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第1話「彼女と出会う物語」
僕には、好きな人がいる。好きで好きでたまらない人。愛してやまない人。
言動が男っぽかったり、若干がさつだったりもするけど、本当の彼女はとても優しくて、純粋で、とても可愛らしくて、そんな彼女に、僕は惹かれた。
そう、、、その彼女とは、、、霧雨魔理沙である!!
そう!あの東方projectの霧雨魔理沙である!!
今まで、この現実世界に出てきてくれはしないかと、どれほど思ったことか。ネットでよく見る”二次元に行く方法”とやらも何度も試したが、成功するはずもなく、高校2年の岩崎翔兎は日々を過ごしていた。この世に”幻想郷”でもなければ、僕の夢物語は叶わない、そんなことを考えながら……
夏休みに入って三日くらいが経過した頃、僕は夏休みの宿題の最後の一つを仕上げようとしていた。宿題を終わらせる速さでは誰にも負ける気はしない。そして宿題が終わった瞬間"ピンポーン"と、1回インターホンがなった。家には僕一人、即ち僕が出るしかないのだ。足早に玄関に向かい、ドアを開けると…
「……!」
そこに立っていたのは、霧雨魔理沙だった。
そうして僕の夢物語が始まるのだった。