第7話 武器庫へ………あは!?
お久しぶりです(^^)v
今回は完全なダジャレ回(笑)
楽しんでくれたら幸いです。
皆様、只今、あたし達は通路を歩いています。ここはなにやら豪華な場所で、正直、中身が庶民のあたしから言うと、雲の上のような場所。ふかふかの赤いじゅうたん、このじゅうたんの両端には飾りとして金糸が縫われてあって、超が付く位のお金がかかってます。
更に、廊下の端には、品の良い花瓶やら、精巧な銅像やら、代々の著名人を描いた自画像画やら、はたまた何故にこんな所に? と疑問があるような場所に水場……プカプカと花が浮いているし、少し上の方から水が流れ落ちて………ん? 滝だ、滝が城の中にある…………。
芸術って理解できない…………………。
思わず目が点になったのは、しょうがないよね? あたしは庶民だもん。家に滝なんてないもん!
「咲希ちゃん、大丈夫?」
優香ちゃんに問われ、はたと気付く。また、考えの渦に巻き込まれてたみたいね(笑)
「うん、大丈夫だよー、ちょっとビックリしちゃった、だって滝があるんだもん」
「えっ? うちにはあったよ?」
あっ、優香ちゃんから金持ち発言が…………。
「いや、普通はないから」
翔太、やっぱりあんたは良い奴だ! そうだ、普通の家にはないもん!
「だって俺ん家、マンションだし」
「マンション? ちなみにどこ?」
確か記憶が正しければ。
「ん? 高沢高層マンションだけど………」
メチャクチャお高いマンションだったはず。
裏切り者ぉぉぉ―――――!!!
さて、私達が向かっているのは、王宮の至宝といえる、宝物庫………………では無くて、武器庫。それも勇者専用なのだそうだ。
「あの、エリー様? 勇者専用とそうでない武器をどうやって分けるんですか?」
「ふふふ、サキは勤勉ですのね! 勇者様専用の武器は、神の加護と、聖霊が宿っているんですわ、同じく、勇者様の使う防具等もですわね、ただ、防具は一部だけだそうですけれど、あとはアクセサリー等も勇者様専用のがありますわ」
あら? これはもしかして?
「私達は、武器庫へ行くんですよね? エリー様」
「そうですわ」
「ではでは、武器庫で決めるのは、武器だけですか?」
「ふふふ、いいえ、違いますわ、サキ、武器庫とはなっていますが、ここは勇者様専用の武器庫なのです、つまり勇者様専用の武器の他にも、防具や、アクセサリー、靴、バック…………何でもあるのですわ」
最後、何だかバーゲンセールを連想しちゃったわ…………。
「そんな訳で、勇者様専用の宝物庫なんですわ」
「ありがとうございます、エリー様」
成る程ね、勇者はチートが多い。結局、使えるのはチート性能のある武器が多くなる。更に防具とかも合わせたら、かなりの数に上がるし、だったら一ヶ所で全部を揃える事が出来た方がいい。よく考えられてるなー。
「その扉から先へは、勇者様しか入れません、ですから皆様で考えて武器をお選び下さい」
神官さんが、説明をしてくれた。髪はハゲなんで割愛。瞳は綺麗なアイスブルー。整った顔立ちで、やや目元が鋭い感じのする、仕事出来ます人間みたいな方だね。
この方は、さっき鼻血ぶー(笑)でダウンした方とは別の神官さんで、部下の方らしいのだが、とっても愛想がない。秘かに別の人達から、『氷水の神官』と二つ名を頂いていたようだ。何でも彼の属性が氷で、余りに笑わない氷の様な顔だからと、かけたらしい…………誰だ、こんな厨二病のあだ名をつけたやつ! バッチリなネーミングセンスじゃないか!!!
あたしと話が合いそうとか思ってませんよ? 思ってないよ!?
「ジュヴィアン・ロワール神官殿、セバスチャン神官殿は、大丈夫なのですか?」
エリー様が聞いてくれたけど、駄目だな。これは。
だって別の人が来たんだから。結果は分かり切ってる。
「ご心配いただき、ありがとうございます、本人も喜びますでしょう、………いつもの事ですので、これ以上の心配は無用ですよ」
最初は神妙な顔だったのに、後半、微妙な顔になったのは………うん、考えない方がいいね。いつもの事らしいから!
「さあ、勇者様方、こちらが武器庫になります」
あら、もうついちゃったみたい。楽しい会話をすると、あっという間に時間が過ぎちゃうわね(笑)
「私達は、ここから先に進む事は出来ないのですわ、皆様、善き出会いがありますように―――――」
姫様らしく、優雅に礼をするエリー様。ドレスを少しつまみ、優雅に礼をする姿は、本当に美しい。…………まあ、性格を知ると、ちょっとだけ残念に思うけど。
「サキ? 今、わたくしに関する“何か”を考えてませんでした?」
ギクッ。
エリー様、あたしの心を読まないで下さい!! ……………はて、エリー様の後ろに、般若が見える気がするんだけど…………気のせいかしらっ!!?
「えっと、エリー様? 確かに考えてましたけど、その礼をする姿が美しかったので…ギャッ!?」
「サキ、サキ、そんな事を言って下さるなんて、わたくし嬉しすぎますわ!」
エリー様!! 嬉しいのは分かるけど、苦しい、苦しいから、あたしを抱き締めないでっっっ!!! あなたのお胸様は、あたしにとっては凶器なんですー!!
「姫様!? サキ様がグッタリしておりますよ!!??」
「えっ!? サ、サキ!? ちょっ………サキッ!??」
あー、何かね、うん、こう何度もあるとね? いくらあたしでも自衛策をやるんですよ?
……………うん、無理でしたけどね?
あたし、死んじゃうとこでしたけどね?
フラグを立てるとは、聞いてなかったんだけどね?
何かね、別れた家族の姿がチラチラと見えてるんだけど…………?
「姫様、早くサキ様をお放しください!!」
あたしを助けたのは、またしても、またしても(←大事なので2度いいます!)、クリスチャン・ディオールさんでした。
ありがとう!!! あたしの勇者様!!! 運命を感じるよ!
「あの、天城さん? 大丈夫ですか?」
気付けば目の前に和磨くんの顔がある。
あれ? 何で?
てか、何であたしが倒れてるの?
「今、少しの間だけど、意識が混濁してたよ? とりあえず、大丈夫そうで何より」
うん、何かね、何か分かんないんだけど、敗北感があるのは何故だろう?
「ありがとう、大丈夫………ところで和磨くんや?」
「そう、大丈夫そうで何より、で何かな?」
「咲希でいいよ? 天城さんて呼ばれるの慣れてないから」
しばしの沈黙。眉間に皺が寄ってるから、多分、葛藤してるんだね。名前呼びに………。君、ウブですか? いや、年頃だからだよ、うん、そう、あたしは気分はお姉さん。現実にも弟がいますが、何か?
「………咲希さん、で」
うわぁ、顔が真っ赤。
周りにいたメイドさん達よ、何故に君達まで真っ赤なんだい?
この子、間違いなくウブよ?
えっ、微笑ましいとか?
まさか、年下狙いか!?
「いいよ、それで―――とにかく睨むの辞めません? 神官様?」
この方、あたしが和磨くんに介抱されてる間に、和磨くんを睨んでましたよ。
和磨くんに仕事を取られたからか? それだけで睨むなんて、大人気ないですよ!?
「サキ、諦め下さいませ、彼も二つ名を貰っている変人なのですから」
エリー様、さらりと恐ろしい事実の暴露をしないで下さい。あたしは普通でいい。普通が一番。
「おい、いつまでふざけてんだよ、さっさと武器を決めに行くぞ」
あっ、存在忘れてた(笑)
翔太が珍しく軌道修正。あれ? 変なフラグたってないよね?
「お前、何げにオレだけには失礼だな!? あとな、全部声に出てたぞ?」
「うそっ!? ごめん…」
本心ではないんだ、あくまでノリで言ったんだよ。悪気はない。
「ところで勇者様方、入らなくてよろしいのですか?」
あっ、氷水の神官様が怒ってる!! 怒ってるよ!! 何か顔がますます恐いんですけど!?
「「「「すいませんでしたっ!!」」」」
この場にいた全員が謝ったのは、お察しの通りです。もしかしてこの方、これもあってあだ名を頂いてたりして…………。
「行きますか……」
あたしの言葉に、翔太、和磨くん、優香ちゃんが、引き気味に頷いた。
さてさて、この先に何があるのかしら?
どうも〜(・ω・)/ 秋月です。
長らくお待たせいたしまして、本当に申し訳ありませんm(__)m
ようやく続きが出来ました!
さて、忙しく黄昏たお盆あたり………。ようやく落ち着いた秋月、友達と旅行に行ってまいりました。行く場所は岩手県。暑い中、電車とタクシーとバスを駆使して、強行軍をしてまいりました(笑) いやー、楽しかったです(^^)v
神社仏閣、素晴らしかった。けど、道が大変だった…………。
後は、我が家から3時間程にある温泉へ日帰りで行ってきました。生き返りました(笑) 気持ち良かったです。
後は小説ですが、マジで難産でした。アイデアが浮かばない! 何てこった!
しかし秋月はメゲマセン。絶対に頑張って最後まで書きます。
咲希:今回、作者は本当にお疲れだったみたいね?
和磨:そうみたいですが、僕は馬鹿の考えは分かりませんから。忙しいのに、小説を書かないで、旅行へ行ったんですよ? 馬鹿と言わずして、何といいます?
咲希:えっ?旅行? 別にいいんじゃない? たまには息抜きも必要だよ。作者は最近、マジでお疲れモードで、続きが出るかヒヤヒヤしてたんだから。
秋月:………すいませんでした。アイデアが無かったんです。しかし咲希ちゃんがそこまで心配してくれるなんて、作者感激ですよ!
咲希:あたし達、まだ何にも活躍してないのよ? 武器だってまだだし…………。
和磨:せめて魔法くらいは、覚えたいんだけど。このペースで大丈夫なんですかね?
秋月:何かごめんなさいm(__)m
咲希:はあ、早く魔法でチュドンしたいなー♪
秋月:咲希さん、目が笑ってませんよね!? やっぱり黒焦げの刑をヤル気ですか!?
和磨:忘れてたんですか、作者。馬鹿ですね。
秋月:なんだか作者の扱いが酷くない?(汗
こうして秋月には、勇者から馬鹿認定され、チュドンの刑が決まった。
あれ? 作者の沽券はどこいった!?
誤字脱字、感想、ご意見、いつでもお待ちしております。
次回は9月25日です。宜しくお願いします。