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特別閑話 ようこそ、クラリオン王国へ?9

本日も、SHIN様のところから、ミリアム様とナキちゃんが特別出演しています♪ 気になる方は、猫耳女王でチェック☆

城へ着いた我々に、神殿からお客様が来ていた。そういえば、初日に問い合わせをしていたのよねぇ・・・。

あれから、既に3日が過ぎている。ここへ来たのは、神様からの返答が来たって事かな?

逆に、これだけ濃厚なのに、まだ3日しか過ぎていないとか・・・。

謁見の間を借りて、王様と我々勇者、勇者の侍従、高官達が並ぶ。ミリアム様とナキさんは、我々勇者の近くにいる。神官様は、冷や汗なのか、単に場に慣れていないのか、顔色が悪い。


「こ、この度は、神託が降りましたので、ご、ご連絡、いえ、えー、お伝えに参りました!」


声が上ずっているし、噛みまくっている。何だか見ていて、可哀想に思っちゃうレベルである。


「うむ、ご苦労である、続けよ」


陛下に労りの言葉を貰ったら、更に、緊張しちゃったよ?? 大丈夫!?


「あ、へ、陛下におかれましては! ご機嫌うるわしゅう! え、えー、お伝えに参りましたのは、神託の件でして、次の通りです!」


何か、可哀想なくらい、真っ青である。言葉も変だし。


「つ、つ、次の満月の晩、ふ、二人をお迎える為の、し、神聖陣をい、祈りの場に与えて下さるそうです!」


言いきった瞬間、どこか、ホッとしたような神官様。上がり症なのかも?? 労いの言葉のあと、騎士さんに案内されて、帰って行ったわ。うーん、神官様って、個性が強いのかしら? それとも、あたしらが個性的な方にしか、当たっていないのか!?


「やっと帰れますか」


「やったにゃー! 帰るにゃ!」


嬉しそうな二人には悪いけど、あたしには、嫌な予感がじりじりとしていたわ。だって、明らかに、エリー様がヤル気満々なんだもん!


「ふむ、では、送別会として、パーティーを開催しよう!」


王様の傍迷惑な思いつき・・・いや、多分、善意の思い付きに、ミリアム様と、ナキさんが、二人揃って顔色を青ざめさせた。


「お二人の衣装は、おまかせ下さいませ!」


嬉しそうなエリー様。それも、明らかに善意の言葉。それゆえに、二人は断れないみたい。だよねぇー? あたしらもだし。頑張るしかないか・・・。

因みに、次の満月は、5日後とのこと。

それまでにパーティーをして、お土産準備して、お見送りだもんなぁ。

なお、使者である神官様が帰ったので、我々も談話室へ移動した。謁見の間だと、緊張するし、こっちの方が助かるしね。


「そういえば、まだ普通のダンジョンに行ってませんでしたね」


「行きたいにゃ!」


ミリアム様、すっかりダンジョンが気に入ったんですね? ナキさんも、芸術家の血は騒いだけど、止められたから、鬱憤たまってそう・・・。

と、優香ちゃんが口を開いた。


「・・・あっ! だったら、お土産に希望していた、アイアントの蜜袋を取りに行きませんか?」


おっ、優香ちゃん、ナイスアイデア! 鬱憤晴らして、お土産ゲットは素晴らしいアイデアだわ。なお、二人も満面の笑みである。

・・・・・決して、エリー様を見ないのは、仕方ないだろうが。あたしだって、間違いなく、視線の威力には負ける!


「うむ、アイアントの蜜袋か・・・では、稀少価値が高い、シルバーアイアントか、ゴールドアイアントか、辺りかのぅ」


陛下の意外な言葉に、驚愕である。えっ? アイアントて、結構種類がいたのか!? あたし、初めて知ったわよ!?


「近場でしたら、絨毯で3時間くらいで行ける、蟻塚か、ダンジョン『地底の塔』が宜しいかと」


ファイさんの言葉に、ミリアム様とナキさんが、食い付いた!


「マジにゃ!?」


「行きます! あの蜜袋は是非とも、お土産にしたく!」


こ、怖いよ? お二人さん。余りの勢いに、周りが引いてるから!


「1日あれば、どちらも回れますよ」


ファイさんが計算して教えてくれたけど、蟻塚って、地上にあるんだよね? ダンジョンじゃないんだよね?


「蟻塚は、ゴールドアイアントの巣です、出来る度に、駆除依頼が出るので問題ありません」


討伐対象かいっ! まぁ、二人には問題無さそうだし、それどころか駆逐する勢いで、やらかしそう・・・・・。翔太を連れてかないとなぁ。あたしも、証拠隠滅に動くか・・・。駆除対象なら、何とかなるでしょ。


「新しい武器が試せそうですね」


あー、確かに。ミリアム様の、魔力を消費するが、切れ味抜群のオーラブレード? とか呼んでいた武器。ナキさんのは、明らかな受け狙いにしか見えない、フォークとスプーンのティーセット武器(笑) 何故かスプーンが盾扱い! ただ、フォークは先端が尖っていたから、武器として活躍できると思う。


「にぁ~、美味しい蜜袋、ゲットにゃ!」


あ、既にナキさんが、トリップしてた。美味しさを思い出したのか、ナキちゃんの口からヨダレが出ている。それを、気付いた優香ちゃんが甲斐甲斐しく拭いている。相変わらず、面倒見がいいね?


「では、明日の早朝から、駆除に参りましょうか、準備はお任せを」


ファイさんの声に、ふと我に返ったらしいナキさん。明日では不服だったようだが、既に暗くなっている。夜行性らしいアイアント達は、正直、夜に見たくない。


「ふむ、晩餐にしようかのぅ」


王様の言葉に、ナキさんとミリアム様の目がキラーンと光った。多分、間違いなく。

・・・・・そういえば、ナキさんもミリアム様も、この国の料理、気に入っていたっけ? 普通は違和感バリバリの筈なんだけど、まさかの気にしない方々だったからなぁ。


「今日は何でしょうか?」


「今から楽しみにゃ~♪」


なお、あたしら勇者も一緒の晩餐になる。はぁぁぁ、つまり、だ!


「では、お着替え致しましょうね~♪」


エリー様に指示されたメイドさんが、あたし、優香ちゃん、ナキさん、ミリアム様を連れていく。・・・・・その後、色気のない悲鳴が、二つ程上がったが、まぁ、うん。無事に乗りきったとだけ、申し上げておく・・・・・。


「やっぱり、アニエスに見えるにゃ!」


「同じく・・・」


げっそりしつつも、晩餐は大変美味しかった。気力が回復するくらいに。

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― 新着の感想 ―
[一言] うーん… アリでしょ? たしか、昆虫で… 頭もいでも、生きてるって…
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