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第188話 お見送りは新たな始まりです

お待たせ致しました!

ようやくここまで来ました☆

今年も宜しくお願い致しますm(_ _)m

あれから数日が経ち、明日にそう兄達がお迎えに来るタイミングって時に、ようやく親書が出来上がって、今日はお見送り真っ只中ですよ。

ビックリな事に、三人一緒に出発式をするんだとか。フランツ様や王太子様は、基本的に最低限であり、こんなに盛大にはしないそうなんだけど、初めてのお使い(笑)に、王様が盛り上がっちゃったみたい。

・・・・・意外に子煩悩だったらしい。


「思ったより豪華ね?」


初めてのお使い(笑)は、流石に盛大にするらしい。これは、箔を付ける為と、王子達への激昂らしいわ。隣にいるリゼス様から教えて貰った。コソッとね。


「やっぱり、こういう場には正装なのよねぇ・・・」


あたしは、朝からエリー様に拉致られ、ドレス姿でここにいる。あたしが派手なの苦手だから、比較的シンプルで、清楚な感じにまとめてくれた。勿論、式典に出ても、問題はないものである!

でも・・・・・。

ハズイ! 何であたしだけ!?? 和磨くんも、優香ちゃんも、翔太も、皆、勇者の正装なのよ? 何でお留守番のあたしが、正装ドレス姿なのよ!! 納得いかない!


「・・・サキ殿、今は式典中ですから、静かに願います」


呆れたように、隣にいたリゼス様に言われた。あたしの立ち位置は、フランツ様の後ろ。リゼス様とトーヤ様の隣なのよ。まぁ、今は式典真っ只中だから、静かに話を聞いていたのよ? 気配まで言われても、こっちも困るわ。


「・・・声には出してません」


「あんなぁ、気配が怖いぞ? 聡い奴とかは気付いてるから、取り敢えず落ち着け」


隣に居るトーヤ様からまで、注意されちゃったわ・・・。式典は進んでいて、王様からのお話に成ってる。相変わらずの長さ(笑)


「うーん、気を付けます・・・」


てな訳で、式典に集中したら、あちこちから警戒する気配が。やっぱり、さっきの気配に気付いていた人達っぽい。思わず、苦笑いしたくなったけど、真面目な式典だから、取り敢えずは澄まし顔。

気配が落ち着いたからか、警戒はそれ以上にはならなかった。何かすいません・・・。


「これにて、式典を終了致します」


係りの方の言葉を最後に、式典は無事に終了し、あたしらはそれぞれの場所へ行く為の馬車乗り場に来ている。そこには、旅の服に着替えた王子に側近、勇者である、優香ちゃん、和磨くん、翔太がいる。


「咲希ちゃん、しばらく宜しくね」


「優香ちゃんの分まで、ちゃんと治療院に行くから安心してね、リリーさん、優香ちゃんをお願いします」


三人が抜けた穴は、あたしが出来る範囲で入る事になってはいるけど、ぶっちゃけ薬は無理かな。騎士団もね。あたしに薬みたいな細かい作業は、無理☆ 勿論、出来ない訳じゃない。魔術師達も薬品使うしね。けど、和磨くんには、どうしても劣るわ。それに、剣を使わないあたしが、騎士団へ行くのは変だからね。そっちは、顔を出すだけにするつもり。弓はやるけど、あたしはたしなむ程度よ? 剣はねぇ、護身くらいなら、触れるけど、あたしのは完全に守る為のもの。弓なら得意だけど。

お願いしたリリーさんは、あたしら勇者の侍従で、頼れるお姉さん! 今回もお淑やかに微笑んでくれました。安心よね、こっちのメンバーは。


「咲希、頼むから無理はしないでくれよ?」


何故か翔太からは、凄く心配されたわ。えぇ!? 心配するのは、本来こっちよね!?


「あたしは、そっちが心配よ! 獣人の国に行くんでしょ? 絶対に余計な事をしないでね?!」


獣人の国に、翔太。そこは武の国。明らかにフラグの予感だわ・・・。


「善処する・・・」


翔太も可能性は感じたらしい。巻き込まれは、翔太の十八番だ。スッと視線を反らした。その隣には、問題王子の一人、フリードリヒ王子。


「勇者よ、余が行くのだ、問題ない!」


いや、フリードリヒ王子と一緒なんだから、更に不安は加速する。


「・・・ファイさん、くれぐれも、くれぐれも!!! 翔太たちが無理しないように、止めてね?」


くれぐれもに、か~な~り~、力が入ったし、聞いてるファイさんが苦笑いしてるけど、あたしは本気だ! ここが一番怖い!


「・・・咲希さん、きっと大丈夫だよ」


和磨くんが見かねて、大丈夫と言ってくれたけど、いやいや、不安なもんは不安なんだよ!?


「あのね? 和磨くんも心配なんだよ? 実践慣れしてないでしょう!? ユリーさん、絶対に無理はさせないでね??」


「大丈夫ですよ、ちゃんと危ないところは、避けますから!」


「・・・えっ? 僕、そんなに心配?」


何やら和磨くんが黄昏ちゃったけど、問題ない!! やっぱり、一番不安なのは、翔太のところに代わりはないから!!


「一番安心なのが、優香ちゃんチームだからねぇ」


「「それは、納得」」


翔太と和磨くんがハモった。そりゃそうだ、一番安定したところだし、何よりホンワカ雰囲気で、和むもの。側近の方達が、頼りがいが有りそうだしね。優香ちゃんが行くのは、天族の国。空に浮かぶ巨大な島に、背中から真っ白い翼が生えた天族の方々が住む国である。穏やかな気性の方々が住んでいるらしい。


「でも、咲希さん一人で大変だよね、大丈夫?」


「あー、気にしないで、マイペースにやるから☆」


和磨くんは申し訳なさそうだけど、それは既に了承済みな事。それよりも!


「和磨くん、絶対に無理はしないでよ? 実践経験は低いんだから」


「うん、流石に無理は出来ないよ・・・、殿下に迷惑かけられないし」


苦笑いしてるけど、大丈夫かしら? 和磨くん達が向かうのは、ドワーフの国。火山活動が活発な島国からなる国なんだって。だから、ゲートが無く、行きは馬車と絨毯て聞いてる。引く馬も、何か違うし。毛の色が、金色の美しい馬。但し、凄くでかい。何か久しぶりにファンタジーを感じてしまうわ。


「優香ちゃん達は、ゲートだっけ?」


天族は魔法が得意らしく、今回はゲートでのご招待らしい。


「俺んとこ、絨毯だぞ? 途中からだけどさ」


獣人は、魔法を自分の体に使うらしく、放出系は苦手らしい。だから、ゲートがそもそも無い。行くのは大変よね。

翔太も、和磨くんも、行くだけで数日かかるから、帰ってくるまで、来月になるかもね。優香ちゃんが一番早いかも。

このあと、皆はそれぞれの担当する王子と共に旅立って行った。

・・・・・あぁ、不安過ぎるよ!! 何事も起きませんように!

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[一言] 自信過剰の王子様がいるような…
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