リクシオ・ケテラー
行き場のない少女ティオを帝国で保護することになったリクシオ、帝国第三騎士団団長ことエリーゼに朝礼に遅刻したことを怒られながらも高位魔法をつかえるティオと遊んで大喜びであった。
夜、リクシオの部屋
...............
「そう言えばお主について詳しく聞いとらんかったの」
俺が飯の用意をしながらそんな会話を始める。
「そういえばそうだなぁ帝国に正式に保護の許可が下りたうえ団長許可も出てるし改めて自己紹介しよう、俺の名前はリクシオ・ケテラー
ケテラーともケテルとも読むけど主にリクシオと呼ばれている。
見ての通り主に軽装で、防御と攻撃の為に腕と足だけプレートを装備してるよ。だからもし戦闘になると肉弾戦だね...まぁもともと武器も扱えないし魔法もまともに使えないからほとんど戦えないけど。
一等兵等の戦闘組は魔導士、銃撃士の一部以外は基本的にフルプレートで戦うようになっていて。
一小隊を一等兵7名、二等兵3名そして十人長を含めた11名で構成される。
主に一等兵と十人長が前線を務め、2等兵が前線の戦場作りの補助、アイテム係等の分担になるよ、だから俺がそのアイテム係だね...
んで、戦うといっても魔物退治ばかりでこの惑星ホドでは戦争は起きていない。
けれども魔物による被害、犠牲も馬鹿にならない為市民は軍隊や【ハンターズギルド】に頼ることが多々あるよ。」
「帝国軍については大方分かった、してはんたぁずぎるどとはなんじゃ?」
「【ハンターズギルド】とは出生を問わない依頼請負集団の名で、誰でもハンターとして登録することができる。もちろん偽名だって可能。
ハンターのランクに応じて受けられる依頼の難易度が変わって、上からⅩ~Ⅰまである。
ランクによって依頼は帝国や王国と同じように探し物から魔物退治まで様々、報酬はギルドを通して支払われることをルールとしていて、報酬形態としては前金ありのものもある。
一度前金だけ受け取って失踪した場合は一気にランクⅠまで落とされ、ランクⅠの状態で失踪、または戻ってきて仕事を続けランクが上がっても二度目の失踪でブラックリストに入れられることになり、ハンター達から指名手配を受けることになる。らしい。」
「指名手配とはまた物騒じゃのう」
「この場合の指名手配はコソ泥とかと同じさ、実際やってることは前金泥棒だしコソ泥だけど」
「しかしそのギルドとは帝国への行きもこの家までの帰りも見なかったのぅ」
「それはこの帝国には軍があるからだね、それにテレポーターを使ったし。ハンターズギルドでやっているようなことを軍でも行ってる。
元は各国の軍が先にやっていたことだし、国家直属の依頼請負だけあって信用度が高く、主に各国家では軍に依頼をされているよ。」
「そのほっかとやらが共和国、王国ホぉド、王国シン、ノーシュ王国なんじゃな」
「口にもの入れながら喋らない...残念ながら共和国だけは違う、あそこに軍隊は無いからハンターズギルドが主な依頼請負所になってる。
それでいてさっき話したように軍隊と同じような役割をしていることから軍事力として第3位に数えられているよ、あと複数の国家が合併して大きく広いからね。
とは言え直接関わったことはないからギルドについてはこれくらいしか知らないんだけどね。」
「んぐ、なるほどなぁ帝国と国家とギルドについてはそれなりに分かった。してお主の事はもうちょっと教えてくれんのかの?」
「えぇーそれはなんというか恥ずかしいじゃん」
「ほほぉー願いの丘におったのは英雄のように強くなるんだ、じゃったかの」
このドヤ顔だ、してやったりとニヤついている、ほっぺに米ついてるぞ
「そう、さっきも話したように俺は二等兵、つまり雑用、つまり前線力としてはほぼ数えられてないと言って良い。悲しきかな。
だから強くなりたいんだ。でも剣も斧も槍も満足に扱えない、銃は当たらない、魔法も自己強化のランクⅠのみ...」
「お主は軍に入ってどれくらいたつのじゃ?」
「もう5年になるよ、今21歳で軍入りが16歳だからね」
「帝国のかぁいきゅうはどうなっておるんじゃ?」
「だから口にもの入れて喋らないって...階級は団長8名、その下に千人長3名、百人長9名、十人長9名、一等兵7名二等兵3名と事務等で約計21500人くらいかな?が在籍してるよ」
「階級と英雄は別物なんじゃな?」
「そう、会ったときに話した英雄とは別物なんだけど、帝国軍には4人の英雄がいるよ
元帝国王、アイン・ラファエル様、第一騎士団団長アーク・スパーダ様、第三騎士団団長エル・サン様と名も知れぬ願いの丘の守り人と4名」
「む、第二騎士団団長殿は英雄ではないのか?ごちそうさまなのじゃ」
「はい、むしろエル・サン様が異例なんじゃないかな?戦力では第二騎士団とその団長のほうが上回るけど、その名前サン、太陽の如く人格で人望を集め英雄と呼ばれているよ」
食器を片付けながらそう答える。
「なるほどのぅ、して名も知れぬ願いの丘の守り人とは?」
「俺たちが出会った願いの丘とは違う帝国領内のもう一つの願いの丘があるんだけど、そっちは人が寄り付かなくなっている。そこを守り続けている人がいるらしいんだけど、もう何百年という話だし人が寄り付かないから誰も名前を知らないんだ」
「ふむ...なんとも寂しい話じゃのぅ、しかしよく知っておるな」
「まぁね、役に立たない分知識は整えておかないといけないと思うし、俺自身知りたがりなところがあるからね。願いの丘の不思議とか」
「願いの丘・・・のぅ、そういえばどうしてそんなに強くなりたいのじゃ?」
少し沈黙する
「幼いころに魔物に襲われたらしくその時に家族を亡くしてね、その時助けてくれたのが現帝国王のアイン・ラファエル様らしいんだよ。
だから強くなって同じように魔物被害に合ってる人から守ってやりたいのさ。
果ては魔物の根絶と言ったところかな。」
「第1騎士団団長と王は別物なんじゃな?」
「そう、他の国家では第一団団長がそのまま王を兼任してるけど帝国だけは違うんだよね。」
「らしいらしいと不安定じゃのぅ」
「幼すぎて覚えてないんだよ、この話も団長のエリエルから聞いたことだし、それ以降はこの帝国寮に預けられていた。」
「この寮には保護施設もあるのかぇ?」
「その通り、帝国ではまだ16歳に満たない帝国軍志願者や親のいない子を預かっている寮があるよ。俺はそこ出身になっていてそれ以前のことは分からない」
「幼かったからということじゃな、いずれ分かると良いの」
「そうだね、もう遅いし他に聞きたいことがあったらまた今度にしよう、明日からまた一週間が始まって軍人としての鍛錬とお仕事が始まる」
「1週間とは?」
「わぁお、1週間は10日間のことだよ、基本的には週に4日間休みが割り振られてるんだ」
「ふむ、おやすみ」
「早い」
.......
不思議な少女との出会いの一日が終わる
沢山のことを話したがどうやら全部頭に入ったようだ
まだ『ウィング』しか見ていないが高位魔法を自在に操るその魔力
変な意味ではなく興味は尽きない、決して変な意味ではない
「もうちょっと綺麗に食べろよな...」
1人つぶやいてソファで寝る




