女神様の興味
「『月光拳』って?」
ダイチが聞いた
「これを始めに考えた人が、月の光下で稽古をしていた時に思い付いたのが語源ね。まあ、普通の必殺技だと思ってね。」
「わかりました。」
「えっと、次にアズミさん。貴女は調べたけどBランク昇進試験に10回程落ちてるね。」
「はい。そうです。」
「どうしてかわかる?」
「マオさんが言うには、私は属性攻撃に頼りすぎてるって……」
「あぁ。さすがマオさんね。すぐに弱い所を見破れるなんて。」
「まあね、マオは実際にアズミの攻撃を受けたからね。」
マオは得意気に言った
「そうなの? それはマオさんにしからできないわね。」
誉められたのかな? フフフ。嬉しい。
「それで、私はどんな訓練を…?」
「アズミさんは、矢の速度・威力を大幅に上げてもらいます。あと、ダイチさんにも覚えてもらいますが自己強化魔法も覚えてもらいます。」
「わかりました。」
「あと、マオさんは私の手には負えません。強すぎです。それと、シンジは引き続き自主トレをお願いします。じゃあ、明日から早速始めるのでみんなゆっくりと寝るように。」
「「「「はいっ!」」」」
「あの、女神様は寝ないのですか?」
「あぁ。そうね。シンジと交代で舵を握るわ。あと、みんなにも舵の握り方とか教えるからゆくゆくは交代で舵を握りましょうか。」
そして、一日目は終わった。
「マオ、女神様にも手に負えないって言われるんだね。」
マリサだ。
「うん。そうだね。まさか女神様と旅をすることになるとは思わなかったよ。忙しいって聞いていたし。」
「女神様は忙しいはずだよ。私もびっくりしている。それだけ女神様がダイチとマオちゃんに興味を持っているって」
「女神様、マオにも興味を持ってるの?」
「うん。そうだよ。発言を見てたらわかるよ。マオちゃんの強さは興味があるよね。正体知ったらびっくりしそうだけど」
「そ……それは言わないで。」
「言わないよ。もしかしたら女神様は気付いてるかもだけどね。これだけ強いし。」
「いやいやそんなことは」
「まあ、でもマオちゃんと接してマオちゃんの良さを判ってくれたら絶対に協力してくれるはず。女神様はそういう人よ。」
「そうなんだ。わかった。ありがとう。」
「そういえば、マオちゃんは赤目の獣人について知らなかったみたいね。」
「うん。マオ、魔族として過ごしてきたけど赤目の獣人なんて聞いたことなかったよ。」
「そこがひっかかるんだよね。魔族の中ではあまり有名ではないけど、人間の間では恐ろしいとして有名な魔物。何か裏がありそうね。」
「そうなの?」
「うん。私の方でも少し考えてみるね。マオちゃんも頭の片隅で考えていて。」
「わかった。」
マリサとはそんな話をした。
確かに気になる赤目の獣人……
女神様が仲間になりましたね。
気が強くてプライド高そうに見えるけど、彼女の教育者としての立場からそんな性格になってしまいました。
昔は、もっと包容力があり優しかったらしいです。
しかし、冒険者全員に施しをするといった献身的な行為は、彼女の優しさこそ為し得ることだと思います。




