特別閑話 テンシロ☆女子会
はい、本日よりリクエスト企画スタートです♪
まずは第一段! EVE様のリクエストです。ご応募、ありがとうございましたm(__)m
えー、皆様ごきげんよう。
今現在、マジでお怒り中の咲希ちゃんです☆
何故、お怒りかと言えば、それは元凶たる真ん前にいる、此方の方に聞いた方がいいだろう。理由もなく、いきなりここに連れて来られたんだから!
「空の神様、こんにちは、良いお天気ですね? 何の御用でしょうか?」
ニコニコニッコリ♪
顔は笑顔でも、目は笑っておりません☆ さあ、キリキリ話せ。バッチリ話せ。相手は神様、内心は思っても、口には出さない。これ、神様相手への基本です!
「え、えーっと、目が笑ってないよ? サキちゃん?」
何がちゃんよ!? てめぇ、勝手に連れてきてこれか?!
「わ、分かったから怒らないで!」
「では、何故、あたしをここへ?」
くだらない理由なら、即刻、帰らせて頂きます。陰陽師、甘くみてもらっては困ります。
「イヤー、上からのお達しで、女子会と言う奴を見たいらしくて」
「はあ〜?」
こっちの神様は何を考えてるのよ!?
「と、言う訳で、宜しく御願いします!」
「ちょっ、ちょっと!?」
何で空の神様は、グイグイ押し出すのかな!?
「準備はしといたから、後はよろしくね♪」
つーか、この笑顔がイラつくんだけど! だから、押すなっつーの!!
「ちょっと待てぇぇぇ〜〜〜〜〜!!??……………へっ?」
地面が、消えた…………。
「バイバ〜イ☆」
空の神、後で絶対に!
「しめたるぅぅぅ〜〜〜〜……………」
◇◇◇◇◇
そして、気が付いたら、ここにいたわけで…………どこよ、ここ?
辺りを見れば、やけにファンシーな可愛らしい世界があった。こう、甘くてふわふわした、お菓子の国かしら。白とピンクの甘い世界。
うわ〜…………、これが空の神作成とか、笑える! 超がつくくらいに笑えるわ!! あの神様に、こんな趣味があったとは!
あら? あれは何かしら………はっ!?
『第1回 テンシロ女子会☆』
空の神……………もうちょっと、ネーミング何とかならなかったわけ!?
「あら、サキではありませんの?」
「え? エリー様?」
内心で突っ込みしてたら、まさかのエリー様登場!? 何でここにいるわけ?
「何でここに………?」
「あら、何だか気付いたらね? ここにいたのよ、見たら女子会って書いてあったから……………ところで、女子会って何かしら? お茶会の事?」
……………空の神、人選を間違っておりませんか? いや、他の人よりはマシ、か?
「ええ、女性だけで行うお茶会が女子会ですよ」
最初から大丈夫なのかしら?
「あら、それでは、あの椅子に座っていていいのかしら?」
椅子? エリー様の視線の先には、白く可愛らしいピンクのクッションが付いた椅子が。本当にあの神様、どんなセンス…………いや、今更か。
「えぇ、そうですね」
顔はにこやかに、内心は別の事を考えつつも。もう、どうにでもなれって感じだわ。
「あっ! 咲希ちゃん」
また別の声がしたから見てみれば、今度は優香ちゃんが登場。これで3人に増えたわね。
「女子会かぁ〜♪ 楽しみだね!」
……………た、楽しみなんだ?
「あら? サキ殿?」
え? 今度はまさかのシャーロット様!? うわっ、隣にはまさかのセルカさん!? てかどこまで来るのよ!
「女子会とやらがあると聞きました、会場は間違ってはおりませんわね?」
「そのようです、隊長」
う〜ん、あと女子会に呼べる人、いる? 逆に女子会に出れる人は、これで全部じゃないかな?
「みんな〜♪ 女子会はじめるよ〜☆」
優香ちゃん、張り切りすぎだって(笑)
「それでは、紅茶も行き渡りましたし、まずは乾杯!!」
「「「「乾杯!」」」」
本日のメンバーは、あたし、エリー様、優香ちゃん、シャーロット様、セルカさんの5人でお送りします! …………ホント、どんな理由で選んだのかしら?
「まずは女子会らしく、恋の話でもしましょうか?」
あたしがさり気なく、話題提供。さて、どんな話が聞けるやら。
「恋、ですの? 皆様は好きな殿方はいらっしゃいますの?」
お、最初にエリー様が食い付いた! 確かに気になるわ。
「好きな殿方ね〜、わたくし、婚約してますから、彼が好き………て、言えるのかしら?」
うわお!? シャーロット様、男嫌いとか言っといて、居たんだ…………婚約者!
「シャーロット様、どんな方なんですか、教えて下さい!」
思わず身を乗り出して聞いちゃった☆ 男嫌いのシャーロット様の婚約者! 気になるじゃない。
「気になります? スキンヘッドの脳筋野郎ですわ、まあ、浮気出来るような男ではありませんから、そこは問題なしですわね」
………………うん、スルーしよう。これは突っ込んだらダメな奴だ!
「え、えっと、エリー様はどうなんですか? 好きな方はいるんですか?」
「えっ!? わたくし!?」
あら、ビックリしてるって事は、誰かいるって言ってるようなものですよ、エリー様。
「その………、憧れている方はおりますの」
おぉ! まともな恋バナが聞けそうですよ〜♪
「誰なんですか?」
うおっ、優香ちゃん、急にノリノリね!?
「そ、その…………やはり恥ずかしくて」
せっかくの女子会、やっぱり聞きたいわよ?
「エリエンヌ様、女性しかいないのですから、お悩みでもあるならば話してしまった方がいいですわ」
シャーロット様の笑顔が慈愛じみております。これは誘導作戦ですね!
「…………そうですわね、悩み事なら話した方が楽になりますわね」
「で、一体誰なんですか? エリー様のお慕いしてる方は」
あたしが問うと、エリー様は頬を恥ずかしそうに薔薇色に染めてしまった。あらあら、初々しい!
「実は隣国の王子様に憧れているのです……………でも、彼がわたくしを好きなのかは、分からなくて」
エリー様、初恋なんですね☆ 叶うといいなぁ。エリー様はあたしを可愛がってくれる一人だからさ。やっぱり幸せになってほしいし。
「王子様では聞くに聞けませんわね、まあ、気長に待つしかありませんわね」
シャーロット様も口を濁すしかないわね。だって、王族は恋愛結婚なんて、夢のまた夢でしかないんだから。
「そう言うユーカはどうですの? 好きな方やお慕いしている方はいませんの?」
エリー様、今度は優香ちゃんに振る気ね?
「えっ!? わ、わたし!? わたしは…………好きってよく分からなくて」
優香ちゃん、逃げれないと思うよ? 皆は話してしまっているし。
「じゃあ、気になる相手はいませんの?」
シャーロット様、ノリノリですね。やっぱり女子会はワクワクしますよね☆
「え? え〜と………、好きかは分からないけれど、気になる人なら………」
えっ!? 優香ちゃん、居たの!? 気になる人!
「まあ、誰ですの!?」
エリー様? そんなに乗り出さなくても…………。
「その、治療室の方で、素敵な方なんです」
うわぁ、治療室に居たんだ、そんな人。あたし行った事が無いから、知らなかったよ。基本的に、傷とかは自分で治せるし、何かあればジュビアン神官とかが部屋に来ちゃうから、行く意味が無かったんだよね。
「はぁ、羨ましいですわ、身近な方なんて」
そう言ったのは、今まで静かにしていたセルカさん。
「私なんて、国が違いますし、結婚まで行くのは大変ですのに………」
はぁと溜息をつくセルカさんに、隣に座っているシャーロット様が、ビックリした顔でセルカさんを見てる。
「セルカ、結婚に関して力になれる事があるなら、言いなさい、わたくしが出来るだけ、力を貸しますわ」
あぁ、二人でウルウルと。何だか感動の一場面ね。
「そういえば、サキには居ませんの? お慕いする方は」
いやいや、エリー様!? 何をとんでもない事を申してくれちゃってるんですか!! ヤバイでしょ! って、いつの間にか、この場の全員があたしを見てる…………。期待にこもったキラキラした目でよ?
「…………あ、あたし? ほら、あたしは婚約者が居たし」
「それは前の世界で、でしょ?」
シャーロット様、目が獲物を捕らえようとする狩人みたいですよ!?
「いや、だから、別に気になる人なんて……」
「ファイ殿なんて怪しいわよね」
ちょっ、シャーロット様!?
「あら、ショータ様では?」
とは、セルカさん。
「あら、最近はユリアス殿と仲良くしてましたわね?」
って、ちゃっかりエリー様まで! 余計な事しないで!!
「?? 双子のジークさんや、ローグさんも仲良しだよね」
…………優香ちゃん? なにげに、あたしを落とさないで!
「あら、もしかしたらお兄様の可能性も」
だーかーらー! エリー様!?
「レイヴァン様の可能性も」
とは優香ちゃん。
おいっ〜〜〜〜!? あたしは浮気者か! これじゃあ、ビッチじゃあないか!! あたしは好きな人には一途な人間よ? 侍従としてしか、皆は見てないからね?!
「で、本命は誰ですの?」
シャーロット様、楽しんでますよね!?
「だからっ! あたしには気になる人も好きな人も居ません! 恋をしてる暇が、あたしにあると思います!? 次から次へと厄介事が来るのに、無理でしょ!」
あたしとて、乙女。って、誰が乙女だとか言わないでね? 流石に傷つくから! とにかく、あたしには恋をしたくても、今は出来ないのよ!!
「「「「確かに………」」」」
………………そこで納得するんだ? しちゃうんだ!?
「理解してくれて、ありがとう?」
思わず疑問符が付くのは、ごめんなさい。まさか、こんなにすんなり納得されるとは思わなかったのよ。
「確かに忙しいと、恋をする暇は無いですわね〜」
エリー様、何か考えていません?
「大規模お見合い会でも、開こうかしら?」
うっわ〜………。え、それはあたしの為? あたしの為のお見合いですか!?
「最近、お父様の元に、お見合いの話が色々と来てまして…………そろそろ頃合いなんですわ」
うわ、そっちですか。ビックリしたわぁ 〜。
「勿論、サキも参加ですわよ♪」
大丈夫じゃなかった。ハハハ、今度も盛大にビビられるんだろうなぁ。
「フフフ、素敵なお見合い会になりそうですわ」
◇◇◇◇◇
「う〜ん、う〜ん…………夢か」
起きてみたら、嫌な汗をかいてた。全く、神様もよくやるわ。女子会が見たいが為に、わざわざ呼び寄せるとか。満足してくれたらいいんだけどな。
「それにしてもエリー様、本気でお見合い会するのかしら?」
一抹の不安が来たのは、仕方ない事かも知れない。
それから1ヶ月後、何故か本当にお見合い会があり、参加させられたあたしは、勿論、盛大にビビられた。
………………うん、分かっていたよ。グッスン。
お読み頂き、ありがとうございますm(__)m
如何でしたか? ちゃんと女子会になってましたか??
実は、途中から女子会とは何ぞや?? って状態になってしまい、本当にどうしよう!? と、まあ、言わばスランプ状態で書いたお話です…………。ちゃんとなってるよね? 女子会に。
普段は書かないお話なので、いい経験になりました♪
また出来上がりしだい、あげさせて頂きます。が、頑張るぞ!




