魂の牢獄
「試験っていうのも、生まれ変わったらどうしたいかを言うだけなんだけどね。自分は何をしたいか? それを言う。それが素晴らしいものなら、自分の思うようなものに生まれ変わる。もし、つまらないものなら自分の意図しないものに生まれ変わる。そして、それが素晴らしいもので達成できたとすれば、またそれ以上の素晴らしいことを言わないと自分の意図するものに生まれ変われない。この星の魂は、そんな無限ループに閉じ込められているんだ。」
「そうなんですか。それはなんというか嫌なかんじですね。」
ダイチはそう答えた。
マオもそう思った。
「ただ、唯一そこから脱する方法があるんだよ。それがヒトミ教。ヒトミ教の信者の中で選ばれた者は死後アガダにはワープせずにテラスって所にワープする。」
「それが、テラス……選ばれた者って?」
「ヒトミ様が、テラスからの使者なんだよ。彼女が認めた者がテラスに行くことができる。だから、皆ヒトミ様に尽くすんだよ。」
「そうなんだね。」
「あとは、たまに空に円盤形の光が見えることがあるんだよ。それは、テラスから監視に来ていると言われているよ。」
「空に円盤……? そんなの見たことないけど、アズミやマオは見たことある?」
「マオも見たことない。」
「私はあるよ。凄く変な動きをしていた。」
「運が良くないと見えないらしい。俺もまだみたことはない。それで、肝心のテラスについてだけど……この星が宇宙の辺境だとしたら、宇宙の中心街がテラスなんだよ。そこで犯罪を犯した者や出来損ないがこの星に送られる。この星は永遠に出ることができない魂の牢獄なんだよ。」
「魂の牢獄……!?」
「そう。だから、例えるならテラスは魂の解放だな! まっ! でもあくまでもこれはヒトミ教の教えだ。」
店長は、そう言って苦笑いしていた。
今迄、ミナト町のみんなはこの教えを信じて、マオ達によって、裏切られたような気分になったのかと思うと心が痛い。
「店長は、まだミナト教を信じてるの?」
ダイチが聞いた。
「半々だな……正直、この町の宣教師の奴らの言うことは信じてないぜ。いつか、本場の教会で話を聞いてみたい。この町の皆もそうだぜ!だからあまり責任を感じるんじゃないぞ! 冒険者達!」
そう。店長も町の皆もは、心が折れていないのだ。
「店長、ありがとう。色々と教えてくれて。」
「いやぁ。どうってことないよ。ダイチ君! 君達はこの町の恩人だ! なんでも聞いてくれ!」
マオはいつも感じる熱い視線を感じなくて不思議に思って見てみたら、見習いの人が居ない。
「そういえば、見習いの人は?」
「あぁ……あいつか? 辞めちまったよ。なんでも『俺は強い男になる。その為に、冒険者ギルドのスタッフから始める!』 とか言って辞めちまった。今頃、冒険者ギルドのスタッフをしてるよ。」
「そうなんだ……凄いね。冒険者になればいいのに……」
「いやぁ。あいつ臆病でして、いきなり冒険者は怖いみたいだぜ。」
「そうなんだー。」
マオがそうさせてしまったのかも……今度会ったら挨拶くらいはしてあげよう。
「よかったじゃん! マオさん。あの見習いの男の子、マオさんの為に頑張ってるみたいだね。」
「うん。マオは嬉しいよ。早くマオよりと強くなればいいのにな。」
そんな話をして、ミナト寿司を出た。そして、宿屋に移動する。
「えっ!? 2部屋しかないの?」
「そうなんです。なので、女性2人と男性1人で分かれてもらえませんか?」
「わかりました。」
部屋がないのなら仕方がない。マオは、アズミと同じ部屋で寝ることになった。
マオが先に風呂に入った。
「アズミ! お風呂終わったよ。次どうぞ!」
アズミは窓の外を見ながら、カーテンをチラチラと開けたり閉めたりしていた。
「はーい。わかった。入るね。」
そして、アズミは風呂に入っていった。
アズミは、一体何をしていたのかマオにはわからなかった。
そして、二人ともお風呂を終えて就寝する。
今日は長い1日だった。明日はレイスの尋問だ。頑張らないと……
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