民俗差別
マオは、ヒルコ大陸では人間の奴隷が認められているのかを聞いた。
「勿論です。奴隷が居ないとここの産業は成り立ちません。ヒルコ大陸は農作物が主な収入源です。しかし、農作物の単価なんて本当に安いのです。また、農業は力仕事が多く人手が結構必要になります。しかし、全員に給料なんて払えません。売上の殆どが税金に取られるからです。なのでみんな奴隷を購入するのです。それでもこの大陸の人たちはギリギリの生活をしています。」
「奴隷ってどんな人たちがなるの?」
「例えば、ヒルコ大陸の先住民。騙して連れて来た東の民。借金で自己破産した者。親に売られてきた者。そんな感じですね。なので君達も気を付けた方がいいよ。」
「そうなんだ。ありがとう。教えてくれて。」
マオなりにさっきの言葉を考えてみた。東の民とヒルコ大陸の人たちは明らかに考え方が違う。同じ人間なのにここまで考え方が違うなんてマオはビックリしている。
でも、まだ気になることがあった。
「ねぇ、あなた達は西の民なんですか? ヒルコ大陸に住んでいるけど。」
「あぁ。勿論さ。我々の故郷はヒルメ大陸の西側です。ヒルコ大陸は最近発見されて、先住民も居たのだけど文化的ではなかったので、我々はヒトミ様の名の元に文明の叡智をヒルコ大陸に導入するために移り住んだのさ。今、ここに住んでいる人はほぼ西の民です。」
「ありがとうございます。」
マオは一応お礼だけは言っておいた。
さっきの話と合わせると、西の民は先住民を奴隷にして土地を広げたかったってこと? それで得た広大な土地を利用してみんなで農家をしているってことかな?
「わかったかい? そういうことだ。女神様!! 早く俺らを解放しろよ!」
カロスが叫ぶ。
「わかりました。郷に従いましょう。」
そして、女神様はカロスを解放した。
「じゃあな! 女神様。次会った時は、また拘束してもいいぜw その時はお前らが犯罪者だけどな。あははは……」
物凄く感じの悪い町だ。
「おい! 冒険者ギルドのお前達! 俺達が狩った魔物でお前達が食えてるのを忘れるなよ。」
「これはこれは……Sランク冒険者のシンジさんですか。」
「そうだ。俺らSランク冒険者の力がなければお前達はまともに商売ができないのはわかってるだろう。」
「わかってますよ。僕たちもあなたたちとは争いたくありません。しかし、法律は法律です。我々も言いたくてこんな事を言ってないですよ。」
「じゃあ、この町で俺らを差別をしないように町長に言っておけ。少しも不憫な扱いをされたらわかっているだろうな。」
「わかりました。言っておきます。」
シンジって意外と強気な時もあるんだと思った。
「では、昼食にしましょうか。」
女神様の提案で昼食を摂ることになった。
「マオ、最近魚ばかりだから肉も食べたい。」
「わかったわ。マオさん。では、ヒルコ大陸名物のハンバーガーにしましょう。」
「ハンバーガー?」
マオは聞いたことのない料理を聞いてワクワクした。
「そうですね。食べてからのお楽しみです。」
そして、マオ達一行はハンバーガーショップに入った。




