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第151話 交代します、後は・・・

長らくお待たせして、すいませんでした!

ようやく書けたのですが、何だか詰め込みと説明になってるような?

うーん、この作品に、スランプ様が来てしまったようです。

次回は誠意執筆中です。


あたしとリゼス様が、クルルさんとこに行った後、翔太とユリー様は、城へ向かって旅立っていったわ。勿論、ユリー様のフォローはしといたよ。凄く喜ばれたんだけど、なんでだろ? 頭を撫でて、久々のハグをしただけなんだけど?

まあ、あの二人なら帰りは大丈夫でしょうね。魔族にあったら危ないと思うけど。そこはほら、翔太がいるからね。安心感が違う。

これからやることは、あたしとリゼス様は、優香ちゃんを待つこと。来たら、伯爵様のとこにいるユト様と夫人を、無事に送り届けてもらい、魅了の解除をしてもらう。おそらくは、未だに解けていない可能性があると、あたしは見ている。まあ、弱くはなってると思うけどね。

優香ちゃんがユト様と旅立つと同時に、あたしとリゼス様は帰還する。勿論、サリーとその兄として、一度帰還してから、城に帰る。

ファイさんとも打ち合わせをしないといけなし。うちらの予定は、ファイさんを通すようにしてるんだ。彼がまとめてるからね。今回の事で、予定のいくつかをダメにしたかもしれないし。

と、まあ。やることはいっぱいあるけど。その前に。


「リゼス様、いい加減に復活してくれません?」


ここはリゼス様が借りている、狭いけど個室の部屋。前にも入ったけど、しばらくはユリーさんが使っていたみたいね。まあ、仕方ないだろうけど。リゼス様、あんまり部屋に物を置いてないからね。問題なかったみたいだし。

でも、あの告白シーンを見てから、何かおかしい。顔が赤く、椅子に座ったまま呆けてる。一体全体、どうしたっていうのよ!? 普段みたいに、シャキッとしてくれないと、本当に困るんだから。


「サリーちゃん、ここは俺が話そう」


見かねてか、おじさんが声をかけてくれた。確かに、あたしじゃ手に余る。更に言えば、男同士の方が、話しやすそうって考えも浮かんでる。


「お願いします」


さっさと、あたしは部屋を出て、クルルさんの元へ向かう。


「ほら、サリーちゃん、温かいミルクでも飲んで、少しお休み」


「ありがとうございます、おばさん、でも兄さんどうしたんだろ?」


やっと、復帰初日だというのに、まさか本当に風邪でも引いたんじゃ・・・・・。最近は、伯爵の所で、色々としていたみたいだし。疲れていたのかな? でも、それなら、あんな場所でおかしくはならないだろうし。分からなくて、ぐるぐる悩んでいるあたしを見て、おばさんが困った子を見るように、こっちを見てた。

えっ、何で?


「まあ、うちの人が何とかしてくれるわよ! あそこまで顕著に態度に出る人も珍しいけど」


おや、クルルさんには、リゼス様がこうなってしまった原因が分かったらしい。やっぱり経験を積んだ人だからかな? 宿屋をやってるから、色んな人を見てるだろうし。


「病気じゃないから、時間がたてば大抵は落ち着くんだけどね・・・」


ん? これではまるで、クルルさんはリゼス様の今の様子に心当たりがある、とういか、知ってる?


「まあ、今日のとこは休ませておこうかね~、あの状態じゃ、こっちがおっかないからね~」


あはは、確かに。渇いた笑みしか、あたしも返せなかったわ。


「それじゃ、もう少ししたら、仕事を再開しようか」


「はいっ!」


元気なお返事はしたものの、本当にリゼス様どうしたの?



◇ ◇ ◇ ◇ ◇


それから早いもので、3日が過ぎました。

普段の日常に戻ったこともあって、平和すぎるくらいに穏やかな日が過ぎました、あたしはね。

あの日、呆けていたリゼス様も、おじさんとの話し合いで落ち着いたのか、夕方には復活しました。良かったーとは思ったけど、誰も理由を教えてくれないし、それどころか、困った顔をされて、聞いてくれるなとの答え。

うーん、これ、聞かない方がいいやつだよね? もしかして、あのシーンでトラウマとかが思い出されたのかも? でもさ、顔が赤かったよね? もしかして、告白とかで何かあったのかな? それなら、顔が赤いのも分かるし。

まあ、聞かぬが花、ともいうし、聞かないでおこう。気遣いくらいはあたしとて出来るわよ!

とまあ、無事に日々は過ぎて、あの日から5日目にようやく優香ちゃんが到着!

てな訳で、あたしはあの日のように、すっぽりと顔をマントで隠し、伯爵様の所へ。リゼス様も勿論一緒♪ 顔が少し赤くて、挙動不審気味な部分はあれど、もとは優秀なリゼス様。落ち着けば、問題は無かったらしい。・・・・・独り言は怖かったけど。


「咲希ちゃーん! 久しぶりー!!」


「うわぁ!? ゆ、優香ちゃん!?」


超テンションが高い優香ちゃん、あたしを見るなり、大ジャンプ! あたしは見事に、抱き留めはしたものの、受け止め切れずに、一緒に尻もちをつく羽目に・・・・・。流石前衛の勇者、威力が半端ない。一応、抑えてはくれていたみたいだけど、後衛職で体力低いあたしには、かなりのダメージである。


「痛たたた・・・、優香ちゃん、ちょっと強すぎだよ・・・・・」


「ご、ごめんね、咲希ちゃん、久しぶりに会えたから、つい・・・・・」


いやいや、ついじゃないでしょ!? ま、まあ、久しぶりに会えたんだから、仕方ないといえばそれまでだけど。でも、照れた顔が可愛いから、許しちゃうけど(笑)


『主人様、お怪我はございませぬか?』


不意に、懐から春の心配する声が聞こえて、口元が緩んだ。心配されるのは、久しぶりだからね。


「大丈夫だよ、さっ、詳しい話をしないといけないし、伯爵様、お話をしたいので、一室おかし願いますか?」


急に話を振られて、あたふたする伯爵様に、代わりに寄り添っていた夫人が、応接間を貸してくれるというので、お願いする。案内された応接間は、流石というべきか。豪華で品がよく、落ち着いた雰囲気の素敵な部屋だった。


「人払いをお願いします」


と、残ったのは伯爵と夫人、息子のダン少年、ユト少年とその母である侯爵夫人。此方サイドは、あたしにリゼス様、優香ちゃんと、そのお付きで来た、3人娘。残念ながら、あたしは初対面だけど。


「紹介するね、新しく勇者の侍従に選ばれた、キャメルさん、ユニスさん、アイリッシュさんだよ」


優香ちゃんの紹介に、律義に頭を下げる3人。特に口を挟むつもりはないようで、頭を下げると、優香ちゃんの後ろに下がった。わぁ、出来る人たちだ!


「では、本題に行くけど、優香ちゃんには、これから此方のお二人を護衛して、侯爵領に行ってもらう、そこでお屋敷とかで魅了の魔法にかかってる人が居たら、治してほしいの、翔太にはお願いできなかったから」


「分かったけど、魅了って私の魔法で治るものなの?」


少し不安そうに、こちらに問いかける優香ちゃん。でもね?


「そこは大丈夫、あたしが調べたから♪」


一応、連絡諸々を入れるときに、フランツ様についでに調べてもらったんだよね。メインは勿論、優香ちゃんの外出についてだけど。あの時、少し嬉しそうに優香ちゃんの話をするフランツ様に、ちょっと引いたんだよね・・・・・。何があったんだろ?


「そっか、分かった♪ わたし、頑張るね!」


うん、素直で結構! で、向こうにいる、未だに素直になれない少年二人はどうしようかなー。このままのお別れじゃ、間違いなくダン少年が傷付きそうだし、ユト少年も嫌な思いをするだろう。てなわけで、お姉さんが一肌脱ごうじゃないか!


「二人とも、いらっしゃいな」


そう、呼んでやれば、ユト少年は素直に、ダン少年は警戒した感じでこっちに来た。ウフフ、さあ! 二人とも、覚悟!

ぎゅっと、二人を抱きしめた。


「「えっ!?」」


素っ頓狂な声を出すし、周りもびっくりしてるけど、ちゃんと考えてるとも!


「二人とも、お疲れ様でした、大変だったでしょう? でも、ここでちゃんと友達が出来たの、これが最後じゃないでしょ?」


これはきっかけに過ぎないと思う。でも、この場であたしが出来るのは、多分、これだけの気がするんだ。きっと、貴族同士色々あるだろうし。でも、どうかこの繋がりが、良いものであるようにと、あたしの心からの願いを込めて。


「また、会おうね!」


こうして、長かった伯爵家の騒動は、終わりを告げたのでした。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇


Side:空の神


あれから、ちょくちょく、運命神が私の所に来ては、愚痴を落としていきます。私のところは、相談する場所ではないでしょうに・・・・・。


「だって、仕方ないでしょ!? あたしが織った運命が、また書き換えられてるのよ!? 今回は、勇者たちが上手く穴を塞いでくれたから、事なきをえたけど・・・・・、まったく誰なのよ!」


そう、神が紡いだ運命を、何者かが邪魔をしているのです。まったく、おかげで此方も仕事が増え続けています。通常業務でさえ忙しいのに、余計な仕事を増やさないでほしい物です!


「あ、そうそう、お陰で、魔王君が生まれるの、早まりそうよ?」


「はっ?」


急に、真面目な話をぶち込んできた運命神に、本気で聞き返してしまいました。今、なんと!?


「だーかーらー、魔王君が早く生まれそうって言ったの!」


・・・・・、予定では、もう少し先でしたが、まさかここにしわ寄せが行くとは。

これからの事を思うと、本気で頭が痛くなりました。まあ、魔王誕生の天啓アナウンスは、担当者がするとして。


「まあ、あの子が魔王としても、白い花は黒くは染まらないもの、大丈夫でしょ?」


意味深な運命神の言葉に、私は微笑みを返しました。


「魔王もまた、選ばれた存在ですからね」


そう、近い将来、黒い花は、必ず咲くのだからーーーーーーーーー。

いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。

そして、読了お疲れ様でした。

本日は、ちょっと展開が進み、ようやく次回から、咲希ちゃんはお城での話になります。あ、優香ちゃんの騒動も書いた方がいいのかな?

未だに、レイヴァン様への事で、翔太の説教案件も残ってますから、書く事たくさんですが(笑)

次回は、同時進行で、優香ちゃんと、咲希ちゃん、他視点で頑張ってみます。

そんなわけで、次回もよろしくお願いします!!

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