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第59話 休憩をしましょうか?

ようやく本日より新たなお話へ。続・青い炎編です☆

次回は5月20日更新です。


さて、2日ぶりに帰って来ました、王城に!!


そして何故か、朝から謁見の間にて、今回の呪咀騒動の顛末を報告しとります。なんで謁見の間かといえば、今回の騒動がそれだけ大事だったから。なんせ、狙われたのは、この国の神事を司る巫女姫様。となれば、小心者の奴らはビビって煩い。故に、一回で済ませちゃえ☆ とばかりに、現在、我々勇者一同は謁見の間で、説明をしているわけです。


はあ、疲れるんですけど…………。


「以上が報告となります」


既に、この場に来て1時間。細かい部分とかの説明はしないけど、変わりに必要だったのは、形式張った報告。内心、翔太共々、面倒くさいと思っているのは、内緒☆ 別に形式や、報告が大変とかじゃないんだ…………。

厄介なのは、別の事。


「ふむ、ご苦労であった、ふむ」


あぁ、久しぶりに突っ込ませて! ふむって何なの!? あたしの内心を知らない王様はしきりに頷いて終わらせようとしてくれるんだけどね?


「へ、陛下! 発言をお許し下さい」


……………ほら来た。終わらせようとするたびに、臆病風に吹かれた貴族の誰かが邪魔をするんだよ。

イラッと来てるんだけどなぁ? 殺気とばす? 飛ばしちゃう? やっちゃうか!?


「咲希………やめとけ」


小声で止めたのは、隣にいる翔太。チッ、止めなきゃやってたのに! つーか翔太! あんた鋭すぎ! エスパーか!?


「顔に全部でてるぞ」


……………さいですか。


なんて漫才みたいな掛け合いをしているうちに、その貴族に対して許可がおりました。チッ! これで何回目よ!?


「勇者サキ殿、呪咀は既に大丈夫なのは分かった、が、魔族はどうなのだ? 呪咀を行った魔族は、また同じ行動を取らない保証はないのだろう?」


またか。既にちょっと内容は違うけど、何回も説明してるでしょ!? いい加減、休みたいんですけど!


「既にご説明致しました通り、魔族は自ら逃げ帰っております、呪咀に関しましても、宮廷魔術師の皆様により万全の守りがしかれました故に、安心して頂いて大丈夫です、………………それでも心配な方々は、あたしが個別に筆を走らせ、お札をお作り致しましょう」


「ふむ、勇者一同も疲れておろう、ふむ、3日間は休みを与える故に、ゆっくりするがよかろう、ふむ、貴族の者達も札を頼むのは勇者の休暇が終わってからするように、ふむ、本日はここまでといたす!」


こうしてようやく、あたし達は部屋から出され、自分達に与えられた部屋に戻る事が出来た。


はあ〜、疲れた〜〜〜〜。



◇◇◇◇◇



あたしに与えられた部屋、青を基調とした部屋に久方ぶりに戻って。何だか帰って来たーって実感があるのは、まあ、それだけこの世界に馴染んだって事なんだよね?


「キュー!」


そんな感慨に耽っていると、足元に小さな体がピタリとくっついた。


「ヒマリ!」


「キュッキュー♪」


抱き上げてやれば、嬉しいのか、尻尾がブンブンと左右に揺れている。反応が確実に犬みたいなんだけど………?

いつの間にか、ヒマリは一回り大きくなっていて、驚いた事に鱗は前よりキラキラ輝いているし。そして何よりビックリなのが、前まで小さ過ぎて、たまにしか動かしてなかった翼が大きくなって、バサバサと動いていること。


「ヒマリ〜、一緒にお昼寝しようか?」


「キュー!」


久方ぶりの呪咀の後始末で、必要以上に疲れてたみたい。ヒマリとベッドに入れば、あっさりと夢の世界に旅立ちました。



◇◇◇◇◇



『咲希様、咲希様、お客様がいらっしゃいました』


「ふにゃあ………はへ?」


『咲希様、ヨダレが出ております…………』


「んー? あれ? お客さん? 誰が来たの〜?」


うーんと伸びをして、寝呆けた頭をスッキリさせる。備え付けのアンティーク時計を見れば、まだ寝てから2時間程。貴族の方々の使者は、4日後から来るという事が決められているらしいので、貴族の使者は違う。本当に誰かしら?


『優香様です』


「え? 優香ちゃん?」


まだ二時間、だというのに、一体全体どうしたわけ?


「分かった、客間に通して」


勇者の部屋は一人二部屋、与えられている。一つはプライベートルーム、つまり寝室。もう一つが、客間。まあ、あたしは昼間はプライベートルームにいる方が多いんだけどね。

服装や寝癖を確認して、客間に向かえば、涙目の優香ちゃんが。って、涙目!? 何があったわけ!?


「咲希ちゃ〜ん……!!」


「どうしたの!? 優香ちゃん」


涙目の意味が分からないから、こちらはパニック状態! 本当に何があったの!?


「無いの………………………着替えが、着替えがないよぉ〜〜〜〜〜!!」





「…………………はい?」





思わずフリーズしたあたしは、悪くないはずだ。疑問系になったのも。


「もう我慢出来ないよ! 洗浄魔法かけたって、同じ物ばかり着てるなんて無理〜〜〜〜〜!!!」


そのまま泣き崩れた優香ちゃんに、確かに………と思った。あたしも時間が無かったから、着替えは城が用意してくるたネグリジェだけ。まあ、あちらから持ってきた直衣もあるけど、あれは普段は着れないわけだし。


「行こっか、今から……………あたしも我慢は無理だわ」


「よし、着替えを買いに行こう♪……………あ、お金の入った金庫の鍵は、和磨くんが持ってたよね? 開けてもらわないと」


復活はやっ!? ま、まあ、そうよね。翔太は既に何回か町に降りて、着替えや必要な小物類を買ってきたみたいだし。

…………忙し過ぎた、あたしらが悪いのか?


「和磨くん! 起きてる〜?」


さっそく移動し、和磨くんの部屋の扉を叩くと、しばらくして和磨くんがドアを開けてくれたんだけど…………。


「ぷっ………和磨くん、何かしてた?」


本人はキョトンとしてるけど、多分、ボタンの後が頬についてる! もしかして、本でも読もうとしたとか?


「で、何か用?」


「あ、うん、そうなの! 金庫の鍵をね、借りたいの」


「え? あれなら翔太に渡してあるよ?」


あらら、行き違いにでもなったみたいね。


「分かった、起こしてごめんね」


「どこか行くの?」


「ちょっと町に、必要な物を買いにね?」


「本当に? 僕も行っていいかな?」


「いいわよ」


話もまとまり、さあーて、翔太から鍵を貰わないとね?

あたしらの部屋は比較的に近いから、すぐに到着!


「おーい! 翔太ー! 起きてちょうだいな!」


ガンガン叩いてみると、しばらくして翔太が出てきた。が、こちらは和磨くんより酷かった!


「「「ぷっ!」」」


寝癖、ヨダレ、更に頬にはシーツのシワが見事に刻まれ。あたしらが爆笑したのも仕方ないわ!


「? それより何の用だ?」


あ、スルーした。まあ、要件を早く済ませますか。


「お金出すから、鍵かしてよ」


「?? 何か入り用なのか?」


怪訝そうにするこいつに、あたしが町に行って買い物をするって説明したら、あっさり鍵を渡されたんだけど……………。


「ねえ、翔太? 本当にこれがあたしらの報酬なわけ?」


顔が引きつったのも、仕方ないわよね? だって開いた金庫の中は、広い部屋になってた。多分、20畳はあると思う。そには、それぞれ区画があって、そこに個人名と、いくつかの宝箱が置かれている。それぞれ、一つの宝箱は開いていて、そこに、今までの報酬が入ってたんだけどね…………。


「何で宝箱が半分も金貨で埋まってるのよ!?」


この世界、お金は全て硬貨である。鉄貨→日本で言うと10円というように、価値もほぼ一緒。んじゃ、一気に説明するね!


丸鉄貨→真ん中に穴が空いてる。価値は50円程。

銅貨→銅で出来たお金、100円。

丸銅貨→真ん中に穴が空いてる。価値は500円。

銀貨→銀で出来た四角いお金。1000円。

丸銀貨→丸く作られた銀貨、5000円。

金貨→10000円。

白金貨→1000000円。王宮、もしくはお金が集まる場所で、たまーに見られるお金。


これを見た皆さんも、お気付きかと思われます! ここにあるのは、大金なのである!!

勿論、あたしと優香ちゃんは、初めてここに入った。和磨くんは前に入ったらしいけど。


「ナニコレ!?」


「あれ? また増えてる?」


絶叫するあたしを余所に、和磨くんはマイペース………。ん? 増えてる?


「そりゃ増えるだろ………、咲希と俺は、エルナマスから別に報酬が送られてくるとさ」


「はぁ!? まだ増えるの!?」


駄目だ、めまいがしてきた…………。日本だって、まだ未成年の子が、こんなに稼ぐなんて有り得ないから!


「翔太くんのスペース、少なくない?」


優香ちゃんに指摘され、翔太のスペースを見れば、あたしらよりも少ない宝箱の中身。


「あんた、そんな大金、何に使ってるわけ?」


「ん? 肉食いたいから、町に降りた時に食って来るんだ、以外とイケるぜ?」


あぁ、翔太(ばか)に渡したお金は、肉代へと変わっていったのね…………。たまになら分かるけど、こんなに減ってると言うことは、かなりの回数、肉を食べに行った訳で。なんつー、勿体ない事を!


「はあ…………翔太、既に行ったなら物価は?」


こいつに聞けば分かるでしょ。服とかの値段。


「あー、まとめて買うなら金貨10枚位で済むぞ?」


日本円にして、10万円。あたしの元の世界のお小遣いが、仕事の報酬含めて3万円だった。勿論、それ以上の報酬もあったけど、全て貯金へと回された。お母さんが厳しかったからねー。

つまり、何を言いたいかというと、人生初の大金を持つわけです!


「大体、服の値段は、女性物で一枚1000円位(銀貨一枚)だったからなぁ、ちょっと安めの店か、探してみるかがいいかもなぁ」


あらま、意外と詳しいわね?


「わりーが、俺は留守番だぞ? 全員では行けないからな、あ、だったら、誰か誘っていったらどうだ? ファイとか、誰かいるだろ?」


確かに道とか分からないし、案内人は必要だわ。



さーて、誰か居たかしらね?


読了、お疲れ様でした!


秋月煉です。


先週はすいませんでした。実は身内に不幸が重なってしまい、全く身動きが取れませんで、更新出来ませんでした。


さて、本日よりまたスタートする青い炎編!

もう忘れたー!って方はいないはず? いたら大変なので、秋月、簡単なあらすじを公開しちゃいます☆



ある日、咲希ちゃん達がのんびりしていると、国王陛下に呼ばれます。そこにはギルドマスターさんが! 事情を聞き、咲希ちゃんと翔太、仲間と共に『蛍火の洞窟』へ。そこは異変が起きていました。それでも何とかボスの部屋へ行ったのですが、そこは一面の青い炎が揺れる、まがまがしい部屋でした。それを見た咲希ちゃんは、気絶。その後、何とか脱出しますが、そこは女性優遇の国エルナマス。平和な国に、突如として魔族が率いる魔物が襲撃します。咲希ちゃんと翔太の機転?により、エルナマスは平和を取り戻したのでした。しかし戻ってきたら、今度は城では呪咀騒ぎが! 徹夜で頑張った咲希ちゃん。何とか無事に救出し、原因も取り除きましたが、やはり裏で手を引いていたのは魔族でした…………。


さて、こんなもので如何でしょうか?


これからまたキャラが増えますので、秋月、頑張ります!


感想、ご意見、誤字脱字、ご質問、いつでもお待ちしております。なお、甘口でお願いしますね! 秋月、メンタル弱いので。

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