西の民の傭兵
「マオさんここですよ。ハンバーガーショップ『マクテリア』!」
女神様が案内してくれた
「凄くおいしそうな匂い。マオ、腹ペコだよ。早く食べよう。」
そう言ってみんなで中に入った。
ハンバーガー。それは、パンというフワフワの食べ物でハンバーグを挟んだものだった。ハンバーグの他にレタスやキュウリ……このキュウリ酸っぱい。なんだろう。独特の風味がある。
「ねぇねぇ。このキュウリ酸っぱくない? でも美味しい。」
「それは、ピクルスって言います。きゅうりをお酢に浸けて置いておくとそうなります。美味しいですよね。」
女神様が答えてくれた。
「へー。そうなんだ。僕も初めて食べたよ。」
ダイチにとっても珍しいらしい。
「私は、前に一度だけ。でも、美味しいですね。」
アズミは、こういう時一度だけってのが多い。色んなことを体験しているのかな?
「俺は、よく女神様に連れられてここに来てるから何度か食べてるけどやっぱり旨いよな。」
シンジと女神様は何度も来ているんだ。
そんなことを考えていると
「私とシンジは、このヒルコ大陸の調査によく来てますよ。冒険者ギルドは東の民のギルドだけどここにも支部があります。でも、あまり受け入れられていないみたいですが。」
「女神様、マオの考えてることわかったの? えっ? なんで受け入れられてないの?」
「あぁ。その顔は誰が見てもわかるわよ。理由は2つあるわ。まず、東の民発祥だから。そして、もう一つ。西の民は魔王討伐よりも人間同士で争うことに興味を示している。」
「えっ!? そうなの? どうして人間同士で?」
「昔は宗教が問題で争っていたらしいけど、最近はほぼ町長の娯楽ね。傭兵っていうお金で人を雇って闘わせるの。そして、勝ったら領土を拡大とお金と捕虜が手に入る。負けたらその逆。それを遊びとして町長達は楽しんでるのよ。」
「どうして遊びなの? いがみ合っててもそうなるんじゃないの?」
「それはね、まず町長達は全員上位貴族達で構成された親戚同士なんだよ。あと、夜は休戦みたいで敵同士の傭兵達や町長同士も一緒に夕食を食べてお酒を飲んで仲良く騒いでるからよ。」
「それは……遊びだね。でも、遊びで人の命が……人の運命が……」
「うん。どうやら西の民の町長達は人の命なんてどうでもいいのかもね。お金を払っているのだから命懸けで闘って当然だと思ってる。その代わり、傭兵達は忠誠心が全くないのよ。戦いで死ぬかもしれないから報酬は前払いなんだけど、報酬だけ受け取って逃げる傭兵も居るみたいで固まって闘ってるのよ。」
「そうだね。西の民の傭兵は本当に弱い。忠誠心なく闘ってるし、固まって闘ってるから俺一人でも簡単に倒せる。」
シンジがそう言った。
「え!? そんなに弱いの?」
「そう。シンジなら簡単に倒せるわよ。だから冒険者はそんなつまらない闘いには参加しない。参加する人も居るけど、そんなに居ないわ。自信の経験にもならないしすぐに飽きてしまう人が殆どだわ。」
なんというかくだらない争いだとマオは思った。




