魔力測定
食事とクエスト形態、ギルドの詳細説明を終えた一行は魔力測定へ向かうのであった
食事も終わり、説明をしてくれたギルドハウスのお姉さんにお礼もそこそこに立ち去ることとなった
「お二人さんは先に出てな」
そう言ってクリフに先に出ることを促される。値段を見せない配慮といったところだろうか、お言葉に甘えて先に出ていることにした。
外に出ると日は落ち、既に星空が見えるようになっていた。
「よし。それじゃぁ測定所にいくか、なによりティオちゃんの魔力数値が一番気になるところだ」
クリフ腕を組み、先に出されていた俺達の後から出てくる、その後ろからエディルが出てきた。
「リクシオの身体強化ランクも増えたことだしな1部位ランクⅡも目前だ」
測定所に向かって歩き出す、本当に近いところにギルドハウスが建ったものだと感心する
このギルドはかなり最近にできたもので内装はもちろん外装も城並みにキレイにできている。軍の協力もあっての建設だ
ここにあった飲食店がそのまま吸収される形で入れ替えになった。
「身体強化のランクとはどのような基準なのじゃ?」
「例えばランクⅠを4か所できるようになったとして、それを一か所に集めるとランクⅡという扱いになる」
「ならば一か所へのランクが上がるほど成長も難しくなるんじゃな」
「ほとんどの場合そうだね、人によっては一か所に集めるコツを掴んでワンランク上がる毎に一気に複数個所扱えるようになる人もいる」
「何故4か所なんじゃ?」
「主に戦闘で使われる部位が両手足だから4部位」
「なるほどのう、もちろん他の部位に分散させることもあるんじゃな?」
「もちろん、頭部を守ったり全身に分散させて防御に回したりするよ。最も防御に回す場合は防具にエンチャントすることのほうが多いけど」
「今はお主はランクⅠを3か所ほどじゃったな、強敵を相手取ったことでまた一歩成長してるかもしれんぞ」
「そうだといいなぁ」
「俺も剣にエンチャントするけどランクⅠだったしそろそろ上がんねぇかなぁ」
エディルが肩を落とすが身体強化とエンチャントはほぼ別物で、体のマナを操作する身体強化、物に対して魔力を込めるエンチャントでは扱いが違う。
その為どちらが強いとは一概に言えない。
「その辺は測定所までいけば分かるさ、ほらついたぞ」
そう話している間に城のゲートをくぐる
「おお、本当に入ってすぐなのじゃな、近くて楽じゃ」
城を入ってすぐ右に入り口がある
「夜だから人ももういないだろう、日中や夕方はいつも人がいっぱいだからな、一応帝国軍人は優先して入れてもらえるが気が引けるしな。」
「借りるのは一か所でいいだろう、順番に様子を見よう」
クリフが先頭に立ち受付へ話しかける
「一か所空いてますか?」
「ええ、丁度空き始めましたので空いてますよ、直ぐに案内できます。」
「だ、そうだいこうか」
受付の人に案内されて3番の魔測器の前に立つ
「じゃぁまずはティオちゃんからいってみよう、正直なところ魔力放出時が一番気になる」
「了解したのじゃ」
そう言って魔測器に入っていく
「まずは何もしてない状態...白のランクⅣオーバーだな...この時点で魔力放出をしている百人長のなかでも希少だ」
「よし、じゃぁ次は魔力を放出してみてくれ」
「よし、分かったのじゃ」
どんな風にやるか言わなくても理解しているあたり流石と言えるだろう。
「ふんぬぬぬぬ」
耳と尻尾が生えてきて体が浮き始める
「これはランクⅤどころじゃないぞ!内側からも確認できるが白がランクⅦまで指してる!千人長でも更に希少だ!」
ランクⅦの時点で千人長級、つまり帝国には24人しかいないトップクラスに数えられる、その上ランクⅦまで放出できる白魔法となると3人しか確認されていない
「ここまで行くと腕が切り落とされてもくっつけることができるレベルのはずだ、俺の身体強化なんてめじゃない。
次は体のどこにでもいい集中してみてくれ」
「ほいさ」
軽い返事と共に着地する、右手を突き出してるあたり右手に集中するようだ
「身体強化も一か所でランクⅦまで指してる。こんなの食らったら俺達じゃひとたまりもないぞ...ランクの申請しなおしたほうがいいな...」
「ティオちゃん記憶を失う前は何者だったんだ...」
ずっと驚愕で黙っていたエディルが口を開いた
「願いの丘で朝一倒れているのを発見したのが幸いかもしれない、こんなの悪用を刷り込まれてしまったらとんでもない」
ずっと口を閉じていた俺もやっと口を開けた
「次はエンチャントだ、リクシオ剣を貸してやれ、多分剣の重さで無意識で身体強化を使うだろうから頑張ってくれ」
「はい」なのじゃ」
ティオに剣を手渡す
「ぬっ、予想より重いのぅ」
両手で受け取ったと思ったら次の瞬間すっと持ち始める。
「身体強化が反応してるな、ティオちゃんもっとこうブラーンって感じで」
「こ、こうか」
重そうにしている、細い腕には少し辛いのかもしれない
「そのままエンチャントだけに意識してくれ」
「ふぬ....」
「ふむ...エンチャントだけでもランクⅤか...この色は緑だな、刀身を中心に右回転の風があるのが見て取れる」
「それって得意な白以外でもってことですよね...狙いが定まるなら銃撃士もできますね」
「そうだな...もはや魔法の力で何でもできる領域に片足突っ込んでるといっても言いだろう」
魔力放出を終えてティオが剣を返してくる、重たそうだ
「どうじゃったかの?剣を落とさないようにするのに一苦労じゃ」
「あ、そうですね、足元に置いてそれにエンチャントしたほうがいいですね。」
「お...言われてみれば...」
そう言ってティオの足元に剣を置く
「よし、じゃぁこれに触れて今度は赤、燃えるような意識をしてみてくれ」
「了解じゃ」
「あっちち」
そういってすぐ剣から手を放す
「一瞬だがこれもⅤまで確認した、身体強化で手に青を付与しているか、耐熱グローブでもないとまともに握れないだろう」
「次は好きにやってみな、いろんなイメージを複合してもいい」
「ほー好きにとな」
そう言って剣に触れる
「びびびびっびび」
そう言って剣から離れる、見るからに赤と緑を混ぜて電気を発生させたのだろう
「手が痺れたのじゃ...」
「ふむ...色は黄、赤と緑の複合魔法だ、それでもやはりⅤ相当ある。真剣にランクの再申請が必要だな。エディル、受付さんを呼んできてくれ」
「おっけー」
そう言って受付までエディルが行く
「この子は逸材中の逸材だ、しっかり面倒みてやれよ」
「はい」
「呼んできたぞー」
「受付さん、この記録にサインお願いしても?」
そういいながらそう言いながらクリフもサインをする
「これは...もしかしてこの子の?」
「信じられないかもしれませんがその通りです。ランクの申請の為サインをお願いします」
「この歳で...分かりました。記録を確認しましたのでこちらでもサインをしますね」
そう言ってサインを書く
「よし、驚いたが次はリクシオいってみな」
「はい、じゃぁティオ交代な」
「おっけーなのじゃ」
褒められてニコニコなティオと少し不安げな自分で入れ替わる
「よし...まずは放出...」
「確か放出は随分前に諮った時はⅠ未満だったな」
「ふっ....ん」
「これは...ランクⅡ相当だ!急成長したな!」
「ランクⅡ!?」
思わずオウム返しをしてしまう
「次は得意な強化だ、まずは4か所からいってみよう」
「ふぅ...はっ」
「ランクⅠ+相当が全身に回ってるぞ!ランクⅠ3か所じゃなかったのか!」
「え、全身ですか」
「そうだ、今度は2か所に集中してみろ」
「はい...」
「ふむやはり2か所にランクⅡ相当だ、どうやらコツを掴んだようだな、これから急成長していくかもしれんぞ」
「おお!やったのじゃ!」
「やったな!この短期間に既に急成長だ!」
ティオとエディルも喜んでくれている、さっきまで不安だった自分がアホらしくなってきた。
「放出Ⅱということはエンチャントもいけそうだな、やってみな」
「はい、ふっ」
てもと手元が温かく、そして少し重くなる
「む、ランクⅠだが赤と複合属性の土が反応しているな身体強化と同時に使えばあとは剣術を鍛えるといいかもしれんぞ」
「いいなぁ...俺も成長してるかなぁ...」
「まぁそろそろ交代してみよう」
そういそう言って不安気なエディルと交代する
「よし...ふっ...」
「放出はギリギリランクⅡに届かない程度だな、よし次」
「ほっ...」
エディルの剣がほんのり赤いのが見える
「ん、これはエンチャントか、でもランクⅡオーバーあるぞ」
「マジか!やったー!」
「身体強化できなかったろ、やってみな」
「ふっ...」
「うんうん、両手にランクⅠだができるようになってるな。エディルも成長してるな。身体強化と同時発動でそのちょっと大きめの剣片手で満足に扱えるだろう」
「あーよかった!リクシオに置いて行かれるかと思ったぜ!」
体ををだらーんとさせながらエディルが出てくる
「二人とも成長してたんじゃな!凄いのぅ!」
ティオが満面の笑みで両手を上げながらそう言ってくる
「ああ、ありがとなティオちゃん!」
「これで晴れて一等兵と胸を張れる戦力の仲間入りだな」
「はい!隊長はしないんですか?」
「俺はいいさ、出立前にしたばっかりだからな。今回ろくに戦ってないしあまり成長してないだろう。
それより二人ともよく頑張ったな、これからも精進するように」
「はい!」「おう!」
「ティオちゃんはティオちゃんでとんでもだったな、ランクの更に変更を申請するから楽しみにしていてくれ。
ただし実践経験は少ないから良くて一等兵だからな」
「なんでもかまわないのじゃ!」
そう言いながら測定所を出る、もはや20か所あるうち3名しか見掛けないくらい時間がたっていた
「さて、いい時間だしお開きとするかな、明日からは個別クエスト頑張れよ」
「「はーい」なのじゃ」
「今回の結果は明日にでもクエスト管理課から渡してもらえるようにこっちで依頼しておくから、今日はもう帰っていいぞ」
「そうか?じゃぁお言葉に甘えるのじゃ」
そう言いながら中央行きのテレポーターに触れ移動する
「よし、じゃぁ今日は解散だ、お疲れ様」
「「お疲れ様でした」なのじゃー」
俺とエディルとティオは東のテレポーターへ、クリフは総務課へ向かって移動を始めた




