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第189話 チャンネル初始動です

お待たせしました~。

今日は久しぶりの咲希ちゃん視点です!

やっぱり、書きやすい(笑)

皆が出払ってから、勿論、あたしは一人で四人分の仕事をする羽目になった。

とはいえ、剣は使えないので、そちらは免除されたけど。あたしの式神様を出せば、使えない事はないけど、流石に危険な気がするので、正直に助かった。


戦闘狂を世に出したくなんてないやいっ!!(←ここ重要!)


だから今は、優香ちゃんと和磨くんがいつも居る、治療院や薬室、もしくは魔法の塔にいるわけ。


「サキ様、どうかされましたか?」


あたしの手が止まったからだろう。今日、付いてくれた侍従、カディーさんが不思議そうにしてた。彼女は、魔術師であり、リリィさんの相方みたいな人かな。赤い髪をツインテールにしていて、勝ち気な感じの子。階級は中級魔術師で、属性は火。優秀な子で、今日はあたしに付いてくれてる。

普段は、優香ちゃんに付くのが多いんだ。あたしは、後衛タイプだからね。


「あー、今頃、何かやらかしてないか、ちょっと不安でさぁ・・・」


主に、翔太とか、翔太とか、翔太とか!!

あたしの言い分にも、彼女は納得したみたい。翔太と和磨くんのところは、絶対に何かあるわよ? 今は、絨毯で移動中かしら?


「確かに・・・しかし、まだ、二日目ですもの、流石に大きなやらかしは無いのでは?」


彼女も苦笑しつつ、やっぱり同意された。いやぁ、あたしだってさ、こんな直ぐに、何か起きるなんて、思ってないわよ? でもさ、日頃からトラブルに愛されている我々が、トラブル無しだけは有り得ないから!!


断言できるわよ? 本当に!


「優香ちゃんは、既に着いてるだろうけど、あそこはトラブルは小さいような気がするのよねぇ~」


ほんわか癒し系コンビだし、大丈夫でしょう。側近の方々も、しっかり者みたいだし。


「その点の心配は、和磨くんとこかな?」


あそこ、側近の方々も一癖ありそうだったもの。和磨くん、ちゃんと手綱を握って、彼らを止められるかしら?


「サキ様、確か、国際チャンネルを預かっていましたわよね? 心配でしたら、此方からかけてみては?」


うっ。確かに、今回は連絡するのに必要だから、勇者全員に、外国でも使えるチャンネルを預かってるのよね。使い方は、国内とはまたちょっとちがって、チャンネルの土台を回すんじゃなくて、土台が丸い魔石を通すように出来ているから、紐のついた丸い魔石が数珠状になっていて、それを物理的に回して使うのよ。魔石一個一個に、相手の周波数みたいなのに、合わせてあるんだって。国のだと、いくつもあって大変みたい。

因みに魔石事態は、直径3センチくらいかしら? だから、あんまり大きくはないわね。


「さぁて、今日の分を終わらせてしまいましょう!」


あたしが今やっていたのは、魔術師の仕事の手伝い。所謂ところの雑用。地味に面倒な、書類作業をしているのよ。本当に、後回しにした書類程、面倒な事はないわね。

ありがたい事に、カディーさんも手伝いをしてくれて、そこそこの時間で終わったわ。その都度、やるべきね。


「う~ん! 今日はこれで終わりにするわ~」


「お疲れ様でした」


今日の仕事を終えて、食堂にてまったり食事をし、あたしは自分の事とかもあるから、カディーさんとは別れて、自室に戻った。

部屋には、愛しのヒマリ、優香ちゃんのアカネ、和磨くんのヒスイ、翔太のカイトが、それぞれの寝床にて、器用に挨拶をしてくれたわ。可愛い~♪

勿論、これからそれぞれの属性の魔力をあげる。これがご飯なんだって。確か、数年間は魔力を食べて大きくなるみたい。ある程度、大きくなると、自然界の魔力を、自分で摂取できるらしいわ。

ヒマリは太陽の光、カイトは水、アカネは火から、ヒスイは風から、それぞれの属性の力を得るんだって。


「さぁ、ご飯ですよ~♪」


「「「「キュ~~~♪♪♪」」」」


万歳しながら、一目散にあたしへ来る四匹は、間違いなく可愛い! クリクリの瞳に、キラキラの小さな鱗、小さな手足。可愛い以外に言葉はいらないわ。

それぞれの属性の魔力を与えながら、あたしは可愛いドラゴンズを観察する。ドラゴンズの成長に関しては、未知の部分があるらしく、日記という名の観察記をお願いされてるの。


「どれどれ・・・」


それぞれの日記を読んでみる。流石、優香ちゃんと和磨くんは、お手本みたいな日記ね。てか、和磨くんのは、何かの学術書みたいだけど・・・。

まぁ、うん、問題はないわね。未来に間違いなく、必要とされるわ。パラパラ見ただけだけど、分かりやすいもん。

・・・・・問題は翔太だわ。


「あいつは小学生かっ!!?」


思わず、ツッコミを入れちゃったわ・・・。思ったよりも、大きな声が出て、ドラゴンズがビクッとしちゃって、申し訳なかったわ・・・。ごめんね、君たちじゃないんだよ。原因は、我等が問題児! 翔太なのよ!!


「せめて、サイズくらいは記載しなさいよ・・・!」


翔太の育児日記には、完全に今日した事しか、書かれてなかった。和磨くんのみたいに、サイズ、食事量、行動パターンや癖、他にも必要な物が沢山書かれた学術書みたいな物とは言わない。でも、小学生の絵日記みたいなのは、問題だと思うわ・・・。


「これ、成長比較が出来ないわよね?」


大丈夫なのかしら? あたしは、サイズ、食事量、今日の行動とかを記載してたけど。優香ちゃんも、そこは変わらなかった。何か可愛かったのが、羨ましいわ。


「まぁ、翔太だし・・・・・あたしの書き方で良いわよね?」


取り敢えず、四冊を記載していく。中々に時間がかかったけど、これは必要な事だもん。気付けば、ドラゴンズはご飯を食べ終わり、皆でキュウキュウ鳴きながら、遊んでいたわ。一番小さなヒスイも、最近は体が出来てきたからか、体が大きなヒマリやアカネ、カイトと遊べている。そんな可愛い姿に癒されながら、ふと、窓の外が明るい事に気付く。近付いて窓から外を見ると、美しく大きな満月が出てた。こっちでは、月は二つあるから、満月だとかなり明るいのよね~。

本当に綺麗だわ。しばらく見とれていた、まさにその時。


リンリンリーーーン、リンリンリーーーン


透き通るような、ベルの音が部屋に響きわたる。


「えっ? 何の音・・・?」


思わず警戒して、冷静に務めつつ、部屋を見渡す。可愛いドラゴンズが居るから、気を張り詰める。


『サキ様、チャンネルでは?』


指輪からイーリスの声がする。そういえば、机の上に、預かっていた国際チャンネルを起きっぱなしにしていたわ。取り敢えず、机に向かえば、そこには点滅するチャンネルと一つの丸い魔石。これに合わせてから、魔力を通すと通話出来るんだったわね・・・。

この時間に誰かしら? 何だか初めてだから、ドキドキするわね。


「はい、こちら咲希・・・」


あと、何か言うべきかしら? と、丸いチャンネルから、四角い画面が空中に映る。そこには、2日ぶりの優香ちゃんの姿があった。


『あ、繋がった! 咲希ちゃん?』


元気そうで、ちょっと安心したわ。でも、夜なのに、何で勇者のフル装備をしてるのかしら?? それに、何だか元気ないかんじ?


「優香ちゃん、元気そうで良かったわ・・・で、何かあったの?」


『何で分かったの!? うん、そうなの・・・咲希ちゃん、魔霊武器って知ってる?』


おや、意外にも一番安心していた、優香ちゃんコンビが最初に何かを引き当てちゃったみたいね。

しっかし、魔霊武器って、何??



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