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第178話 魔王様とお話し合いです♪

お読み頂きありがとうございます。

次回は未定です。

いきなり登場して、我々の度肝を抜いたのは、明らかに子供。それもまだ、幼稚園児くらいの、小さな男の子だったわ。

特徴的な白い髪は、うっすら紫がかっているから、明らかに魔族の子供よね? この世界、魔族は紫の髪色だし。

何でいるのかな?? 例え幼子でも、ここ、不法侵入者には、優しくない場所なんだけどな!?


「えっと、一応、特例らしいよ? 勇者のお姉さん」


ニコニコニッコリ。幼い美幼児の笑顔が眩しい! じゃなかった。

・・・・・まだ、会話してないわよ? 考えた事の答えをいきなり出されても困るんだけど?


「まだ、会話してないわよ?」


「うん、お姉さんは魔力が強いから、何となくだけど、考えていることが分かるんだ」


「・・・さいですか」


うん、変な事を考えたらヤバいわね。つーか、特例あるかいっ! こんな事が出来るのは、恐らく神様かな? それしか、思い付かないもん!


「んで、お前さんは誰なわけ? 普通に会話に入ってるが、初対面だよな?」


翔太の言葉を受けた謎の幼児。勿論、インパクトある登場により、彼が何者なのかは、分かっている。自分で言ったしね、この子。


自分が白き魔王、本人だってさ。


「えっと? 自己紹介したまんまですよ? 僕、まだこっちの世界での名前がないんですよ、だから、白き魔王としか言えないんですよねー・・・」


何か、微妙な表情で黄昏てしまった、白き魔王くん。あたしらは、スルーするしかなかったわ。これに何と言えと!?




「って、白き魔王ォォォ~~~~~~~~~~~~~!?」




あ、皆の事、忘れてた(笑) 多分、やっと、他の面々は頭が動き始めたみたいね。叫んだのは、スザリオン王子だね。まぁ、子供らしいじゃない。隣にいる、護衛のグリズーさんが固まってるけどね(笑)

とりあえず、スザリオン王子? 人を指差しちゃいけません!


「父上も母上も、悩みすぎて決められないみたいです」


苦笑いの彼は、どこか恥ずかしそうで、嬉しそうだった。今の両親を大切に思っているのが分かったわ。うん、仲良し家族が一番よね☆


「で、早速のご登場で悪いが、要件を教えてくれ」


翔太の態度に、違和感を感じたけど、確かに話が早くて助かるわ。魔族と人間の全面戦争は、起きてほしくないからね。


「そうですね、では、単刀直入に申し上げます」


先程までの、子供らしい優しい顔が、一瞬で真顔になり、空気までもが変わった。あたしらも、背筋がピンと伸びたし、ーーーーー何よりも。子供とはいえ、彼の力の強さを、改めて気付いたから、が正しいわね。いやはや、威圧持ちとはねぇ。流石、白き魔王様。こうして見ると、まだ幼児なのにね。

皆は、固まっちゃったけど・・・、大丈夫かしら?




「黒き魔王を倒す事に、協力して欲しいのです」




あらまぁ! 何て好都合~♪♪

確かに必要なのよね。この協力体制は。何せ、黒き魔王を退治するには、協力が必要だからねぇ。魔族の皆さんと。神様からの神託にも、言われてるし。


「あんたは、魔族の奴等を管理出来るのかい?」


お願いに、質問を返したのは翔太。何か今日の翔太、変に慎重なのよね。何か、翔太を慎重にさせるものでもあるのかしら?

とはいえ、白き魔王様は、あっさりと答えてくれましたよ。


「あ、それは大丈夫! 魔族の皆さんは、何故か僕を崇拝してるみたいなんで・・・」


「それってさ、勝手に暴走する忠信が居るって事だぞ? 把握できてんのか?」


やっぱり。翔太、何だか白き魔王くんに厳しい。勿論、あたしも初対面でいきなり信じる事は出来ないから、翔太が警戒するのは分かるけど。それにしても、何だか容赦ないような・・・?


「っ!! あ、そっか・・・すいません、大多数は勝手に行動に移すような頭は無いので、大丈夫です・・・でも、一部は勝手に暴走する連中がいます、宰相アクダッチャー率いる部隊と、一部の連中です」


・・・・・そういうこと。翔太、あんた、試してるわね?


「いるんじゃねぇか、あんたはそれを、止められないんだろ?」


「っ!! ・・・・・はい、確かに僕は、彼らを止められない」


悔しそうに、下を向いて唇をぎゅっとする姿を見ると、やっぱり子供だなって思う。彼は悪い子じゃないのは、間違いない。平和主義者だとは思う。でも、魔王としては、まだ弱い。神様の都合で、白き魔王をしている、幼子である。

とはいえ、翔太の狙いが、あたしには分からないのよねー。試しているのは分かるんだけど。

翔太は一体、どうしたいのかしら?


「まぁ、最低限、現状把握はできてんだな・・・、とはいえだ、このメンバーと空気、どうすんだ?」


翔太は確認したかったのかしら? まぁ、カオスよね・・・。スザリオン王子なんて、あたしに結婚の申し込みをやらかしてるし、それを、グリズー団長は頭を抱えて悩んでいるし、フランツ様とリゼス様、トーヤ様は、珍しく未だに固まってるし。他の皆様は、困惑してるから、動けないし。

・・・・・うん、白き魔王様、見事な爆弾を落として下さった。


「とりあえず、お前さんは敵対しないわけだ?」


「はい! 白き魔王として、敵対しないと宣言します!」


これを言われて、翔太の気配が変わった。まぁ、お試しは終わったって事かな?


「ちょうどいい、うちの王様に会っていってくれ」


ニヤリと笑った翔太に、ようやくあたしは狙いを悟った・・・。こいつだけは、敵にまわしたくないわ。

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― 新着の感想 ―
[一言] つまり、魔族は「善玉」と「悪玉」がいるわけで。
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