第11話 ドラゴンを滅……退治しよう!
何か今回、うまく書けませんでした。
さて、何とかつきましたよ。お昼休中の地獄の特訓を経て、あたし達はようやく着きました!
オーヴェストの町!!
やった、やったよー! 地獄の勉強時間の終わり!! 終わったよー!!!
ん? 叫びすぎ?
いやいや、皆さん? 先生を誰だと思ってます? あの鬼畜野郎…ゴッホンゴッホン、熱血(鬼の)先生ですよ?
とんでもなかったのよ、昼休憩は!!
――――回想
お昼休憩のために止まった馬車から降りて、あたし達は凝り固まった筋肉を伸ばすように、それぞれ伸びをする。
青い空、白い雲、風がいたずらにかけては草木を揺らし。
うーん、気持ちいい!
……………この後、魔法の特訓がある事を覗けば。
美味しいお昼はシチューモドキとパン。シチューより甘味が強く、けれどさらりと食べれるこれが中々美味しい。パンは日本のライ麦パンかな? 柔らかいけど、歯ごたえが凄かった………。
そして始まった地獄の特訓!!
「さて、皆さんは初めて魔法を使う方もおりますので、しっかり確認して下さいね」
一応、発動するのは初めてなので、説明はとても丁寧だった。
この世界の魔法は、属性ごとに分けられている。基本属性は地、水、風、火である。そして上位属性というものもある。地は木、水は氷、風は雷、他に光と闇である。上位属性を持つと、その下位属性に当たる属性も使えるのだ。その他に無属性があり、これは魔力があれば問題く誰でも使える。
更に、魔法には威力によって分けられており、下級、中級、上級、仙級、神級、に分けられている。これは基本の知識で、この世界では常識らしいのよね。気を付けないと………。
「まずは呪文、同時にイメージを、次に魔力、次に発動、最後に放つです、ここまでは教科書に載っておりますので、お分かり頂いておりますでしょう」
にっこりと笑って、一番下級の火の呪文を唱える。
『火よ(ファイア)!』
手の平ほどの大きさの火が、ボッと燃える。
「「「おぉー!(へぇ)」」」
翔太以外の、あたしと優香ちゃんと和磨君。
凄いね! 凄くない!? 魔法!! 使い放題よ! 誰にも何も言われないのよ!! 何か凄い、素晴らしいよ、この世界!!!
「おいおい、一番下の魔法で何を感激してんだよ……」
翔太は呆れた顔で、こっちを見てるけど、仕方ないでしょう! こちとらこの世界の魔法は初心者なんだよ!!
「しょうがないよ、僕らは初めてなんだから」
「凄いね! 何にも無いところから、火が出たよ!」
苦笑いの和磨君と、キラキラした顔の優香ちゃん。対比が凄まじく美形同士って………羨ましくないからね! 羨ましくないったら、ないんだからね!?
「では、それぞれ参りましょうか、ああ、サキ様は昨日の神聖魔法を先に復習してくださいね」
「分かりました……」
ブラオさんが次々と指示を出していく。
あたしは昨日の復習か。まあ、分かるよ? 多分、これからの戦いで使うと考えての事だよね……。ちなみに、この世界では、光の他、水の力を持ってる人は治癒の魔法が使える。普通は属性一つに、無属性と誰でも使える魔法の二つが、一般的。だから覚えるのも極めるのも一つだけなんだけど、あたしは規格外ってやつらしく、魔力量も考えると、全部学ばないと危ないって判断されたんだよね。お陰さまで、あたしだけは勉強することだらけ………。
まあ、楽しいからいいんだけどね(笑)
「翔太、剣の練習するなら、ちょっと付き合ってよ」
「はっ? お前、剣使えないだろ?」
「あたしが魔法で盾を作るから、それを全力で壊していって欲しいの」
「魔法の修行か! いいぜ!」
「ここだと、人が多いから、少し離れるよ」
「おう」
やっぱり翔太に頼んで正解だったわ。勿論、簡単に壊させる気なんてないけどね!(笑)
「ここらでいいか?」
「うん、大丈夫じゃないかな?」
ここは馬車から50メートル位の場所。あっ、因みに、単位も日本と同じだった。
………………この世界の神よ、いいのか?
心の中で思いっきり突っ込んだ! えっ? 口に出すわけ無いでしょ? あたしに抜かりはありません!!
「こっちはいいぜ! こい、フリーレン!」
翔太の呼び掛けに、彼の右腕の腕輪が光る。美しい金色の腕輪は、涼やかな青い宝玉が輝いている、かなり立派な作りのものだ。光は大剣の形を取ると、翔太の腕の中にすっぽりと収まった。
「昨日ぶりね! 主」
現れた聖霊は、同じ女でも羨ましい程に魅力的な妖艶な女性の姿をしていた。銀に近い水色の髪は後ろに流し、顔立ちは妖艶そのものの美しさ。何とも色っぽい方であり、青いドレスが魅力的だ。
「何か翔太って、期待を裏切らないよねー(笑)」
「はっ?」
意味が分かってない翔太には悪いが、本当にそれ以外うかばないのだから、しょうがない。
「行くよ、イーリス!」
「はい、サキ様」
呼ぶと右腕に着けた指輪が、虹色の光を放ちながら、杖の形をとる。
現われたのは、虹色の瞳を持つ穏やかな雰囲気の青年。右手を優雅に胸にあてるイーリス。うわ、カッコいい!
「さて行くわよ、翔太」
「来いっ!」
構えた翔太の前に、発動するようにイメージしながら、魔力を練り上げていく。
「光の盾!!」
予想通りに発動したのは、黄色の光を放つ丸い盾。物理攻撃を防ぐ、神聖魔法系の中級魔法だ。
さて、どれくらいで壊れるかしら?
「行くぜっ!」
翔太が勢いよく、盾を切り裂こうと剣を振り抜く。
1回目、真上から振り下ろすが、壊れない。2回、3回とやり、5回目で罅が入った。
「ラストだっ!」
パリーン!
硬質な音と共に、とうとう盾は壊れてしまった。
成る程、これくらい保つわけか。
「次、行くわよ! 祈りの盾!」
今度は先程よりも一回り大きく、厚みもある。物理攻撃と魔法攻撃の中級までを防ぐ神聖魔法の上級呪文。
ふふっ、今度はどれくらいもつかな?
「うおっ!?」
先程よりも大きい盾を、翔太の真ん前に出してみたの♪てへ☆
「あぶねーだろ!?」
「あら、これくらいは出来るでしょう? 別に攻撃してるわけじゃないのよ?」
「サキ様、それはあんまりでは?」
「容赦ないわね、虹の方の主人は」
クスクス笑うフリーレンと、微妙な顔のイーリス。いやー、あたし、悪戯は大好きだもの♪
「ちくしょー! 絶対に壊してやるっー!!」
あっ、翔太が自棄になった……。やりすぎたかしら?
「すーはぁー」
えっと、何やら翔太の様子がおかしい。精神統一はじめちゃったよ!?
「一刀流……」
あれ? これ、ヤバくない!? 翔太の魔力が冗談抜きで高くなってんだけど!
「ちょっ、し、翔太!?」
ヤバイ、絶対にヤバイって! あたしの背に冷や汗が流れてる。原材進行系で!
「一線っ!!」
翔太が気付いたら、あたしの隣にいた。
み、見えなかった…………。
「どんなもんだ!」
得意気な翔太が、何故かこの時、かっこよく見えた。
「サキ様ー、ショータ様ー、お時間ですよー!」
あ、ブラオさんが呼んでる。
こうしてあたし達は、特訓を終え、ドラゴンが出るという町、オーヴェストの町に着いたのよ。
ただし、着いてそうそう、何故か山に続く森に連れて来られたけどね! そんで、何でいきなり、あたし達の前に、ドラゴンの群れがいるのかなー!?
「サキ様、初陣ですな」
はい、ジュビアン・ロワール神官ですよ。簡単に言ってくれますねー。
「さーて、ドラゴン退治と行くか」
翔太の顔がニヤリと歪んだ。
遅くなりまして、申し訳ありませんm(__)m
どうも、秋月です。
紅葉きれいなこの季節、秋月は油断していました………。
月末、年末は忙しい季節です。秋月も例外ではありません。メチャクチャ忙しいんです、今。
でもでも、頑張って続きを書きます。
頻度は遅くなりますが………最後目指して頑張りますよ!
では本日は疲れてますので、ミニ小説は今度で………(;^_^A
次回は、決まりましたら、活動報告にてお知らせいたします。
ではでは、次回にてお会いしましょう。
感想、ご意見ありましたら、いつでもお待ちしております。甘口で頂けますと、嬉しいです。