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特別閑話 ようこそ、クラリオン王国へ?8

本日も、SHIN様のところから、ミリアム様とナキちゃんが出演中です! 気になる方は、猫耳女王でチェック☆

皆で着替えてから、また町へ来た。勿論、また予算として、金貨10枚を持ってきているわよ。今日は完全に、ナキさんの趣味へ走るだろうけど(笑)


「ナキさんは芸術家ですから、是非ともお連れしたかったのですよ」


とは、ファイさん。そう、我々・・・ナキさん、ミリアム様、あたし、翔太、ファイさん、ユリーさん御一行様は、ファイさんが案内役で、とある場所に来ていた。


「芸術家との事ですから、食器類の工房でしたら、ご興味あるかと」


へぇ、こんな場所があるんだ? もしかして、国の認定工房かしら?? なんか、家紋があるんだよね。確か、ヨーロッパの方では、王族の方のお気に入り等や御用達に、日本でいうところの、家紋を入れる習慣があったはず。


「よくお分かりで! ここは、老舗のブランド食器工房で、王家御用達の一つでもあります」


あ、やっぱり? そういえば最近、晩餐会に呼ばれる回数が増えた。ミリアム様とナキさん、あたしら勇者四人、王族の人達、たまに高位の貴族や大臣が入る。ガチの晩餐会よ。


「皆様が、よく食べて下さるので、シェフが喜んでいましたよ」


とは、執事長様。ナイスミドルで、あたしは頭が上がらないのよねぇ。


「にゃ~、絵は苦手にゃ・・・」


あら、珍しくナキさんが、やる気ゼロ。さっきの暴走は、なんだったんだ?


「・・・あら、絵付け体験ですか?」


ミリアム様が目敏く見つけた絵付け体験、その後ろには、ガラス工房があるらしく、異様に熱気がある。


「あちしは、こっちをしたいにゃ!!」


あ、ナキさんの目が光った! てな訳で、皆でガラスのコップ作りを体験する事に。で、和気あいあいと、コップを作り始めると、まぁ、個性が爆発した(笑)


「・・・やっぱり」


まぁ、皆は初めてだから、少しだけ歪んだ、けれども綺麗なガラス作品が出来上がった。持ち手だけは、工房の方が付けてくれたけどね。

で、あたしらの真ん前には、個性が爆発し過ぎた、見事なガラス作品があった。勿論、ナキさんの作品である。


「・・・こ、これは!」


工房の許可を貰い、作品を作ったナキさんは見事にやらかした・・・。


「ナキィィィ~~~~~~~~~!!?」


ミリアム様の絶叫が、辺りに虚しく響いた習慣だった・・・。

あたしらの目の前には、ガラスで出来た、白鳥の置物があった。そこはまぁ、いい。いいんだ。問題は、それが異様にマッチョな像であること、だ・・・。無駄に上手だから、余計に、気持ち悪い・・・。


「 こりゃあ、珍妙な像だなぁ・・・」


工房長の唖然とした言葉は、この場にいる皆の総意だろう・・・。逆に、それ以外、何も言えないとも言うが。


「やりきったにゃ! いい作品にゃ!」


・・・・・ナキさんの感性は、あたしらには理解が出来ないらしい。とはいえ、皆が大満足で、工房を後にしたのだった。

それからしばらくして、このガラス工房は、新しい技法にチャレンジし、更に有名な工房に発展していくのだが、まぁ、それはまた、違うお話なので、割愛するわ。

ナキさんの技法に、触発されたのかもしれないわね。


「まだ時間あるし、ブラブラしましょうか?」


時刻はもうすぐ3時に成るかという辺り。まだ、時間に余裕があるし、ブラブラする予定。


「んにゃ?」


ナキさんが、何かに気付いた。前とは違う武器屋さんに一直線である。気になる物があったらしい。


「これ、これがいいにゃ!」


ご満悦で、手に取ったのは、巨大なティーセット武器だった。ナキさんの身長よりも、少しだけ大きい、ティーフォーク、口に入れる丸い部分が異様に大きいティースプーンである。


「スプーンが盾で、武器はフォーク・・・?」


意味が分からない。盾がスプーン!!? えー・・・。


「買うにゃ!」


満面の笑みで、武器にスリスリするナキさん。まぁ、金貨二枚だし、いいかな?


「ミリアム様は、何か・・・・・えっ?」


ミリアム様の手には、刀の柄、つまり、持ち手だけの部分だけのがあったのだから。


「うーん? どんな武器?」


良く分からなくて、ファイさんに聞いたけど、ファイさんも微妙に視線が泳いでた。使い方が分からず、困惑していたら、答えは意外な所から来た。


「魔力流したらいいんじゃねーか?」


翔太である。あれか、近未来的な武器ってやつか!?? 持ち手が刀なのが、凄い違和感だけどね?


「あら、オーラブレイド的な物が、こちらにもあるんですね?」


どうやら、ミリアム様の世界では、当たり前らしい。近未来的な武器は、無事にミリアム様のお気に召したらしい。奥から店主のおじさんが出てきて、豪快に笑ってた。


「おぅ! それはダンジョンで出たもんでな? 仕入れたんだが、魔力を流しながら戦う必要があってな、買うやつがいないんだ!」


ガハハハと豪快に笑いながら、買うなら安くすると言ってくれて、金貨一枚まで負けてくれた。


「中々に良いものをゲットしました♪」


めちゃくちゃ嬉しそうだわ。結局、ナキさんが先に飽きて、帰る事に。途中、蜜屋さんで蜜を買い、ナキさんが一気飲みをやらかして、むせた上に、ミリアム様にツッコミを入れられた以外は、特に何も事件は無く、無事に城へ帰ったのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] ありましたか!? オーラブレード! あれって、魔導師向けの武器なんですよ。
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