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旧:Wish of Hearts -Another-  作者: Riio
第一章
29/30

ティオvsエル

リクシオ「え...」


エリエル「あら」


ティオ「む?」


「前線長の対人戦だ!」「団長の戦いを続けて見られるのか!来てよかった!」


エル「なぁに、いきなり本気とは言わん」


ティオ「ほう...?」


ティオが見たことのない表情をしている。意外とプライド高いのか?


エル「ってことでエリエルとリクシオはさっさと退場退場!」


エル・サンがそう言うや否やティオのテレポートで上の解説席まで2人は飛ばされる


「あの子正真正銘の高魔力保持者だな」「恐ろしく早い治療に他人のテレポート...」


エル「よし!そんじゃまマナランクⅧ同士の戦いだ!こんなの戦後初めてじゃないか!?」


「うおぉぉぉぉぉ!!!」


なんて声量だ、アリーナの中からこんなところまで聞こえるなんて。アリーナも炊き上がってる


エディル「2人とも準備はできてますか!?」


エル「いつでもいいぞ!!」


ティオ「構わんぞ」


いつの間にやらテレポートで距離を取っている


エリエル「レディーゴー!!」


エディル「ああ!」


唐突な開戦、お互いどう出るか...アリーナに目をやる


ガィィン!


ほんの一瞬アリーナに目をやるのを遅れた。それだけで2人は既に接近していた...いや、エル団長が踏み出したのだ


ティオ「よいのか?エンチャントすらしてない峰ではこの壁は傷すら入らんぞ」


「な、なんだ!?何が起きた!?」「エル団長が一瞬で間合いを詰めた!」


エル「まさかこの早さでここまでの純度の氷の壁を作れるなんてな」


ティオ「口を開いてる暇は無いぞ」


エル団長の頭上から大きな氷の塊が落ちて来ている。この勢いはエリエル団長のバッシュ並みのスピードがある

しかしサイズはエリエル団長のバッシュの比ではなくとてつもなくでかい、恐らく氷塊にフライを付与して急降下させたのだろう


エル「おお!?」


エル団長の頭上に赤い線が走る。壁上部に切れ目が入り、氷塊が割れる


エル「これは侮り過ぎていたようだ。詫びよう」


ティオ「ふん、分かればよいのじゃ」


突進した姿勢から大鎌を振りかざし、氷塊を切ったのだ。手に握った大鎌の刃は真っ赤になっている

エル団長の両側に半分に割れた大きな氷塊が落ちる


ティオ「純度が足りなかったかのぅ」


エル「あの速度とこの大きさで俺が切れないレベルの純度になるとヤバイ」


ティオ「ふん、もっと高純度にしても良かったのじゃぞ」


最初に舐められたのが気に障ったのかまだ怒ってるようだ


エル「すまなかったな、こっからは手加減無しだ、レベルⅧの戦闘といこう」


「なんだあれ!?」「お、団長本気だな」「あれはマナか!?俺でも見えるぞ!」


俺でも見える、エル団長の体を揺らめく炎のように赤いマナが漏れ出している

大鎌からも揺らめく炎のように赤いマナが溢れ出している


エル「ほら構えな、ここからは武器なしでやっていけるほど甘くはないぞ」


ティオ「...よかろう」


背負っていた杖を手に取る、途端にティオと杖の周りを青白いマナが揺らめく


エル「度重なるがすまなかったな、死合になる覚悟が見える」


ティオ「私に容易に手傷を負わせられると思うなよ」


刹那、エル団長のワンステップでティオとの距離をゼロにする

氷の壁ごとティオを叩っ斬る、と思えたがそこにいた半分になったティオは霞となり消えた


エディル「残像か!?」


エリエル「違うわ、あれは霧魔法ね」


ティオを探す


エル「そうきたか!」


エル団長が何かと唾ぜりあっている


エディル「なんだ!?何が起こってるんだ?」


エリエル「霧魔法で光りを屈折させて姿どころか攻撃そのものを見えないようにしてるようね」


魔法による現象は術者に近いほど濃度が強い、つまりティオはエル団長の頭上に氷の棘として降りかかっている


「霧魔法ってあそこまで見えないものなのか!」「全然見えないがエル団長が頭上の何かと斬り合ってるのは分かる」


次の瞬間エル団長の周りに氷が生成されていく

エル団長はそれを感じ取ったのか鍔迫り合いを辞めて横方向へ飛び出す

飛び出したと思われる方向の氷が砕けるのが見えた。生成された瞬間にエル団長が砕いたのだろう

その間0.5秒足らず、エル団長が唾ぜりあっていた場所に中央にティオがいる氷の槍が地面に突き刺さり、周囲から氷の棘が降り注ぐ


エディル「見えた!」


エリエル「とんでもない氷の生成速度ね...」


距離を取ったエル団長が声を上げる


エル「流石だな!ランクⅧに武器レベルを上げたがるだけのことはある!」


地面に突き刺さったでかい氷の槍の上にティオか立つ


ティオ「団長を名乗るだけのことはあるようじゃのぅ」


エル「まだまだ魔力はあるだろ?」


ティオ「口を開く前に周りを見たらどうじゃ」


ついさっきの氷の棘が既にエル団長を囲んでいた


エル「oh」


ティオ「ほれ、さっきより硬いぞ」


氷の剣がエル団長に飛びかかる


エル「硬いなら硬いなりの対処の仕方がある」


そう言いながらエル団長が横に一回転

キィィンと音と共に氷が地面に突き刺さる

が、氷の剣の生成、迫りくる嵐は止まない。

一度ガスッという音の後氷の剣を弾き続ける音がする


「なんだあの氷の生成速度と移動速度...」「これがマナランクⅧ以上の戦いなの...」


気がつけばティオは先程の槍の上から氷を弾き続けるエル団長の頭上で浮遊していた

これは氷の純度の増加を表す


エディル「これは...どうなってるんだ...?」


エリエル「余りにも氷の数が多すぎて中が見れないわ...」


氷の剣が降り注ぐこと約5秒、展開が変わる


エル「攻守交代だ」


降り注ぐ氷の槍の嵐を突破し赤い軌跡が見え、エル団長が頭上のティオに切りかかっている

その手には刃の赤い大鎌...ともう一つ、真っ赤な鎌を左手に持っていた


エディル「あれは!」


エリエル「エルのスペシャルウェポンとウィッシュアームズを別々に構えた形態ね、それであの数を凌いでいたのね」


キィンという甲高い音がしたと同時に、パリィンという音がする


エリエル「ティオちゃんの氷の壁が!」


ティオの真下にあった氷の壁が割れる


エル「お、ティオちゃん白か」


氷の壁が割れティオに刃が届いてしまったと思ったが、ティオは杖に氷を纏い氷の槍としてその一撃を防いでいた


ティオ「どうも死にたいらしいのぅ」


氷の槍となったティオの杖はエル団長のウィッシュアームズを貫いた


エル「やば!」


そう聞こえた瞬間に爆発が起こる


エディル「なんだなんだ!?」


爆発の水蒸気の中から一筋の赤い光りが外に飛び出す


エリエル「エルの魔力放出ね、珍しいわ」


ザッと地面に赤い線が着地し、地面にそって線を引き延ばしていく

慣性に従って地面を滑って止まると思っていると、途中から勢いが止まらず地面を赤い線が滑っていく

ドン!という音と共に赤い線がアリーナの外壁へ衝突する

煙が後を引き何が起こっているのかよく見えない


「なんだ...?」「何がどうなったんだ...?」「訳がわからない...」


煙が晴れたその先には氷漬けになったエル団長の姿があった


「あれは!」「何やってんだよ団長!」


ずっと空中にいたティオが地面に足をつける


ティオ「この程度で終わりではなかろう」


ピシっと音がなりエル団長を包んでいた氷が破裂する

氷片が辺りに飛び散り、アリーナの魔障壁やティオの目前に現れた氷の壁にぶつかる

爆発した水蒸気の中からエル団長が姿を表す


エル「いや、十分だ。君は実力を示した」


赤を纏っているエル団長が炎を沈めつつそう告げる

短時間の攻防ではあったが、見たことのない規模の戦闘だった


リクシオ「終わり...?」


エリエル「そうね、これ以上続けたらアリーナの整備が大変だわ」


氷があちらこちらに飛び散り、アリーナの壁まで何箇所か砕けている

なるほど、これ以上は設備の修繕コストが重そうだ


ティオ「もう良いのか?」


エル「ああ、この短時間であれほどの魔力放出を見せられたんだ。いきなりランクⅧまで昇格とは行かずともその杖の強化分くらいは出せるだろう」


マクア・セン「ティオちゃん、その杖氷で纏っていないと砕けそうじゃったろ」


エル「爺ちゃん!」


いつのまにかアリーナのすぐ外壁にマクア千人長がいた


ティオ「む、おじいちゃん。そうじゃのぅ」


エリエル「ティオちゃん、氷は消せるかしら?」


ティオは頷くと当たり一面氷片だらけだったのを砕いてみせた


「うお、寒い」「これあれか、氷を空気中に一度に分解したからか」


確かに寒かったが一瞬のことだった。ティオが空気中の冷気を操作して分散させたのだろう


エル「よし!今日の対人はここまでだ!さっき話したように後日闘技大会について告知する!」


ティオ「リクシオよ〜!どうじゃった?私は強かろう!」


アリーナにいたティオは座っている俺の膝の上までテレポートしてきた


リクシオ「凄かったよ!あんな放出の密度見たの二度目だよ!」


ティオ「ぬ、他に見たことあるのか?」


リクシオ「記憶にうっすらだけど、第I騎士団長のアーク・スパーダさんの戦闘を見た覚えがある」


ティオ「助けてもらったって話のやつかのぅ」


エル「何...?」


「第一騎士団長の戦闘なんて見られるものじゃなくないか」「何かの見間違いじゃないのか?」


エリエル「リク...!」


リクシオ「あっ」


マイクが近かったことで周りをざわつかせてしまった


ティオ「...?」


エリエル「マイクは切ったわ。外でその話は気をつけなさいって言ってるのに...」


リクシオ「すみません...」


ティオ「どういうことなのじゃ?」


エル「それは俺から説明しようか、しかしここは不適切だから移動しよう」


【帝国第三騎士団執務室】


初めて入るが...


ティオ「ほ〜意外にも整頓されとるのぅ」


「ちょっと!兄さん!また書類ほったらかしにして!いつもいつもアタシに押し付け...あら?」


エリエル「あら〜今日も元気いっぱいね!」


「エリエルさん!あ!この子はもしかして最近噂の...!」


ティオ「ティオじゃ!お主は?」


イル・サン「アタシはイル・サン!エル兄さんの妹で第三騎士団の千人長兼副団長をしています!」


ティオ「ほお〜こいつと兄妹なのか!」


イル「あ〜!噂に違わぬ可愛さですねぇ!のじゃロリってやつですね!ちっちゃーい!可愛いーい!兄さんに対して強気なところもまたいい〜!」


素早い身のこなしでしゃがみこんでティオに抱きついて撫で回して頬ずりしている


エル「こいつの放出は凄いぞ、俺が氷漬けになっちまった」


イル「兄さんが!それはそれは一度お手合わせお願いしたいものですねぇ!」


ティオの鼻に自分の鼻をツンとさせ離れていく


イル「さて!御用は!?」


エル「リクシオの出世と第一騎士団団長についてだ」


イル「席外しましょうか?」


エル「いや、例の資料を持って来てくれ」


イル副団長が執務室を出て行き、エル団長が奥の自席へ向かって行き席へ着く


エル「いつも外にいるからまともに座って何かしら話をするのは久々だな。さてまずは、ティオちゃん第一騎士団団長、アーク・スパーダについてだ」


ティオ「そんなに深刻なことなのか?」


エリエル「深刻とは少し違うけど、私たち帝国騎士団にはそれぞれ団事に役割があるの」


エル「そう、詳細は省くが第一騎士団は特殊でいわゆる遊撃部隊。騎士団の中でも一集団として機動性に優れた者が所属することになる。特に団長であるアーク・スパーダはある特別な役割を持つ」


ティオ「特殊な役割...?」


エル「ああ、アーク騎士団長はとある場所で常に魔物と戦っている」


ティオ「ん?どういうことじゃ?」


エル「常に、と言う通りで休むことなく魔物からの侵略を一人で抑えている。それも魔物のランクはⅠ〜Ⅹまで様々らしい」


ティオ「うん...うん?それじゃリクシオが助けられたというのは...」


エル「そう。そのとある場所からほぼ出ることのないアーク団長と会ったことがあるというのは、実におかしなことになる」


エリエル「だからあの時皆がざわついたのよ。会えるはずのない人に会ったと言ったから」


そう言うと後ろからイル千人長が一つの資料を渡してくる


ティオ「これは...」


ティオが資料を手に取りページをめくっていく、確認された魔物の資料のようだ。

ページを進めていくほどより複雑な形状をしていく。少しずつティオの手が遅くなっていく

複雑で武具を持ったもの、禍々しく奇怪な形状をしたもの、とてつもなくでかいもの、そして


リクシオ「ランクⅦを超えたあたりから人型が出て来ている...」

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