新型悪役令嬢! 悪役先輩と創造主令嬢と男装美少女英霊による近未来就活サイドストーリー
桃和。優秀で美人で性格もいい(という)彼女は、この物語の作者の娘で、いわば、最強の権力者といえる創造主の令嬢。ちなみに就職活動中(全敗)である。
加賀谷。この物語にでてくる最初の名前付き人物である彼(彼女?)は、男装の美少女ながら本編に登場した時点でしんでいるという残念な設定のため、桃和のサイドストーリーで爪楊枝に転生し、宝具少女となる(宝具に変身する英霊のことらしい)。桃和をマスターにして英霊イツマとなった彼女は、宝具・爪楊枝に変身し、必殺技「ウブゲカリバー」を使う。
阿寸。学生時代はポケベルが鳴らなくて恋がまちぼうけしてた彼は、主人公の会社の先輩で、人事部にいるせいか、いつのまにか桃和の就活指導をすることに。
桃和野父。この物語の作者。娘が勝手に立ち上げたサイドストーリーの暴走を監視……いや、見守る。
この短編は、桃和の就活サイドストーリーの寸劇。
桃和「お前はもうしんでいる設定のキャラ」(いきなりこれか)
加賀谷「………」(ひでぶ、あべし)
桃和「何かきこえたような?」
加賀谷「………」
桃和「この気の毒な加賀谷君をキャラ立ちさせようというのが今回のテーマですっ」
加賀谷「………」(ジョジョ立ち)
桃和「加賀谷君?」
桃和「爪楊枝が宝具ってのも、きっと斬新よね」(この宝具も早いところほかの呼び方にしないと)
前は加賀谷だった今は爪楊枝「その宝具というのは、れいの、あの宝具のことか」
桃和「もちろん。だからわたしと契約して、宝具少女になってよ!」(宝具から宝具少女かよ! なしだろ!!)
爪楊枝改め英霊イツマ「あなたはこの私の力をもって、何をしたい?」
桃和「………」(歯の間のたべかすを取りたい、とは絶対にいうなよ)
桃和「ウブゲカリバーは、とても強力よ。たとえば、飛行石の上に手をおいて、ウブゲ! と滅びの呪文を唱えるときのように」(また何かでてきた)
阿寸「ははははは! ひっかかったな。ウブゲカリバーはタイトルを外部から召喚して侵食する技。みろ、桃和の履歴書の氏名が召喚されたぞ」(急に話が飛んだな。履歴書は氏名のインパクトが大事だから、いっそ変えてしまおうという近未来就活的な流れ、ね)
桃和「阿寸さんは、あえてプチ悪役を演じてくれたと。あぁ! わたしの氏名が浸食されている……新型悪役令嬢………………シャアザク?」
この短編は、たとえラジオでもNGかもしれない、愛のオマージュに満ちたサイドストーリー。




