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第182話 問題は続くよ、何度でも!

お待たせ致しました!

王子達を考えていたら、思ったより時間が・・・。

次回もお時間頂くかも・・・。

何だか怖いくらい、ぐったりしているフランツ様は、さておき。


「あたしらと王子様方とで、ペアを組むのよね?」


一応、話が進まないから、聞いてみたんだけど・・・? 更にどんよりした空気を醸し出すフランツ様。だから、何でフランツ様は、どんよりしてるのよ!??


「はい、それで合っておりますよ、ただ、今回行くのは、三名なのです、誰かは城に居て頂きます」


しれっと言ってくるリゼス様。仕事出来ますな彼が、こう、普段よりピリピリしているような・・・?

あたしの視線に気付いたらしいトーヤ様は、何故か笑っていた。うん? どういうこと? 何故か、ちょいちょいと手招きされて、ヒソッと言われた。


「リゼスはさ、この下の王子達三人が嫌いなんだよ」


爆弾発言が、投下されてしまった・・・。幸いなのは、誰にも聞かれていなかった事かしら? まぁ、騒動持ち込む輩を、好きにはなれないだろうな・・・。


「どうかしたか?」


翔太に聞かれたけど、何でもないと言って、あたしは退散した。うん、お口にチャックします!


「相性があるだろうから、皆には悪いが、早速会ってくれると助かる・・・」


フランツ様の言葉に、入り口付近に居た執事さんが、綺麗な動作で扉を開いた。

まず最初に目に飛び込んできたのは、腕を組んで不遜にも此方を挑発的に見てくる、ワイルドタイプの、王子様。顔立ちは似ているけど、雰囲気が違うからか、似ている気がしない・・・。色彩は同じなのに、王子様に見えないわ。


「いつまで待たせる気だ、兄上」


あぁ、多分、彼が問題児と評判のフリードリヒ王子だ。


「フリードリヒ、公の場だ、猫くらい被りなさい!」


・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・


・・・・・


・・・


場に、沈黙が降りた。

第一声がこれかい、フランツ様よ!

多分、この場に居た、ほとんどの人が思ったんじゃないかな・・・?

で、こんな微妙な空気をぶったぎったのも、フランツ様の弟さんだった。


「兄上、フリード兄上はいつもの事です、お気に為さらず」


声のした方を見たら、可愛らしい顔立ちの王子様がいた。多分、ニコラス王子かな? 確かに、この王子様ならば、人気になりそう。笑ってるけど、目は観察してるわね。何か見た目に騙されたら痛い目に遭いそうだわ。


「あ、兄上、お止め出来なくて、申し訳ありません・・・」


最後に登場したのは、オドオドした感じの、大人しそうな王子様。こう、気弱を全面に出したような、幼い印象を受けた。彼が、ウィリアム王子だろうね。

いやはや、ここまで性格がバラバラって逆に凄い。どうやったら、こう育つわけ・・・?


「ウィリアムのせいじゃない、皆さんの前だ、シャキッとしなさい」


あ、フランツ様に言われたウィリアム王子、ビクッとして、更に小さくなっちゃった? これには、フランツ様も盛大なため息が出た。

・・・・・お疲れ様です、フランツ様。確かに、これは心配するわ。あまりにも、不安要素が強すぎる・・・。


「今は顔合わせだけだが、近いうちに、勇者と共に、親書を届けてもらうから、そのつもりでな・・・」


フランツ様、顔合わせにしては、観察する視線が凄いけど?


「ふん、俺が行くんだ、勇者まで必要か?」


何処までも不遜な態度のフリードリヒ王子。フランツ様の心配も間違いなさそうね。これは、結構やらかしてるのではなかろうか。回りの対応が、大変手慣れているのよね。


「これは決定事項だ! 勅命も出ている、お前が何を言おうが、効果はない」


キッパリと言い切ったフランツ様。流石に、分が悪いとでも思ったのか、めちゃくちゃ不機嫌そうに、そっぽを向いたフリードリヒ王子。うん、やっぱり皆様、この王子の扱いに、慣れていらっしゃる。着いていく勇者側が、絶対に苦労するだろうなぁ。


「僕、ドワーフ族に行きたいなぁ・・・あそこは、加工に関して、大陸一だからね!」


無邪気に自分の願いを口にしたのは、末っ子気質のニコラス王子。まるで、願えば絶対に叶う、的な感じかな? 可愛い子にお願いしたら、誰でも叶えてしまいたくなるよね?

ーーーーー狙ってる気がするわ、この子! 末恐ろしい!


「まぁ、相性からして、何となく、和磨と合いそうだよな、ニコラス王子」


翔太の言葉に妙に納得した。あ、確かに? 和磨くんも末っ子だから、いい経験つみそうよね!


「えっ? 僕っ!?」


本人は、急に言われたからか、すっとんきょうな声を上げてるけど、皆からの視線に、素直に頷いた。いや、多分、視線に負けたわね、和磨くん。


「えー・・・まぁいっか、宜しくね!」


可愛らしい顔で、和磨くんに挨拶するニコラス王子。和磨くんも、戸惑いつつも、あっさり受け入れた。このペアは大丈夫そうね。頑張れ、和磨くん。応援だけは、してあげるわ。次に口を開いたのは、翔太だった。


「となると、ウィリアム王子には、優香だな」


うん、確かに。この場の皆さんが、内心で同意してると思う。幼さを感じさせるウィリアム王子には、優しく勇敢な引っ張ってくれる優香ちゃんが合うだろう。


「えっ? わたし? 咲希ちゃんの方が上手く行くんじゃない?」


「・・・いや、あたしは無理かな? 性格的に、優香ちゃんが適任だよ」


合わないでしょう、どう考えても・・・。ハリセン片手に、ウィリアム王子に説教する自分が、妙にありありと思い浮かんだ。多分、まわりもそう思ったんだろうね。反対の声は上がらなかった。


「そうかな?」


「だな、優香とウィリアム王子のペアが妥当だろうよ」


翔太の言葉に、すんなり決まったこちらのペアは、ほのぼのとした感じである。うん、お似合いかも。


「じゃあ、フリードリヒ王子は翔太かな?」


あたしが言った瞬間、翔太が固まった。予想外だったみたい。でも、これだけ問題児なら、翔太に任せとけば、何とかなりそうじゃない?


「・・・側近の奴等の胃は大丈夫か・・・??」


ボソリと、あたしの近くにいたトーヤ様の声が聞こえた。あー・・・、まぁ、うん。彼等には、犠牲になってもらおう!! 大丈夫、良く効く胃薬は準備しとくよ!!

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