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特別閑話 ようこそ、クラリオン王国へ?5

今回も、SHIN様のところから、ミリアム様とナキちゃんが、登場しています♪ SHIN様のところでも、別視点の物語が書かれてますよ! 気になる方は、SHIN様の猫耳女王をチェック☆

あたしらの前には、明らかにこちらをロックオンした、数百体の魔物の集団がいる。

わーい、どうしようかね!!? この状況!!


「では、大技を使いましょう」


それまで落ち着いていたミリアム様が、あの不気味な杖を片手に、満面の笑みで魔物を見ていた・・・。目がマジである。


『エターナル・プリズン!』


ミリアム様から、吹雪の強力なものが放たれる! 一瞬にして、魔物達は凍りつき、動けなくなっていた・・・。

あたしら、いる? え? 勇者は脇役でしたか!?


「流石、陛下にゃ!」


未だに頭を押さえ、涙目になりながらも、ナキさんはどこか自慢気である。うん、これは凄い。数百は居るだろう魔物を、一瞬で凍りつかせたんだから。

と、皆で尊敬の眼差しを、ミリアム様にしていたら、冷静な和磨くんが発言した。


「・・・でも、どうやって進むの? これだけ氷の塊があったら、進めないよ」




あっ・・・。




しまった。先に進まないといけないのに、あまりの凄さに、すっかり忘れていたわ。アハハ、当初の目的、核を壊す!


「大丈夫ですよ、氷は自由に壊せます」


ミリアム様が微笑む。目は猫さながらに、細められていた。あの不気味な杖を振るだけで、一瞬にして、氷の彫像となった魔物達は、粉々となり、辺りが僅かな間、美しいキラキラした姿を見せる。


うわぁ、綺麗~・・・。


思わず見いっちゃうくらいに、幻想的な光景が広がっている。


「さぁ、皆さん、参りましょう」


ミリアム様、気にしてなかった。それどころか、目が細められていて、かなり迫力があった。


「にゃ~・・・、早く行こうにゃ」


ナキさんは、どうやら先程のダメージから、回復したらしい。てか、神官様が癒し系の術で、回復させたみたい。


「そうだね、行こっか・・・」


これ以外、何も出なかったわ。


◇◇◇◇◇


ダンジョン攻略は、順調に進んでいた。

いやー、角を曲がってから、ナキさんが頭突きして、何故か魔物の集団に目を付けられ、この度にミリアム様が魔法で凍らせる。

を、先程から、何回か繰り返していたわ。


「しかし、ナキさんて、当てるねぇ?」


「にゃ? 偶然にゃ!! わざとじゃないにゃ!!」


ナキさん、先人きって進んでくれるんだけど、何故か当たりを引くらしく、先程から、何回か繰り返しているのよ。


「・・・まぁ、早く攻略できてるし、いいんじゃないかな?」


和磨くんも、フォローの言葉を出すけど、微妙に視線が泳いでいた。なお、ミリアム様のメリケンサックは、異空間に保存されており、お蔵入りが決定した模様。


「ん? 扉があるわね?」


何回目かの戦闘が終わり、あたしが気付いたら、後ろにいたらしいファイさん達、騎士の皆さんや、魔術師の方々も、喜びを見せていた。


「サキ様! あれがコアのある部屋です!」


おっ! やっと終わりが見えて来たらしい。


「行くにゃ!」


「あっ! ナキさん!!」


あたしが呼び止める前に、動こうと頭突きの構えをしたナキさん。どうやら、扉に頭突きをしてみるつもりらしい。


「ナキッ! 扉くらい、普通に開けなさい!」


ミリアム様の一喝は、空間を揺るがす程に、オーラをまとっていた。うわぁ、凄い!


「と、とにかく! 開けましょう!」


いち早く我に返った優香ちゃんにより、扉は普通に開けられた。いやはや、先が思いやられるわ・・・。


「あれ?」


開いた先は、フロア全体が赤い水晶におおわれており、中央には、更に赤い巨大な水晶が、宙に浮いていた。かなり綺麗なフロアなんだけど、何故か、そう、何故かファイさん達が、固まっていた。まるで、信じられない物を見たような・・・?


「中級で、こんな大きなコアなんて、聞いた事もない・・・」


ファイさんの呟きに、異常事態発生に気付いた。


「とにかく、壊しましょう!」


目的は、コアの破壊。ならば、壊せばミッションコンプリートよ!


「行くにゃ!」


ナキさんの掛け声に、知らぬ間に期待しちゃったわよ? ダイアモンドヘッドらしいから。


「どっせい!!」


ゴッチィィィィィィィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーンッッッ!!!


凄まじい音が、広間に響く。


「いっっったいにゃぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~~~~・・・」


ついでに、ナキさんの哀れな声も響いた・・・。目が回っているのか、脳震盪のうしんとうか、ナキさんは起き上がれないらしい。


「・・・うそっ、割れてない!?」


そう、あれだけの音と、ナキさんのダイアモンドヘッドを持ってしても、コアは割れてない。欠けてすらない。

なお、ナキさんの頭には、同行してくれた神官様が、治癒の神聖魔法をかけて、治していた。


「うちのナキが、お世話をかけます・・・」


妙に、ミリアム様は疲れた様子だった。


「ファイさん、どうやって壊すの? ナキさんの頭でも割れなかったわよ?」


あのダイアモンドヘッドで壊れなかったコアを、どうやって壊すのか、かなり興味がある。


「あれ? 説明してませんでした?」


キョトンとしているファイさん。どうやら、伝える事を忘れていたらしい。いやはや、ドタバタしてたからね。仕方ないとはいえ、早めに教えてくれていたら、ナキさんの尊い犠牲を出さずに済んだのに。


「・・・えー、では、改めて説明します、コアというのは、魔力の塊なんですよ、ですから、魔力をコアにぶつけると、コアの魔力の塊に変質が起こり、自壊するんです・・・・・とはいえ、この部屋のコアは、かなり大きいので、魔力も大量に消費するかと」


成る程。つまり、科学反応みたいに、今まで綺麗に整列していた元素が、違う魔力によって、変質してしまって、整列していた元素が乱れ、コアの塊として、保てなくなるって事か。

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― 新着の感想 ―
[一言] ミリアム:ジャッジメント・ブレスでも、よかったんですが。
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