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第66話 敵さん、見ーつけた〜☆

次回は7月15日更新です。

何だか色々と衝撃を受けたあたし達。

まさかのレイヴァンさんの天然真面目な性格が発言した、先程。

勿論、町中で起きた事件のため、目撃者がおりまして。あたしがたらいを落とした時に、皆で一緒に笑っていたんだけど、ね。残念ながら、レイヴァンさんはヤバイ物を出してしまいましたから、辺りは騒然。アハハ………。

そして今現在、お城の騎士さん達の職場におります。

うん、色々と突っ込みたいよねぇ。


まあ、理由は、前回やりすぎた事による、皆様からの有難いお説教ですよ!


「あたし関係無いのに〜〜〜」


案内された客室みたいな所で、椅子に座りながら、机にグターとしてます。


「サキ様、お行儀が悪いですよ? 元はといえば、サキ様が仰った事が原因ですよ?」


「日頃の行いだね………」


冷静にファイさんに突っ込まれた。和磨くんには、呆れられるし。だって〜〜〜、まさか冗談通じない方だなんて、思わないじゃないですかぁぁぁ!!


「ファイさん、レイヴァンさんは大丈夫でしょうか?」


一緒に来た和磨くんも、流石に困惑してますよ。


「あくまでも勇者様の侍従ですからね…………有難い説教を受けて、終わりではないかと」


不良さん達は、雷の電気で感電したものの、誰も死んでいなかった。あくまで動けなくなるだけ、だったんだよね〜。だから、説教だけ、と。


――――――バンッ!


「失礼しますよ! レイヴァンが騎士に連行されたとか! 一体全体何をやらかしたんです!?」


珍しく息急ききって来たのは、ブラオさん。普段、冷静沈着な人が慌てて来たところを見ると、相当ビックリな報告だったんだね………。


「あー、暴漢を雷で感電させて気絶させました〜」


一応、間違ってはいない。色々と省いただけです。


「サキ様、省き過ぎですよ!」


「そうだよ、咲希さん、ブラオさんにきちんと説明しないと」


ぶー! なんだいなんだい! 二人してー!! ちゃんと説明したじゃん!? 和磨くんもファイさんも、あたしを何だと思ってるんだー!!


「取り敢えず、サキ様が不貞腐れてしまったので、僕の方で説明しますよ」


斯く斯く然々…………。

きちんと要点をまとめて、お手本のような説明をしたファイさんに、あたしは頬をブクーッと膨らませて抗議する。勿論、彼もそれを理解しているらしく、膨らませた頬を突かれて終わったけど。全く意味をなさない抗議になってしまった…………。


「はぁぁぁ〜〜〜〜、彼は頭も良く人柄も真面目なんですよ? ただ真面目過ぎて冗談が通じませんし、大の虫嫌いと…………良い部分をダメな部分が大幅に帳消しにしているだけで」


珍しく切々と訴えるブラオさん。うん、何か色々と苦労が滲み出ていますよ…………。


「ご苦労様です、その気持ち、何だか凄く分かります………」


あら、ファイさんとブラオさんが二人して黄昏てるんですけど? 二人共に遠い目をして、ここではない何処かを見てますね。何があったから知らないが、頑張れ? ん? 何か違う??


「あ、そうそう、レイヴァンの事で吹き飛んでいましたが、サキ様、新しく侍従をつけては頂けないでしょうか?」




……………はい??




何処からそんな話になったの!!???


まあ、レイヴァンさんの件が、そこまで衝撃的だったのは認めるけど、何でいきなり新しい侍従なのかな?? 確かレイヴァンさんは、侍従候補なんだけどなぁ。


「レイヴァンさんは、まだ候補のままですが? 更に増やすと?」


思わず半眼になるあたしに、ブラオさんが顔を引きつらせる。やっぱり忘れてたか…………。


「お願いします、正直に言いますと、上司からの打診でして…………」


困り顔のブラオさんに、何だか申し訳なくなってくる。くそー、ズルいよ!


「分かった、分かったよ、ブラオさん」


「ではっ!」


「うん、受けるよ、ただし! 候補だからね?」


「はい、お願い致します!」


即効で頭を下げたブラオさん………。そ、そんなに追い詰められてたの?

レイヴァンさんみたいな変人じゃないことを願うわよ??


「レイヴァンの説教は、まだまだかかるでしょうから、サキ様方はそろそろ町に降りては如何です? レイヴァンへは、私からも注意をしておきますので」


ブラオさんや? 何で滅多に見せない笑顔なのかな!? な、何か、凄い迫力なんですけど!!


「そうですね………、翔太とジュビアン神官を呼ぼうか」


背中から般若が見えるブラオさんを苦笑いでかわし。あたしは視線を外へ向ける。

あたし達だけでは、きつい、だろうね。恐らく、あたしが蒔いた種が、奴らを誘き寄せるはずだから――――。


「え? 翔太も?」


「何故です? サキ様」


二人の疑問は当然のこと。だけど、それも計算のうち。だって、最初に町に降りたのは、この“種”を蒔く為だったんだから。


『主人、(しろ)から繋ぎが―――――、どうやら奴ら、罠にかかったようです』


影から(たつ)の声が聞こえる。この声は、あたしにしか聞こえないから、小さく相づちをうって、皆に視線を戻した。


「さーて、早いとこ、翔太とジュビアン神官探すわよ!」


「???」


「すいませんが、説明お願い致します!」


和磨くんは訳が分からなくて、ショート寸前。ファイさんも、分かってない。


「時間がないわ、行きながら色々と説明するから、取り敢えず着替えてきて!」


今現在、あたし達はお忍びの支度のままなのです。あ、翔太とジュビアン神官には、式神様飛ばそう、そうしよう!


「んじゃ、20分後、城の正門で待ち合わせね!」



◇◇◇◇◇



それから20分後、城の正門前にて。


「あら、皆いたのね?」


てっきりあたしが一番かと思ってたのにー!


「まあ、着替えだけでしたから」


とは、ファイさん。その隣では和磨くんも頷いてた。あら、理解のある事で。


「必要な物も、いくつか準備してきましたよ」


わお、和磨くん理解ありすぎ!


「で、何で俺まで呼ばれたんだ?」


そちらを見れば、不機嫌真っ只中、睨んだだけで相手を凍らせる程の威力の眼力でこちらを見ている、いや、睨み付けている翔太。

そして何故か汗だくのジュビアン神官。

あ、あら? 何か忙しい時によんじゃったかな??


「何だかごめんなさい…………、ちょっと、あたしらの手には余るだろう人物と戦うから、さ」


苦笑いで言ってみたけど、見事に固まってしまった皆さん。何か、本当にすいません!


「取り敢えず急ぐよ! 奴ら、罠にかかったんだよね」


「こらぁ!? お前が緊急事態だと言ったから、来たんだぞ!? 説明くらいしろよ!」


絶叫している翔太はさておき。


「行きながら説明するわ! 出でよ、空飛ぶ絨毯!」


勿論、持っているのは、ファイさん。あたしのノリに合わせて、絨毯を出してくれましたよ。ありがとう、ファイさん!


「いざいかん、西の丘へ!」


あたしが指差した方へ、絨毯は飛んでいく。


「で、いい加減に説明してくれ、何が何だか意味が分からん」


翔太が頭を掻き毟り、イライラ全開である。確かに、そろそろ説明をしなければ、やばいからね。


「午前中、あたしはファイさんと和磨くん、レイヴァンさんを連れて買い物に行ったの、その時に、式神様を放って、魔族を探してもらったのよ」


そう、あの時の買い物で、式神様を放って、魔族を探した。けれど、レイヴァンさんが騒ぎを起こしちゃったから、あたしは式神様を放ったまま帰城。つい先ほど、ようやく連絡が来たのだ。


「まあ、罠は前々から張っていたんだけどね…………、色々とあったけど、ようやく見つけたわよ、今回の騒動を起こした真犯人をね!」


「凄いです、サキ様!」


ファイさんや、褒めてくれるのは嬉しいんだが、君達は理解しているんだろうか??


「という訳で、皆で捕まえてやるわよ! 今回の真犯人を!」


ウフフ、待っててね? あたしサキちゃん、真犯人さんを絶対に、ぜーったいに捕まえて差し上げますよ!! 首洗って待ってなさい!!



◇◇◇◇◇



「なあ、本当にここにいるのか?」


翔太のお言葉、ごもっともです。


「確かに連絡では、この辺りだって言ってたんだけど……………」


今現在、あたし達がいるのは、西の丘と呼ばれる地である。辺り一面、心地よさそうに草が風に揺れている。そんな場所のど真ん中。


「いないわよね?」


「いないですね」


「一面の草原……」


「まったく何もいませんが」


順に、あたし、ファイさん、和磨くん、ジュビアン神官です。


「本当にここなのかよ?」


疑わしいとばかりに、あたしをジトッとした目で見てくる翔太。


「間違いないわよ!? あたしの式神様を疑うわけ!?」


「だっていないだろうがっ!!」


「うっ! う、煩いわね! 間違いないわよー!!」


「二人共っ、喧嘩してる場合じゃないよ!」


「そうですよ、ショータ様、サキ様」


和磨くんとジュビアン神官が慌てたように、あたしらを止めようと間に入るけど、どうか止めてくれるな。こいつだけは許せん! あたしの式神様をバカにしたのよ? バカの癖に、バカの癖にー! 絶対に許せん!


「翔太、あたしの式神様をバカにする気?!」


「そっちこそ、嘘ついんじゃないだろうな!? どこに敵がいるんだよ!」


「もー! だから探してるんでしょっ!?」


ウキー!! 何なのよっ、バカの癖にー!




「二人共、いい加減にしてっ!」




和磨くんの怒声で、一気に頭が冷えた。勿論、翔太に対する怒りはそのままだけど。冷静にはなれた。


「あら?」


今更気付くなんて、何て間抜けなのかしら。


「いたじゃない、最初からここに」


敵さん、みーつけた!!


さあ、お相手してもらおうじゃない!!


読了お疲れ様でした〜。


お久し振りです、秋月煉です。


本日は如何でしたでしょうか?


ちょっと急ぎ気味なお話となりました。今回は中々、筆?が進みませんで、ちょっと苦労しました。


見事なスランプ気味です(;^_^A 


次回は久々のバトル回!! 何とか格好良い感じにしてみたいです♪ 勿論、笑いもですが(笑)


感想、ご意見、誤字脱字、ご質問、いつでもお待ちしております。なお、秋月はメンタル弱いので、甘口でお願い申し上げます。あ、宜しければ、ポイント入れて下さると嬉しいです!!

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