第2話「始まる夢物語」
僕は玄関のドアを開けながら驚愕していた。
声が出ない。驚きすぎて。だって、そこにいたのは…
「よっ!」
そこにいたのは、霧雨魔理沙だったのだ。
いやいやいや、待て。一回頭の中を整理しよう。
「………………」
いや整理しても分からない。一体どういう状況だ。何で目の前に魔理沙が……。
「おーい、険しい顔してどうした?」
「ご、ごめん。ちょっと状況が把握できなくて…えっと、君は?」
「私か?私の名前は霧雨魔理沙だぜ!」
「な、何で、こんなところに?」
「いやー、それが私も分からないんだよ。気づいたら急にここにいたんだ。さっきまで神社で霊夢と話してたのに…」
「神社?霊夢?き、君はここに来るまで、どこにいたんだ?」
「ん?私が住んでるところは幻想郷だぜ。」
「……っ!」
幻想郷?それはゲームやアニメの中だけの話じゃないのか?現実にあるはずがない。いやでも現に魔理沙はここにいるし、しかも幻想郷から来てるって言ってるし、一体どういうことなんだ?
「おーい、また険しい顔になってるぞ。まぁあれだ、私がお前の家を訪ねたのは、近くにあったってだけだからそんなに気にしないでくれ。」
「う、うん。なんかごめん。」
「それでさ、私他に行くあてがないから、しばらくの間、お前の家に泊めてくれないか?」
「……え?」
こうして、僕の魔理沙との同居生活が始まった。