなあり得ないことを考えた。
もし、そうだとしたら僕が闘わないと!そう思い、僕は剣を握った。
僕は茶狼との戦闘を始めた。
茶狼が素早いスピードで腕目掛けて突っ込んできた。僕はそれを躱す。しかし、僕が躱すのを分かっていたのか首を横に向けて噛みついてきた。茶狼の牙が手首を掠めた。
凄く痛い。これが、闘いというものなのか。今迄は孤児院のモモカ先生と体術をやっただけだ。刃物なんて使わずに組手という形を取っていただけだった。本当に、刃物は怖い。でも、やるしかない。
僕は、痛みに堪えながらも必死に剣を奮った。
幸い、茶狼は剣に当たってくれた。一度でも当たれば、動きが鈍くなった。しかし、まだ茶狼は僕を殺すつもりでいる。
殺らなければ殺られる。そう感じた。
必死に茶狼を斬りつけた。そして、動かなくなった。これが、始めての闘いだ。僕は、命からがら勝つことができた。僕はこんなにも弱い。茶狼の群れに会えば確実に負けていた。
そんなことを考えていると、スライム達が僕の傷口に集まってきた。
すると、何だか眠くなってきた。
そのまま僕は倒れてしまった。
また、目を覚ました。
昨夜のあれは、何だったのだろう?茶狼に噛まれた傷口がない。夢だったのか…?周りを見渡すと、スライムの核が5個落ちていた。夢じゃなかったのか…?まさかな?
そう不思議なことを思っていた。ふと、時計を見ると10時だった。
「あっ!女神様の洗礼がもう始まってる!」
そう思い、僕は街目掛けて走った。お腹が空いて大変だったが走った。
すると、
「…すけ…
た…すけ…て…」
って声が聞こえてきた。
場所は茂みの中だ。
急いでいたが、放ってはおけなかった。
茂みを掻き分けると、そこには弱った魔族の女の子が居た。




