新たな魔王
「我々人間と魔族は、永らく敵対してきた。しかし、前魔王のゴルオンの時は一般人への襲撃は少なかった。あったとしても、赤目の獣人の襲撃程度だった。しかし、数年前に新しい魔王に変わってからは、一般人への襲撃が頻繁に行われるようになった。
そう、今こそ人類が手を合わせて魔王を倒さねばこちらがやられる」
「赤目の獣人…」
「そうだ。ダイチ。お前の両親もそれに殺されたとリョウコさんから聞いている。神出鬼没の魔族で、全員の目が赤い。一般人の村を襲い食糧や金目の物を盗んでいく。奴らの情報は何も入ってこない。しかも、相当のやり手だと聞いている。出くわしたら絶対に逃げろ。間違っても親の仇だと言って立ち向かっていくなよ!」
「はい。わかってます。」
「よしっ!ならいい!」
「新しい魔王って誰だよ!?」
「ゴーダ君、それがわからないんだよ。全く表舞台に出てこなく、謎に包まれている。しかし、相当な実力者だと聞いている」
「そうか!誰が魔王でも、このゴーダ様が倒してやるぜ!」
「いい心掛けだね。
一度、アツシさんって冒険者のパーティーが魔王城に行ったらしいけど戻って来てない。Sランクの中でも洗練された者だけで構成された最強パーティーで、ゴルオンよりも強いって言われていたんだけどこのザマだよ」
「なんか、それ覚えてます。アツシって人に脳内に話しかけられて『俺に力を分けてくれ』って言われて力を渡した覚えがあります。その後、動けなくなっちゃったけどね」
「ダイチくん、それは元気剣だね。アツシさんの最終必殺技だよ。みんなも元気を吸われた経験あると思うけど、あれは世界中の人間の元気を貰って一発の剣に元気を籠めて放つ技なんだよ。あれを喰らえばゴルオン級の魔族でも、一撃だね。それでも、アツシさんが帰って来ないってことは、新魔王はそれだけ強いってことなんだよ。
今後、新たにSS級というランクを新設するつもりだよ。今後は、SS級でないと魔王城に入れなくなるかもね。
まあ、我々の業界の情勢はそんな感じだ。次は、依頼の受け方だな。
どの支部でも同じだけど、掲示板に貼ってある紙見て、自分の冒険者カードを受付に提出し、受けたい依頼を言う。
以来を完遂すると、こっちの納品受付に冒険者カードと、納品物を渡す。これで報酬とポイントを貰える。
そんな感じだ。簡単だろ?皆も何か依頼を受けてみてくれ」
掲示板を見ると色々な依頼が貼ってある。
・茶狼の爪10個納品
・スライムの核30個納品
・腐食花の花弁50個納品
どれもこれも、今の僕には難しそうな内容だ。
「あっ。そういえばこれ、この支部からの入隊祝い」
それは、小さな袋だった。
「これには、特殊な空間魔法が施されている。納品物とかを入れるといい。ある程度迄の物なら入る。
冒険者なら誰でも持ってる必須のアイテムだ。とても高価だから、新入隊員には公費から分け与えている。無くすなよ!」
「はいっ!ありがとうございます。」
「じゃあ、解散だ!明日も10時に集合!待ちに待った女神様の洗礼だ。女神様は忙しいお方だから、遅れるなよ!」
その後、僕はスライムの核30個の依頼を受けた。
謎に包まれた魔王って一体誰の事なんでしょうね?前章見たらわかるよ。




