初陣
その後、街から出た。街から出ると魔族が出てくる。
少し歩くとスライムを発見した。
スライムは、こちらに気付いても何も攻撃をしてこない。近づいてみたが、ノロノロと歩いているだけだ。
暫く観察していたら、スライムは消滅した。核も残っていない。
本で読んだことがある。スライムは、魔素が溜まると発生し魔素が薄い所で消滅すると。なので、スライムは魔素を運んでいるんだという説があった。
すると、声が聞こえてきた。ゴーダだ。
「おい!ダイチ!お前、魔族に攻撃しないのか?楽しいぞ?」
「いやぁ。なんというか、こちらから一方的に攻撃するなんてなんか酷いなって」
「お前、親が魔族に殺されたんだろ?魔族が憎くないのか?」
「まあ、憎いけどさ…悪いのは魔族じゃなくてこの人間と魔族の対立であって…」
「お前さ、なんかムカツク。じゃあ、何で冒険者になったんだよ!そんな事言ってたら本当やっていけねぇぞ!」
「魔族と人間の争いを終わらせる為だよ。」
「お前とは、気が合わなさそうだな。ちなみに、俺が冒険者になった理由は魔族を殺すことが出来るからだ。いくら殺しても罪にならない。こんなに楽しい職業は冒険者以外にないからな」
狂っている。僕も冒険者として失格なのはわかっている。リョウコママにも何度も忠告された。
『魔族を殺すことになるぞ』と。
僕は、わかっているつもりだった。でも、いざスライムを目の前にして僕は何も出来なかった。
そんな僕を笑うようにゴーダは楽しんでいる。ゴーダは僕とは違う意味でおかしいと思う。
「やあ、ゴーダにダイチ!」
そこに、スネスが現れた。
「おい!スネス!ダイチが魔物が可哀想で攻撃出来ないんだって」
「ダイチ、こいつらは人間の敵だぜ!そんなこと考える必要ないよ。ましてや、こんなスライム。自我も何もないのに攻撃したって罪悪感も何もないだろ?
ファイヤーボール!!」
そう言ってらスネスは、スライムに火の玉を当てた。スライムが蒸発し核が残った。
「なっ!簡単だろ?すぐにやっつけてしまえば何てことないよ」
「そ…う…だよね…ははは…」
手が震える。息が苦しい。何だ、この感情は?絶望感?僕って、何で冒険者になったんだ?何もできない。どうしたらいいんだ?
「おい、スネス!こんな腰抜け放っておいて俺たちは先に依頼を完成しようぜ」
「そうだね。ゴーダの言う通りだよ。じゃあね!ダイチ!」
僕は、絶望の渦に飲み込まれて倒れた。
冒険者ギルド形式って、弱いモンスターは非アクティブだから、優しいダイチくんには辛いんだよね。
それでも、冒険者ギルド形式を採用したのは、ダイチくんかわ選ばれし勇者には見えないし、戦争形式にした場合、軍隊の規律とかその辺の描写が書きたいこととは異なるからです。
あくまでも、自由に冒険する冒険者がいっぱい居て、自分で成長していくような世界が冒険者ギルド形式しかなかったからです。




