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第21話 皆を介抱します

すいません。

今回、ギャグ回です。

Side:サキ


あり得ない…………。


何で、何でよりにもよって今、こんな状態になるわけっ!!!???


意味分からん!!






「咲希様、頼みますから、現実逃避しないで戻ってきて下さいまし」


式神である春が、嘆息混じりに、こちらに視線を向けてくる。視線がジトーっとしてるのは、気のせいではないと思う。


「うん、ごめんなさい………だってさ、男性を四人も面倒みきれないよ…………、あたし今、歩けないし」


視線は明後日に向けたまま、あたしは冷や汗を流していた。

だってさ? 普通、大の大人があたしを残して皆そろって気絶とか、考えないよ!? あたしにどうしろと? 無理に決まってるでしょう!!!


「咲希様、内心で盛大に突っ込まれるのは構いませんが、程々になさいませ…………」


春、何故に気付いたのかしら? あなたはエスパーでもお持ちですか?


「顔に出ております」


あら、いつの間に。ばれないと思ったんだけどね。いやはや、あたしの式神さん達は侮れないね〜。


「しっかしのぅ、主人(あるじ)よ、彼らを早く目覚めさせんと、少々まずいのではないかのぅ?」


流石するどいですね、樹英さんよ。そう、あたしも気付いてるんだけど、問題はどうやって起こすか…………なのよね〜。


「水でもかけましょうか?」


とは、龍のお言葉。


「鼻つまんで息とめればいいんじゃないかー?」


適当に言ったのは、緋ノ斗。


「あら、強烈な臭いで起きるのでは?」


春はにこやかに微笑みを浮かべているけれど、ちょっとギャップが酷い。


「…………そなたら、もう少しマシな案はないのかのぅ」


お爺ちゃんが呆れてる。あたしは悪くないよ? ほ、本当だよ?


「…………ふむ、命に別状はなさそうじゃがな、それをやると、彼らは暫く大変な目にあうじゃろ」


樹英様、さすがです。あたしもそう思います!

まず、水の場合。間違いなく起きるだろうけど、もし水の量が多かった場合、窒息するよね?

次の緋ノ斗の場合も同じく。

春の場合は、平気だろうけど、暫く鼻は使い物にならないだろう。


つまり、彼らの事を考えると、どれもビミョー。


「咲希様、気絶から起こす魔法は無いのですか?」


春、それはあたしも考えたんだよ。

一回読めば、あたしは本を覚えられる。これだけを書けば凄い特技かもしれないけど、何事にも限度はある。つまり、欠点。

あたしの欠点は、本の内容を大量に一気に覚えられる変わりに、頭の整理が追い付くまで、新しい事を覚えられないという事。まあ、量が多ければ多いほど、整理の時間は凄くかかる訳で。

その間はメモを取る事で、何とかしてたんだけどね。




「今回はメモを取り忘れちゃったみたいでさぁ〜…………」




辺りがシーンと静まる帰る。



「つまり、覚えていないと?」



あぁ、樹英様、何か怖い。コワイよ!?



「咲希様? あなたは頭が良いのか、馬鹿なのか…………」



呆れ果てたとでも言うような春に、背筋から何か冷たい物が流れ始める。


「咲希様、自業自得ですよ?」


龍の言葉に、あたしはうなだれるしかない。てか、何処の世界に式神に怒られる主人がいるだろうか。何だか情けなくなくってきたんだけど…………。


「本当に、どうやって起こそうかのぅ」


顎髭を撫でながら、考え始める樹英と一緒になって、皆も考え始める。

でもさ、平和に解決したいあたしは、ふと妙案が浮かんだ。

でかした! あたし。


「揺すって呼び掛けてみたら?」


一番無難なものをチョイス。これなら問題無し!


「…………分かりました」



◇◇◇◇◇



ふぅ、無事に皆が起きてくれて良かったよ♪

もし起きなかったら…………どうなってたんデショウネ?

ワタシはナニモシリマセン。


「サキ様! 申し訳ございません!!」


ファイさんは、只今、あたしの前で土下座中。

何故かって?

やらかして下さったんですよ、この方。

…………起きたと思ったら、まさかの寝呆けを発動し、あたしを抱き締めたうえに、キスまでしようとするんだもん。ビックリしちゃったよ。

えっ? それでどうしたって?




勿論、キスされる前に、頬っぺたをストレートに叩いた後、一本背負いを行い吹っ飛ばしました。文字通り、吹っ飛ばしちゃったんですよ(笑) 異世界召喚は伊達では無かったみたいで、あたしも体が強化されてたみたいで、いつものようにやったら、吹っ飛んでいっちゃったのです。

あたしはワルくナイヨネ??

ネッ?


「あー、うん、とりあえず今回はあたしにも非があるので、もういいです」


ファイさんが土下座してため、他のメンバーの視線がとても痛い。痛すぎる!

だから、一応、オーケーを出したんだけど、あれ? 何でファイさん、そんなキラキラした目をしてるの!?


「……アハハハハ……」


苦笑いになるのは、しょうがないよね?


「咲希様、漫才は終わりましたか?」


龍の言葉に、あたしは固まりましたよ! 何ですか、漫才って!! 他のメンバーはキョトンとしてるけど、式神さん皆そろって爆笑中…………。

あ、春は着物の袖で口元を隠して上品に笑ってたんだけどさ、緋ノ斗がね。地面叩いてケラケラ笑ってるわけよ。

腹立つわー。


「あの、サキ様、そろそろ進まないと、原因が分からぬ訳ですから…………」


あたし危うく、全力で殺気を出す所でした。うん、押さえられたよね? 緋ノ斗、後で覚えてろ。


「ヒクッ…!?」


ん? 何か今、緋ノ斗の方から変な声が聞こえたような?

ま、気のせいか!(笑)


「あれ? 皆どうしたの?」


何故か四人とも、変に強ばってるんだけど、何で?


「「「「何でもありません!!! サキ様!!」」」」


綺麗にはもった理由はよく分からなかった。だって皆、断固として話そうとしないんだよ。本当、どうしたんだろう?



まあ、こうして寄り道しちゃったけど、山頂目指して頑張りますか。



どーもー、秋月煉です〜(´∀`)


本日はお読み下さり、ありがとうございました。


本日は、咲希ちゃんと式神さん達の会話、そしてボケも用意してみました(笑)

えっ? ストーリーを進めないのかって?

……………すいません。もうちょっと、ギャグにお付き合い下さいませ。

ちょっとこの先の展開の設定を、只今整理してまして(;^_^A



さて、本日はミニ小説はお休みですが、活動報告にて小説を載せてありますので、そちらをご覧くださいませ。


次回は5月21日お昼です。

次回は、咲希ちゃんの昔話♪



感想・誤字脱字・ご意見、いつでもお待ちしております。なお、甘口でお願いしますね!

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