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第186話 準備せよ、勇者と一緒に3

お待たせ致しましたm(_ _)m

ようやっと、キャラクターの名前が決まりました(笑) 名前は、大変です(;^_^A


次回の更新情報は、活動報告にて。

side:白鳥 和磨



翔太のところは、何だか賑やかだし、優香さんのところは、ほのぼの穏やかさが感じられる。

さて、僕と相棒になった、ニコラス王子は、子供みたいな無邪気な笑みを浮かべていた。瞳は観察してるように、こっちを見てるね。


「宜しくね? 勇者カズマ♪」


あざとさすら感じる、無邪気な笑みを浮かべるニコラス王子に、僕も毒気を抜かれてしまい、何だか緊張していた力が抜けた。


「宜しくね、ニコラス王子」


何だか、あっちよりもまともかも? 内心は思ったけど、口にはしなかった。優香さんとこも、翔太のところも、何だか一癖も二癖もありそうだし。側近は、絶対にそうだよね・・・?


「アハハ! 何だかカズマとは、上手く行きそうな気がするよ!」


無邪気な笑みを浮かべたまま、本当に楽しそうに笑っている。先程まで見せていた、観察する瞳じゃない。いくらなんでも、僕だって気付くからね?


「ありがとう、そう言って貰えて光栄だよ、そちらは、側近さんだよね?」


「うん、そうだよ! 僕の側近の、二人さ! 仲良くしてね」


本当に無邪気な子供に見えるけど、やっぱり、キャラ作ってるよね? わざとらしい無邪気さは、彼なりの処世術なのかもね。相手も油断しやすいし・・・。

その分、後ろに控える二人が、油断無く動いているのかも?

そう考えて、違う事に気付く。うん、後ろの二人も、個性豊かというか・・・。

僕から見て、ニコラス王子の右側。マイペースが分かるくらい穏やかな感じの青年と、左側には几帳面が分かるくらいキッチリした眼鏡の青年が居る。

顔は同じなのに、全く違う二人。多分だけど、双子だよね? 色彩も顔立ちも同じだから。髪の色は深い青色、瞳は宝石のような金色を持ってる。


「初めまして、勇者カズマ様、殿下の側近をしております、ヘリオドールと申します、以後、お見知り置きの程を」


「初めまして~、勇者様~、僕はテオドールでーす、宜しくね☆」


「よ、宜しくお願いします・・・」


あれ? もしかして、ニコラス王子の側近って、かなり個性的・・・・・? おかしいな、もうちょっとまともな気がしたんだけど。


「カズマ、言っとくけど、僕ら三人に付けられてる側近て、ちゃんと相性が良い人が付けられるんだよ、こんな僕らに耐えられる側近なんて、曲者ぞろいに決まってるでしょ?」


ニッコリと言う台詞じゃ、無いと思うよ? まぁ、納得だけど。確かに、側近は相性あるからね。あれ? 僕、彼らと仲良く、外国に行くんだよね?

・・・・・不安しかないんだけど!?


「ふふっ♪ 楽しみだなぁ~♪」


ちょっと本気で、楽しそうなニコラス王子が、羨ましく思った。

・・・・・他の二人よりは、マシだろうしね。



◇◇◇◇◇


side:空の神



最近、神界からの通販本が分厚くなりました。どうも、以前いらした方々より、刺激を受けたそうです。しかし、辞典並みの分厚さは要らない気がしますが・・・・・。


「空の神よ、少し良いかのぅ?」


私の神域に訪れたのは、まるで仙人のような姿をした、知識神です。相変わらず、好々爺としたご様子ですが、私は少し身構えます。


「どうされました? 知識神、確か薬神と一緒と伺ってましたが」


リケ神が下さった、例の薬、神族用ネクタルを調べていたはずです。


「ふむ、確かにそれっぽい物が出来上がったんじゃがのぅ・・・」


困り顔で懐から出したのは、透明な瓶に密封された、綺麗な虹色の液体が入った物でした。


「効果は実証済みじゃ・・・それでのぅ、運命の神に使ってみて欲しいんじゃ、一番疲れとる者が使った方が、正しい数値が出るじゃろうて」


確かにそうなのですが、知識神の普段は見せない困り顔が、私に躊躇ちゅうちょさせます。知識神と薬神は、とにかく混ぜると危険なコンビであるためです。


「因みに、何か副作用等は?」


薬の怖いところは、副作用がある場合です。この二人が作った以上、何かは必ずあるはずです。


「うむ、副作用は出ておらん・・・じゃが、効果を優先した結果、味がのぅ・・・」


おや、副作用は無いようです。しかし、味? 味はあちらのネクタルも相当な物でしたが、知識神すらも言いにくくなる程の味という事でしょうか?


「効果はあるんですね? 異常に不味いという感じで」


「ふむ、そうなるのぅ、運命の神に使用してもらい、感想が聞きたいのじゃ」


「分かりました、もうすぐ来るでしょうから、頼んでおきます」


「おぉ! そうかそうか! では、頼みましたぞ!!」


何やら嬉しそうに行きましたが、当然ですかね。彼らの実験の手伝いな訳ですし。実験は、完成間近な時だけなので、基本的に安全は保証されています。


「空の神ィィィーーーーーーーーー!!!」


おや、噂をすれば、運命神が来ましたか。この前、神族用ネクタルを使用して、元気になったのに、またげっそりしています。やはり、運命の捻れは、一筋縄ではいかないのでしょう。ならば、お願いしましょうか。


「ようこそ、運命の神、少し休んで行って下さい」


「うん、ありがとう・・・もうっ、また、なのよ!? 完全ないたちごっこよ!! 誰なのよ、全く! 運命変えるとか、どんな力を持ってるのよ!!」


おやおや、また、美しい顔が、怖くなっておりますね。とりあえず、知識神が持ってきた、神族用ネクタルお試し☆を、試飲して頂きましょう。安全な物であるのは、確認されていますから、大丈夫でしょう。でなければ、渡さないはずですから。


「運命の神? 実は、知識神より、新しいネクタルの試飲を頼まれたのです、私はまだ余裕があるため、運命神に頼みたいとの事なんですが、頼めますか?」


「あら、それぐらいいいわよ? 助かるわ」


すんなり認めた彼女も、知識神の安全第一は知っていますから、安心して引き受けてくれました。何より、異世界の神族用ネクタルを使用した経験があるのです。上手く、比較もしてくれるでしょう。


「・・・そういえば、まだ、創造神様は出ていらっしゃらないのね?」


おや、彼女も気付きましたか。


「えぇ、どうも、お説教に熱が入っているようで・・・」


創造神様のご両親は、どちらも高位の神様であり、何より、大変慈悲深い方々なのです。自分の世界もお持ちですが、我が子を大切にしています。神界より、たまに助言を下さる事もあります。

とはいえ、一人前になったばかりの我が主。たまに、盛大にやらかします。今回のように・・・。まぁ、説教案件ですから、仕方ないでしょう。


「他所の神様に迷惑をかけましたからねぇ」


「あぁ、そうね、仕方ないわね」


我々では、主に説教はほぼ無理ですからねぇ。


「じゃ、早速頂くわね~」


気を取り直して、運命の神は、小さな瓶に入った中身を、一気に飲みました。蜂蜜が手元にあるので、前回のを教訓にしているみたいですね。しかし、何やら様子がおかしいです。


「⊆※∧&◇※↑☆※~~~~~!!?」


言葉にならない悲鳴を上げた瞬間、白目をむき出しにして、そのまま倒れました・・・・。


「運命の神!? 大丈夫ですか!? 運命の神!!?」


もう、こちらはパニックです。あれは、安全第一の代物ではなかったんですか!? と、とにかく、医神様を呼ばねば。あ、知識神と薬神も!

・・・・・なお、医神様により、只の気絶と分かりホッとしました。更に、渡しに来た時に、知識神お一人だったのも、試しに飲んだ薬神様が、気絶していたからだそうです。

しばらくして、目が覚めた運命神より、新作☆神族用ネクタルは、あまりに不味いというのが判明しました。回復に至っては、あちらよりは劣るが、それなりに効果はあるとのこと。

そのため、今回の新作☆神族用ネクタルは、お見送りになりました・・・。一々気絶されたら、仕事が止まります!


まったく、人騒がせな!


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[一言] やっぱり、「被害者」が!
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