表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/292

第34話 洞窟探検です

いつもありがとうございます!

本日は新キャラ登場!!


あたし達が蛍火の洞窟に着いたのは、王様から命令されてから2日後。


一応、言い訳をさせてもらうと、あたしの準備に予想以上に時間がかかっちゃったから。

だって、仕方ないでしょ?!

お札を念の為に100枚以上用意して、更に色々と準備してたら時間が思いの外たってて…………はい、ごめんなさい。

反省してます。緊急性が高い依頼だったからね。本当にすみませんでした。


さて、今回のメンバーは。

あたし、翔太、ファイさん、ジュビアン神官の4名。更に冒険者の方が増えるらしいんだけど。

どんな人かしらね?

あ、ちなみに和磨くんと、優香ちゃんはお留守番。魔族がいつ来るか分からないし、あの二人なら魔族のお相手も大丈夫……なはず。あたしは式神様いるし、翔太は二回目勇者の強みがあるし。そういえばあの二人、大丈夫かしら?? 直接、魔族と戦った事なんて無かったような……? 何か不安になってきたんですけど………。

あたし達が帰った時に、城が消えてました……っていう状態にだけは、なっていてほしくないわ。切実に、ね!!

二人共に頑張ってよね! 国の為と、主にあたしの精神安定のために!(←え)



◇◇◇◇◇



洞窟の前には既に、二人の人物が待ち構えていた。今回、ギルドに翔太がお願いしていた先生役の方ね。


「あんたらが勇者一行か、俺はジョージ、こっちは娘のライラだ、宜しくな!」


「オヤジ、皆さんに失礼だろ! 娘のライラです、宜しくお願いします!」


ジョージさんは髭もじゃのいかつい筋肉質の大男。着ている物は、使い込まれた鎧と大きな両刃付きのバトルアックス。対してライラさんは、20歳位の明るい蜂蜜色の髪をポニーテールにし、健康的な小麦色の肌の明るい女性だ。服装は軽装の鎧に大きめのダガー。親子なのに似てないって思ったのは、あたしだけではないはず。


「こちらこそ、宜しくお願いします」


それぞれ挨拶と自己紹介を済ませ、簡単な情報交換をしたあと、あたし達はようやく、今日の目的である蛍火の洞窟内へと出発したのでした。ここでまさかのジョージさんのランクがBBで、娘のライラさんのランクがBっていう事実が判明して、みんなが固まったのは内緒。翔太は一人、目を輝かせていたけど(笑)



◇◇◇◇◇



えー、只今、蛍火の洞窟内に来ておりますが、暗く、陰気が集う不気味な洞窟…………なんて事も無く、ぶっちゃけ、超綺麗な場所です!!

内装は石造りの迷路で、たまに広い場所もあるんだとか。明かりなどは特に無く、けれども内部はとても明るい。蛍火の洞窟、まさにそう呼ばれる由縁は、ここを照らす光が、とても幻想的な光景をあたし達、攻略者に見せているから。何せ、光は小さな緑色の淡い魔法光であり、自然にそんな光が出来ているんだから驚きだよね。

異世界、やっぱり凄い!


「ここら辺は、特に異常ありませんね?」


あっさり過ぎる程、あっさりとボスの部屋に到着したんだけど…………。


「何で誰もいないのかな?」


魔物どこらか、何もいない。気配もない。てかここに来るまで、一度も戦闘してない。


「びびって逃げたかね?」


いぶかしげにライラさんは見てるけど、ジョージさんと翔太は険しい顔で辺りを見てる。


「こりゃあ、ヤバいな」


「ほう、勇者ってーのは感がいいんだな」


「まあーな、ボスの部屋なのに、何もいない、つまりボスより強い奴が奥にいるんだろうよ」


「当たりだ、これは成長期によくあってな、多分だがボスは二度とこの部屋にはあらわれねぇよ」


そんなあっさりと重要な事を話すな! まわりが置いてかれてるから!!


「オヤジ、奥に通路がある」


辺りを確認していたライラさんから、声が上がる。


「これがギルドマスターが言っていた新しい通路ですか」


ファイさんがしげしげと観察する傍ら、ライラさんとジョージさんは手慣れたように配役を決めてました。流石、本職。手慣れてらっしゃる。


「ライラ、先頭は任せたぜ」


「あいよっ!」


ライラさんを先頭に、翔太、ファイさん、ジュビアン神官、あたし、ジョージさんの順番で、新たに見つけた通路に進んでいく。


つーか、怪しすぎるでしょうが。


先程まで綺麗に整えられていた石の回廊だったのに、いきなり土が剥き出しの通路に変わった。ここからはどうやら今までとは違うみたいね。


「随分と深いな、こりゃ」


険しい顔で辺りを確認しているジョージさん。そろそろあたしも情報収集したほうがいいかしらね? 入った時に、式神様にお願いして調べてもらってたけど☆


「おい、咲希、何か辺りを確認する術とかねーのか?」


おっと、翔太、ナイスタイミング♪♪


「あるわよ? 只、それするとあたし、戦えないわよ? その分、式神様だすけど」


そう、あたしが渋っていた理由がこれ。あたしはあまり、探索系が得意ではない。どちらかと言えば、攻撃型にあたる。探索は式神様に任せる方が多いからなんだけど、占術以外だと補助系と攻撃系が多いんだよねー。だから、今回の場合、あたしが情報収集をすると苦手も相まって、これに集中するしかないから、戦う方まで手が回らないのだ。なので式神様には、攻撃か防御をお願いするけれど。


「…………お前にも苦手があるんだな」


心のそこから驚いた翔太の間抜け顔に、ちょっとイラッときた。指輪に魔力を通し、ハリセンに姿を変えると、翔太の頭に叩き込んでやる。

ふふふ♪ カクゴはいいかしラ?




スパァァァァァ――――ン!!



とっても良い音が辺りに響く。


「いってー!? 何しやがる!」


「苦手で悪かったわね……?」


抗議してきた翔太に、心からの笑顔と地のように低い冷たい声を、殺気と共に贈ってやる。

あたしが気にしている事を、えぐるんじゃねぇよ!!



「ッ!? そこまで気にすることか!? てか殺気は止めろ! ここではヤバいから!!」


あ…………。

気付いて周りを見れば、呆れたような視線多数。ファイさんなんて近くから、弱かったとはいえ、殺気が来た所為か剣の柄に手をかけてるし…………。


「ごめんなさい……」


素直に詫びたのは、仕方ないでしょう。


「漫才もそこまでだよ、敵だ」


ライラさんの固い声。果たして何が来るのやら。


(たつ)、出てきて」


お札に霊力を込める。一瞬後、あたしの横に青い毛並みの綺麗な獣が現れる。この場で無難なのは、水を操る(たつ)だろう。火を操る緋ノ(ひのと)は、巻き込みそうで怖いし、樹英(じゅえい)様は間違いなく通路を阻害しそうだし、(はる)は攻撃力ないし……。うん、(たつ)しかいないわ。


「うわっ!? どっから出てきた!?」


慌てたように、ジョージさんが得物を構える。って、ジョージさん!? (たつ)は味方です!


「ジョージさん、(たつ)はあたしと契約している神様ですので、攻撃しないでください!!」


マジで恐かった。ジョージさん、目が鋭すぎます!

…………ちびりそうになったのは内緒(笑)


「はぁ!? 嬢ちゃんテイマーか何かなのか!?」


かなりビックリしてたけど、もう何てかえせばいいのやら。


「オヤジ! 来るよ!」


ライラさんの怒声で、ハッと我に返り前を見据える皆様。

…………あたしのせいで、どうもすみませんでした。

今回、あたし謝ってばかりだな。あたし。



「こりゃ、ブラック・アイアントか…………」


ライラさんの呟きに、それを見たあたしは…………思わず目が点に。多分、そうなったのは、あたしだけだ。翔太は平然としてたしね。


ブラック・アイアント。そう呼ばれた魔物は、人間サイズまで巨大化させた蟻の事だった。顎が異常に発達しているように見える。


「ファイさん、ブラック・アイアントって、強いの?」


思わず、隣にいたファイさんに聞くと、何ともビミョーな顔でかえされた。何故だ?


「えー、確か初心者向きの魔物です、単体の時は」


ん? 団体だと強いのかしら?


「この魔物は群れで動きますから厄介なんです、中堅も嫌がる魔物ですね」


マジか。単体は弱いけど、群れになると厄介者になるか。蟻は群れるけど、大きさがシャレにならん。これ、団体に当たったら終わりじゃない??


「さあ、お喋りは終わりだ」


バトルアックスを構えたジョージさんの視線が険しいものに変わる。相手もこちらに気付いたらしい。わしゃわしゃと足を動かしてくる魔物は、正直気持ち悪い。


「戦闘開始かな?」



さあ、皆様、蟻退治と参りましょうか。


お読み頂きまして、誠にありがとうございますm(__)m


お陰様で10000アクセス突破しました! この場を借りまして、改めてお礼いたします。本当にありがとうございます!!


さて、折角の突破記念、やはり小話は外せないかな? と、活動報告の方に書かせて頂きました。興味のある方は、覗いてみてくださいませ☆


そして秋月、またしてもめげずに、リクエスト募集をしたいと思います♪ 方法はとっても簡単。感想か、メッセージ等で『この人のこんなのかいて!』って書いていただくだけでかまいません。因みに送って下さった方には、お礼をしたいと考えていますので、お楽しみに☆


では本日のミニ小説をどうぞ。



優香:本日は!

和磨:僕と、

優香:私こと優香が、

和磨&優香:お送りします!

優香:咲希ちゃん達行っちゃったね。

和磨:そうだね、あっちで問題起こさないといいけど。

優香:大丈夫かな? もう起きてたりして……。

和磨:…………冗談だよね?

優香:咲希ちゃんはまだしも、翔太君は何か起こしそうかな?

和磨:ん? 咲希さんじゃない? いや、翔太もかな?

優香:そういえば、あの二人ってトラブル体質なのかな?

和磨:確かに。そういう僕達もだけどね?

優香:何が?

和磨:(気付いて無かったんだ……)いや、何でもないよ? そういえばこの前の人、何かあったの?

優香:?? あの方ならお話しただけだよ???

和磨:(!? 気付いてない!?)そうなんだ?(咲希さん、僕ムリかも、はやく帰ってきて!!)

優香:はやく咲希ちゃん達、帰ってこないかなー。

和磨:そうだね! (切実に)早く帰ってきてほしいよ。


どうやら和磨くんでもムリな案件が出来たもよう…………。戻ってくるまで頑張ってね! 和磨くん♪



感想、ご意見、誤字脱字、ご指摘、いつでもお待ちしております。なお、甘口でお願いしますね。


次回は9月10日お昼更新です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ