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127話 四天王再び②

よろしくお願いします!

 



「ここは任せてほしいの。それにあたしはジャギと約束したの。次に会えた時は、友達になろうねって。だから、もし悪い人がジャギに嫌な事をしたなら、あたしが許さないの!」



 ゲラルドと同様に倒した筈のジャギが姿を現した。

 普段大人しいナエが珍しく怒っている。

 この状況を招いたハーディーンに対して。



「ナエ」



「あたしも修行頑張ったんだから大丈夫なの。シズクお姉ちゃんも言ってたけど、お兄ちゃんは悪い人をやっつけて」



 ナエはシズクと同じように目に闘士を燃やしていた。

 こうなると、ナエは折れない。

 それに、ナエが言うとおりキツイ修行も乗り越えたんだ。

 信じよう。



「分かった。ここは頼む」



「ナエちゃん。くれぐれも無理しないでくださいね」



「うん。分かったの」



「アルフィン行こう」



 この場から移動しようとすると、ジャギが魔法を放つ動作を取る。



「チッ」



 それを阻止するために魔力を溜めている右腕をへし折ろうとすると。



炎大狼(おおちゃん)いくの!」



 火属性の狼の形をした魔法が炸裂した。

 これは、ナエの得意な動物魔法。



「お兄ちゃん達の邪魔はさせないの。ジャギの相手はあたしだよ」



「……」



 魔法をガードしたジャギが、妨害したナエに対して仕返しとばかりに魔法を放った。

 それにナエは瞬時に魔法を造りだし対抗する。



「今だ。行こう」



 その隙をつき今度こそ、この場を離れ先に進むことが出来た。




「ジャギまで現れるとは。こうなりますと、残りの二人も」



「ああ、おそらくね。注意して進もう」



「はい」



 所々で邪魔されているが、ハーディーンの所には確実に近づいている。

 アルフィンと二人進んでいくと、前方に大量の魔法の群れが現れた。



「タクトさん! 前方に多数の魔物が」



「一気に蹴散らして、通り抜けるぞ」



「はい! シャイニングアロー!!」



 アルフィンは光属性の上級魔法の矢を放ち数を削る。

 俺は魔物に接近しながら、両拳から拳弾を飛ばし前方を崩した後、アリサ女王が使っていた重力魔法の改良版を造り出し、そこに魔物を集めて押し潰した。



「アルフィン掴まって」



 右腕を伸ばし、アルフィンの手を握る。



「はい!」



 そのまま引き寄せ、魔物の群れを通り抜けた。



「タクトさん。さっきの魔法はアリサ女王のですね」



「便利な魔法だからね真似させてもらった。それに、あんな数を相手にしてたらきりがない」



「確かにそうですわね。アーロン皇帝達もまだ外側を制圧出来て無いようですし、なるべく戦闘を避けないとなりません」



 外側を落ち着かせたら、念話カードで連絡がくることになっている。

 まだと云うことは、思ったよりも苦戦しているのか。



「俺達は俺達の戦いを進めよう。後で合流出来れば、それでいい」



「シズクもナエちゃんも、後から追い付いてくれます。わたくしも負担を減らせるように頑張ります」



「よし、行こう」



 走りながら次の相手の手を考えていた。

 先にゲラルドが現れ、次にジャギが出てきた。

 と、いうことは。

 俺達には残りの二人をぶつけてくる筈。

 一人ずつか。

 もしくは。



「……今度は、二人いっぺんにか」



「もう二度と、相対したくなかったです。特にドレアムとは」



 予想は的中し、俺達の前に立ちはだかったのはデスタとドレアムだった。



「……」



「……」



 相も変わらずに、黒い魔力を纏い様子がおかしい。

 そして二人の魔力圧力は、やっぱり強化されている。

 デスタとドレアムを同時に相手取るのは、()()()()()()不可能だったろう。

 だが。



「俺もパワーアップしたんだ悪いがさっさと通らせてもらうぞ。

 アルフィンは、サポート魔法と自身の身を守ることに専念してくれ」



「分かりましたお任せください。まずは、精霊の大行進!!」



 アルフィンと簡単な打ち合わせをして、サポート魔法をかけてもらい、一足で前方の敵に接近する。



「フッ! ハァッ!」



 そのままドレアムと、デスタの腹に魔力装填の拳打を打ち込んだ。



「……!」



「……!」



 勢いよくぶっ飛ぶ二人。

 ドレアムは流石のスペックで、俺の攻撃箇所にギリギリで魔力を集めて防御力を上げダメージを抑えていた。


 デスタは、まともに攻撃が入る。その後ろに移動して。



「これで、ゆっくり眠ってくれ。ジェネレイト・デインオーバー!」



 デスタの背中に手を当て、一気に魔力の奔流を解き放った。

 その存在は、光の粒子に変わり消えていく。



「次は、お前だ。ドレアム」



 俺の接近を感知し、迎撃しようと動くドレアムを()()()()見る。

 その体は、スローモーションのようにゆっくりになった。

 その間にドレアムの胴体に魔力装填拳を叩き込み。



「お前とは、もう会うことはないと思ってたけどまた戦うなんてな。でも、これで今度こそさよならだ。クラウプスユニバース!」



 魔力を抑えた神級魔法で、その体を消しさった。

 ドレアムも光の粒子に変わっていく。



「タクトさん。お体は大丈夫ですか? お力を消耗したのでは」



「大丈夫だよ。魔力は魔力空間があるからほぼ無限だし。一応抑えていたからね」



 実際に疲労感もないし、魔力も有り余っている。



「そうでしたか。でも、あれだけの強敵をあっさりと。それも二人ほぼ同時にとは」



「いつまでも、苦戦してられないからね。ユーリにも授けてもらった力なんだ。これぐらいで手こずっていたらユーリに笑われてしまう」



「ユーリ陛下も見ていてくださっているかもしれません。安心して頂けるように、がんばりましょう!」



「そうだね。ハーディーンの所まであと少しだ一気に行こう!」



 あと少しでハーディーンの元にたどり着く。

 たくさんの人に託された思い。

 今度こそ果たさせてもらう。


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