何もできない
「そういえば、レイスは強いよね」
「彼女の強さはどこから来るかわからないわ。まだまだ調査が必要ね。」
女神様が困り顔でそう言った。
レイスの強さの秘密か……マオはずっと考えていたけどわからなかった。
そして、昼食を終えて外に出た。
「ここにはレイスが居ないから、次の町に行きましょうか。」
女神様がそう言った。
「えっ?何で居ないとわかるんですか?」
ダイチが質問した。
「それはね、この町に居る人全員の魔力の流れがレイスの流れと一致しないからよ。マオさんもわかるよね?」
えっ?マオはそんなことわからないよ。
マオが困り果てていたら。
「船の上でずっと、水中の魚の魔力の流れを見てたでしょ? それをこの町全体ですればいいのよ。」
「わかった。やってみる。」
マオは言われた通り釣りをしていた時のように魔力の流れに集中した。
わかる……全ての人の魔力の流れが……色々な人がいる。
中には強そうな人も居た。その人からは嫌な感じがする。でも、レイスじゃない。
「女神様、レイスいないよ。でも、あそこから何か強そうで嫌な感じがする。」
「あそこは何処だかわかる?」
「わからないよ。」
「ヴィレッジ・パディーよ。ダイチさんが昇給した時に倒した。あの会社のナスカ支店よ。」
女神様のその言葉を聞きダイチが、びっくりしたような顔をして口を開いた。
「本当ですか? ミスズ町だけじゃないの? !?」
「はい。ヴィレッジ・パディーは色んな町にあります。特にここヒルコ大陸。そして、西の民の住むヒルメ大陸の西側には多いです。」
「そんな……」
「ヴィレッジ・パディーって何なの?」
アズミが聞いた。
「僕が、まだFランク冒険者の時に潰した会社なんだよ。その社長がドラゴンだったんだけど、それを倒したから僕がCランクに上がれたんだけどね。」
「えっ!? Fランクの時にドラゴンを!? 凄い!私でも倒せないよ。」
アズミはびっくりしている。
でも、ダイチは誇張している。マオはそんなダイチの誇張を見逃さない。
「 アズミ、ダイチは話を盛ってるよ。ダイチは、討伐寸前に倒れてAランク冒険者の2人が助けてくれて勝てたんだよ。だからダイチ一人の手柄じゃないから。」
ふふふ言ってやった。
ダイチは苦笑いをしている。
「フフフフ……マオさんの突っ込みかわいいですね。」
何故か女神様に可愛いと言われた。わけがわからない。
「まあ、でもFランクからCランクに一気に上がるなんて凄いです!」
アズミはダイチを誉める。何故かモヤモヤする。そして、女神様がマオを見て笑ってる。なんかムカつく。
「ヴィレッジ・パディーがここにあるのなら放っておけないね。潰さないと!」
ダイチがそう言い、走ろうとすると
「ダメです!」
女神様が言う
「ダイチくん、早まりすぎだ! それは。『バリア!』」
そして、シンジがバリアでダイチの行くてを阻む。
「ここの法律に違反してないのでダイチさんが今暴れたら、我々全員逮捕されることになります。ダイチさんの理念は東の民としては正義だけど、ここでは悪になってしまいます。」
女神様が説く。
「なんでだよ! あそこで非人道的なことがされてるかもしれないのに、僕は何もできないのかよ!」
「あそこは、非人道的なことをしているのかわかりませんが、あの首輪が売られてます。ダイチさんが倒したアイヒが開発した首輪です。アイヒは未だ実験段階だと言ってましたが、ヴィレッジ・パディー本社は『奴隷に使うから実験段階でも問題ない。奴隷が壊れたらまた新しい奴隷を買えばいい』と言って、商品化しています。本当許せないです。でも、我々は何もできません。私だって今すぐに壊してやりたいですよ。」
「くっそおおおおおお!!!」
ダイチが叫ぶ。その声は町中に響き渡る。
「では、この町を出ましょう。そして、次の町『ジェロン』に向かいます。ここには大きなヒトミ教の教会があります。恐らく聖職者ならそこに居るはずです。」
女神様の提案で次の目的地が決まった。
昨日は更新できなくて申し訳ありませんでした。
なるべく毎日更新を意識していますが、忙しかったりした場合は更新できない場合があります。
さて、新しい町が出てきましたね。ナスカという精霊を期待した人もいるんじゃないでしょうか?
ヒトミ教が一神教なのでなかなか精霊崇拝をする者がいません。なので精霊の存在も難しいです。




