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特別閑話 ようこそ、クラリオン王国へ?4

今回も、SHIN様のところの、ミリアム様とナキちゃんが来ています♪ 気になる方は、猫耳女王でチェック☆

目的地に到着したあたしらの真ん前には、立派な洞窟があった。今回のターゲットは、この洞窟らしい。


「・・・本当に、暴走してんの?」


思わず、口に出しちゃうくらい、長閑な洞窟である。しかし、初めての我々はともかく、暴走を経験している他の皆さんは、大変真面目である。代表して、ファイさんが教えてくれた。先生、お世話になります!


「サキ様、暴走している兆候が、既に出ています、洞窟入り口が、うっすら赤くなっているでしょう? 普通のダンジョンにはないのですが、暴走が始まる兆候として、赤いベールのような物が確認されるんです」


へー、ちゃんと兆候があるんだ。親切なダンジョンだわ。


「感心してる場合じゃありませんよ? 騎士と魔術師達は、外に溢れた場合の対策要員ですから、中に入るのは一部、つまり、我々と一部の隊員だけです」


あ、意外とシビアだったわ!? えっ? ミスしたら、不味いかも・・・?


「あたしも頑張るわ・・・」


ところで、誰もツッコミしないけど!!


「ナキさんや、何故にそれ!? つーか、ミリアム様まで!?」


ちょっ、ナキさん(笑) 頭にあるのは、例の花の付いたヘルメットに、手には巨大なけん玉・・・。服装は、侍従の制服である。頭は分かる、分かるけど!! 見た目が~(笑)


「ちゃんと鑑定してもらったにゃ! 防御はバッチリにゃ! 絶対に壊れないヘルメット、素晴らしいにゃ!」


うっとりしてるナキさんは、ともかくとして、ミリアム様の意外な物、美しい杖ならまだしも、呪われそうな見た目の杖・・・何処で手に入れた!?


「私の武器は、オーバーキルになりそうなので・・・、魔術師の方に聞いたら、予備を貸してくれました」


・・・・・嫌がらせ? いや、性能とか、立派な素材から察するに、真面目に渡してくれた物らしい。魔術師の皆さん、疑ってすまんかった! まぁ、見た目の凄まじさが凄いマイナスだけど、ミリアム様、気にしてないわよね? 服装は、侍従の制服の上に、女王のローブを羽織っている。


「あの、ナキさん? そのけん玉、戦えるんですか・・・?」


優香ちゃん、不安そうに聞いてた。まぁ、そうよね? 誰もツッコミしないけど! 普通に考えて、不安よね!?


「大丈夫にゃ! 意外といけるにゃ♪」


大変嬉しそうに、ぶんまわしていた・・・。振り回すなんて、レベルじゃない。ぶんまわす度に、ブンッて風切り音がする・・・。辺りの兵士の皆さんが、尊敬の視線を向けていた。

と、和磨君が口を開く。


「あの、レベル的にどれくらいが推奨ですか? あんまり高位ランクだと、気を付けないといけないし」


あっ・・・・・、本来なら、最初に聞かなきゃいけないことだった!? 勿論、教えてくれるのは、我らの頼れる侍従、ファイさんです♪


「あれ? 聞いてませんでしたか? ここ、中級レベルなので、罠とかは少しだけありますが、皆様なら問題ありません」


罠、あるんだ・・・。そして、中級って・・・微妙・・・。何か内心、複雑に思っていたら、ミリアム様が小さく、手を上げていた。


「あの、サキさん? 皆さん? 壊せばいいんですよね?」


笑顔のミリアム様なんだけど、うん? なんだろ? とってもいい笑顔だし・・・こう、凄みを感じるわ。


「陛下もヤル気満々にゃ! あちしも頑張るにゃ!」


あ、うん。あたしらは多分、オマケになりそうね(笑)

何て、和んでいたら、何故か声がした。ここには絶対に居ないはずの方の声が!

普段から城から出ないエリー様が、何やら箱をお付きに持たせて、物凄い早さで来たわ。馬車が離れて止めてあるから、帰る気はあるらしい。


「間に合いましたわ! ミリアム様、ナキ様、わたくし、お二人の戦闘服をご用意致しましたの! 是非とも、着替えて下さいませ!」


あ、はい。察しました。エリー様、二人を気に入ってるもんね・・・。善意の申し出を、二人は断れないもの。


「・・・あの姫さんが、エニアスに見えるにゃ」


「同じく・・・」


せっかくのヤル気は、着替えには付いて来なかったらしい。まぁ、着替えの際、悲鳴らしき物が聞こえたが、大丈夫だろう。

なお、降りてきたミリアム様は、ローブに合う黒の戦闘服だった。動きやすそうだし、格好いい♪

ナキさんは、大変、恥ずかしがっていた。同じ黒の乙女風の戦闘服であった。ヒラヒラ付きのジャケットで、腰からはスカート風に広がっていて、ズボンは膝丈である。うん、可愛いわ~♪


「わぁ! 素敵です!」


優香ちゃんが、とっても喜んでいた。まぁ、優香ちゃんの戦闘服は、結構実用的だからね。可愛いところもあるけど、それほどではないから。


「・・・やっぱり、エニアス・デイブランドが見えたにゃ! ハズイにゃ~! あちし、孫まで居るのにゃ~」


「これは中々、・・・あちらでも、こういった実用的な物ならいいんですが・・・」


何故に二人とも、おかしな反応??

いや、ナキさん、そもそも孫まで居るんかいっ!!

そしてミリアム様? あちらでは一体、どんな服装をされてるの!? 来た時は、シャツにジーンズだったわよね? 確か、エニアス?って人が、専属に近い服装関係を仕切ってるって、聞いた気がするわ。

・・・・・ツッコミが追い付かない!?


「・・・すいませんが、そろそろ始めても?」


大変、冷静なファイさんの一言で、今がどんな時か、ようやく思い出した。何だろう? ミリアム様とナキさん、エリー様が揃うと、謎の空気が漂うんだよねぇ。


「それじゃあ、ダンジョン攻略スタートしましょ♪♪」



◇◇◇◇◇



洞窟内は、思ったよりも明るかった。幸いにも、いきなり魔物登場とはならなかった。良かった良かった♪


「つまんないにゃ~・・・」


入って10分程。未だに魔物らしい魔物が居ない。


「うーん、罠も無いね?」


覚悟していた罠も、何もなく、拍子抜けするくらい、何もない。段々と、気が緩んできそうだわ。とはいえ、ファイさんからしたら、あまり良い事ではないらしい。


「油断は禁物ですよ、皆さん・・・大抵、こういう時は」


ファイさんが言い終わらないうちに、ナキさんが走り出した。


「ナキさん!?」


優香ちゃんが、近くに居たから、止めようとしたけど、それより早く。


「先手必勝にゃ! ドッセイ!」


ゴチィィィ~~~~~~~~~~~~~~~~~ン!!


やらかした・・・。

うん、やると思ったよ! 思ったけどさ!?


「魔物の集団が居るって、言いたかったんですが・・・」


後の祭りとは、この事だと思うわ。何せ、ナキさんが吹っ飛ばした一体と、それに巻き込まれた数体を除き、赤い目の魔物は、こちらを完全に捉えた。その数、数百体・・・。


「・・・痛いにゃ」


「そりゃそうでしょ!? てか、これっ! どうすんのよ!?」


あたしの怒声が、洞窟内に響き渡った・・・。

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[一言] これぞ、「ブーメラン」!?
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