第32話 穏やかに過ぎる…?
タイトル道理の小休憩。
勿論、それで終わる訳が無かった。
パーティーの次の日は、空は快晴。雲一つない見事な青空が、広がっている。
お馬鹿さん達も無事に捕縛され、王様達も嬉しそうですね〜。ニヤニヤ顔とドヤ顔が止まらないみたい。さっきから交互にやっては、周りの大臣達からひかれているけどね(笑) 判決はもう既に出ており、主に男爵家と子爵家は爵位剥奪。伯爵家はちょっと厄介があり、爵位を下げ領地替え、言わば遠方に飛ばされ。親族に関しては、皆没落一直線です。
王様、こうしてみると、結構えげつない。伯爵家だけ残ってますよね? そいつらこれから恨まれるよね? だって自分達は没落したのに!! 最後の止め、社会的制裁って怖いなっ、おいっ!?
終始にこやかな王様と愉快な仲間達と廊下ですれ違い、あたし達勇者四人は、お城の庭の一角でお茶会です。ちゃんと許可を取りました!
いやー、季節の花が咲き乱れ、絶景ですね♪ 香りも強すぎず、なんとも爽やかな庭園。うちは普通の家庭でしたので(←お金持ちじゃないのかとは突っ込まないでね!)こんな絶景は見た事ありません!!
「咲希ちゃん、昨日は大丈夫だったの?」
心から心配そうに、こちらを見る優香ちゃん。うん、本当に美人さんは、何をやっても絵になるわね。優香ちゃん座席はあたしの真正面。だから、顔がよく見えます。
昨日は会場で人の目があったから、優香ちゃん達とはゆっくり話せなかったんだよね。
「うん、鳥肌立ったけど、基本大丈夫だったよ」
ニッコリ笑って、お答えします! 何処が? 的な突っ込みはノーサンキュー! 今でも鳥肌ものなんですから………。
「咲希さんも災難だったね」
「つーか、こいつにナンパしたのが運の尽きとか……相手が哀れだな」
和磨君はまともなのに、何故、翔太は残念なのかな? そして二人共、何で苦笑してるのかな?!
「翔太ー? それはどういう意味かしら〜?」
顔は笑顔、目は笑っていません! 今の発言は、全世界のナンパされるなんて無理っ! って人に喧嘩うってますよ!? あたしは正しいんだから!!
「お、おいっ!! 流石にここで殺気飛ばすな!! お前のはシャレにならんっ!」
なら言うなよ、という突っ込みは、ご期待に答えて言った方がいいかしら?
「翔太、今のは翔太が悪い」
和磨君、君は君で翔太に冷たい視線を送ってますが、真顔こわっ。怖いからそろそろ止めて! 隣の優香ちゃんには見せないで!!
「分かった、俺が悪いのは分かったから! そんな目で見るなよっ!! そういう和磨も大概だからな!?」
翔太、テンション高過ぎ。唾がこっちに飛んできてるわよ…………。品位が台無しだわ。ただ立っているだけで気品があるって、貴族のご令嬢にモテモテなの、あたし知ってるんだからね? この前、どこぞの可愛らしい少女から、お菓子を貰ってたの見てたわよ(笑)
「そういえば和磨、咲希が戻ってきた後、何処に行ってた? しばらく見なかったけど」
おや? その事、あたしは初耳ですよ〜? 和磨君?
「え、い、いや、別に大したことじゃないし」
必至に隠そうとしている時点で、怪しい。手をブンブンと振って、否定してるけど、それ、やればやるほど、何かやったと言ってるのと同じだからね?
「さあ、和磨君? ちゃっちゃと白状しちゃいなさい♪」
「…………何で嬉しそうなのさ、咲希さんは」
おやおや、あたしとした事が。どうやら顔に出てしまったみたいで。お恥ずかしいかぎりです。
し・か・し!!
こんな楽しそうな事、あたしが逃すはずないじゃない☆
「…………咲希ちゃん、全部口に出てるよ?」
あ、あぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!
ヤバイ、ハズイ、恥ずかしいよっ――――――!!
ゆ、優香ちゃん、ライフゼロ。あたしのライフはゼロですよー(涙)
「自業自得だな(笑)」
翔太、後で覚えとけ! ギラリと睨み付ける。かなりビビっていたけど、イラつくから問題なし♪
「んで、どこ行ってたんだ?」
あからさまに視線をそらした翔太。話題を無理矢理戻しましたねー? でも確かに、それを聞きたいんです。
「あー、んーとね? 別室に連れていかれてた人達いるでしょう?」
え!? そんな人達いたの!? あたし知らないんだけど…………。お札を確認するも、沈黙を守る式神様方。あー、あの時、全員喚んだから情報に穴が出ちゃったか…………。今度から気を付けよう。
「あ、そうか、咲希さんはあの時居なかったから知らなかったけ?」
「あー、自爆したバカな奴がいたな……」
呆れたような、いや、実際に呆れてるのか、翔太がやれやれと溜め息をはく。え? バカなの? 呆れるくらいバカなのかっ!? そいつら!
「何か勝手に喧嘩うってきて、王族侮辱した挙げ句、自爆したんだわ」
………………。
「はっ?」
思わず出た間抜けな言葉に、他3人は苦笑。まあ、あたしは現場を見てなかったからだけど…………、マジで何があったわけ?
「で、僕はその人達に会いに行ったわけ」
「……何しに?」
半目の翔太は、疑うように和磨くんをみてる。まあ、疑うわな。
「お話し合いをしに」
「話し合い? 自爆するようなやからと?」
あたしも怪訝そうに和磨くんを見た。分からない。話し合い出来るなら、昨日の事件は起きないはずよ?
「うん、話し合いだよ? 自分達が悪い事をした自覚なしだったみたいで、ね? 僕達も迷惑被ったし、自覚させてあげないと可哀想でしょう?」
文面だけなら、確かに話し合いだろう。
た・し・か・に!!
「それはもしかして、説教をしたとか、かしら?」
「うん? 怒ったり、怒鳴ったりはしなかったよ?」
「あー、だからか」
何やら勝手に納得している翔太。何か情報もってるわね?
「昨日さ、暇になったから、廊下歩いてたら、クリスチャンさんにばったりあってさー? 奴らの事を聞いたら、何故か目をそらしてさー、和磨、多分、それが効きすぎたんじゃないか?」
「そ、それってまさか……」
人はそれを脅しと言うのではないでありましょうか?
あたしの背筋がヒヤリとする。脅しをして、笑顔で話し合いって言えます? あたしも人の事言えませんけど、和磨くんや? 君は一体、どんな話し合いをしたんだよっっっ!!??
「とりあえず、昨日のお陰で僕達は勇者にめでたく認定されたし、頑張らないとね」
内心半狂乱のあたしを差し置いて、いつの間にか話題が変わっていた。
「そうだね! 私も新技おぼえないと」
「あー、俺はギルドにでも行ってくるかなー」
「あたしは……弓の訓練でもしようかしら?」
何だか、パーティーが一つの区切りみたいに感じてしまう。多分、自分達それぞれで、やりたい事とかが出来たから。
「もう、3週間たつんだね、あたし達がこの国に来てから」
あまりに充実し過ぎな気もするけどね。
「いきなりドラゴンの討伐に行かされた時はビックリしたよ」
「お陰で色んな人と出会えて、私は楽しいよ」
「俺はショックだったがな………2回も異世界召喚は冗談の部類だって」
「勉強は地獄だったし……」
「咲希ちゃんは倒れちゃうし」
「まさかモンスター守りながら戦闘とか、初めてだったぜ?」
「キスが治療とか、僕は目が回りそうだったよ」
でもさ? スッゴく充実してたんだよね。
結局の所、皆の顔は優しいままで。色々あったけど、気に入ったのよね、この国が。
まあ、そんなこんなで雑談は進み。
「そういえば、翔太」
「なんだ?」
「皆のドラゴン、色とか変わったって事はない?」
「「「はっ(えっ)??」」」
何かね〜、ご飯もとい魔力をあげてたら、あたしのドラゴン、ヒマリの鱗の色がね、黄色から金色?みたいに輝く鱗になってきて、ビックリな事に、ライト系の呪文まで使えるようになってきたのよ。的な事を細かく説明したら。
「アカネは最近、鱗がキラキラしてきたかな?」
とは優香ちゃんの言葉。
「ヒスイは変わりないかな」
とは和磨くん。まあ、だよね? 最初から上級の赤ちゃんだもん。
「ん? カイトなら最近、水出して遊んでるぞ? 鱗の色は確かに初めて会った時より、キラキラしてきたなー」
とは翔太。ん?
「「「「あれ?」」」」
もしかして皆のドラゴンも?
「上級に変わってる?」
あたしの小さな呟きさえ、何故かあたりに響いて…………。
「「「「えぇぇぇぇぇ――――!!??」」」」
これ、自然に変わるならいいけど、エンシェント・ドラゴンさん、そんな事何も言ってなかったわよ!?
…………まさか。
僅かに考えた可能性を、あたしは棄てた。考えたらダメな奴だと直感して。
…………神様、後で絶対に聞き出しますからね?
どっかで悲鳴が聞こえた気がしたけれど、気のせいかしらね?
とりあえず、後で指輪を使ってエンシェント・ドラゴンさんに聞くとして―――――。
「勇者さまーっ、た、大変であります〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
はい、穏やかに終わる訳が無かったわね。もう御約束としか言い様がないし。
厄介事フラグ、来た――――っっっ!!
お読み頂きまして、ありがとうございますm(__)m
秋月煉です。
本日はまず読者の皆様に、感謝させてくださいませ。
なんと、なんと!!
『ブックマーク』して下さった方が!!!
本当にありがとうございますm(__)m
更に、総合アクセスが9000越えました♪
未熟者の作者ですが、マジで嬉しいです。本当にありがとうございますm(__)m
ついでと言っては何ですが、帰りにポチッとポイント下さったりしてくれたら、尚うれしいですが、あくまでついでで構いません。よろしくお願いします(;^_^A
さてさて、素晴らしきこんな日には、スペシャル番で参りましょう♪♪
では、ミニ小説をば!
咲希:こんにちは(^-^)
優香:こんにちは(・∀・)ノ 皆さん!
和磨:本日はスペシャル番だそうで、大人数でお送り致します。
翔太:やっぱ、始まったか。作者の感謝祭というなの、滑りまくり祭。
ファイ:翔太様、こんなめでたい日に、不謹慎ですよ?
エリー:そうですわ、今日は感謝の日でしてよ?
クリス:姫君、成長されましたな。
フランツ:なんだい? 隊長たる君が泣いたらダメだろうに(笑)
和磨:………人選間違えてない? 作者。カオスだよ!?
翔太:前にもあったが、人的被害を考えろよ、作者や。
咲希:あんた達こそ、いつまでそこにいるわけ? もう打ち上げ始まってるんだけど?
優香:そうだよ! 和磨くん、翔太くん、一緒にこっちに来て食べようよ〜♪
作者:イヤー、たまにはいいですな、大勢の打ち上げも☆
フランツ:だね、しかし、下にある鉄は何なんだい?
クリス:ん? そういえば、先程から何だか変な音が……
ヒュ〜〜〜〜
ドッカ〜〜〜〜〜ン!!
『『『ギャー!?』』』
まさかの夜空の花火が打ち上がり。見たことない異世界メンバーが、ビックリしたけれど。たまにはこんなのもありかなと思うメンバーであった(笑)
では、改めまして。
『『『これからも、テンシロを宜しくお願いします!!』』』
秋月からも宜しくお願いしますm(__)m
感想、ご意見、メッセージ、いつでもお待ちしております。なお、甘口でお願いしますね(;^_^A
次回は、8月27日です。宜しくお願いします。